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なぜ日本は制度変更のスピードが遅い?
- 日本経済の最大の問題は構造改革のスピードが遅いということ。
- 変革する力を内側に持っていないと感じます。
- 日本は制度を変えることができない理由は、中国やアメリカのように「まずやってみよう」という文化がないことや法体系の違いがあることが考えられます。
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日本でも幕末の開国から明治維新にかけての大変革や、1945年の敗戦後の戦後改革のように、構造改革を急速に実行できた時代もあります。その共通点は外国からのいわゆる外圧をうまく国内の変革に結びつけて、懸案事項を一気に解決しようとしたところにあります。 例えば、幕末の日本の開国です。外国との交流を長崎の出島などに限っていた国際関係に疑問を持った人は幕府内外の当時の指導層の中にも少なくありませんでしたが、それが「祖法」だとされて(実際はそうではありませんでしたが)変革することはできませんでした。この問題を解決するきっかけとなったのが黒船の来航で、「外圧」をチャンスにして懸案の解決に努めたとも言えます。 また戦後認められた女性の参政権にしても、昔から「婦人参政権運動」があり、実は戦前の昭和6年に条件付きで認める法案が衆議院で可決されながら貴族院が否決して認められなかった経緯があります。これが「両性の本質的平等」を定めた新憲法のもとで実現したのであり、決して「GHQの押し付け」で認められたものではありません。敗戦という「外圧」を利用できた面はあるにせよ、日本の女性たちのそれまでの運動の成果の結実とも言えます。 現在行われようとしている「防衛政策の転換」でも、ロシアのウクライナ侵攻や、中国の軍事力の伸長などの外圧を利用して懸案事項の解決を図ろうとする手法が見られます。転換そのものが適切かそうでないかは当然議論すべきポイントですが、「外圧」をてこに急いで転換しようとするやり方は従来の手法であり別に新しいものではないと考えます。 日本では平時には「制度変更のスピードが遅い」ことは確かですが、どうにもこうにも行き詰まって変えるべきときには、外圧を利用(口実に)して「あっという間に変えてしまう」という二面性があるように感じます。 外圧では身も蓋もないというなら、触媒や凝固剤のようなものと言っても良いかも知れません。内藤湖南という昔の学者が、中国の文化が日本に与えた影響について「豆腐を作る際のにがり」のようなものという、独自の比喩で説明しています。豆乳だけでは豆腐になれないが、にがりが加えられることによって「豆腐になる力」が発揮されるというのです。 その比喩で言えば、日本には「改革をする潜在的な力」は十分あるけれども、それが実現するには、豆腐を作る際の「にがり」のようなものを加える必要があり 、それは多くの場合外国からもたらされるということになるでしょう。改革を加速させるのは、昔も今も「対外的な危機感」だろうと考えます。 廃仏毀釈で貴重な文化財が失われたような行き過ぎは困りますが、「慎重に検討する」とは「何もやらないことの婉曲表現」だという「日本(政治)の常識」は変えるべきです。このバランスをどうとればよいのか、ここが思案のしどころです。
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- mekiyan
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決まるまで遅すぎる。そして、いったん決まったことは、時代にそぐわなくと廃棄する事もなしに、経費がかかろうが継続が、政府・民間ともの国民性です。 何も年寄りだけでなく、若い連中も、いったん社会の中に入るとものの見事に洗脳させられてしまいます。
- maiko3333
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10万円給付のとき、誤給付したものを「返して」と言ったら 断られた例がありましたよね。 なので、「慎重に」「間違えることなく」しなければならないのです。 コロナのワクチンや治療薬も万人に効くという証明はありません。 間違って承認してしまえば「薬害」となり、 裁判沙汰になっている例がありますよね。
お礼
大変詳しく教えていただき、みなさん、ありがとうございました!