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円の価値

むかしは、円の価値を上げることが経済政策の意義と言われました。 しかし、実際はマネーストックの量を増やすことが繁栄という気がするのですが、 間違ってますか? 理由も添えてご指摘ください。

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回答No.1

>むかしは、円の価値を上げることが経済政策の意義と言われました 「むかし」とはいつ頃の話?? いずれにせよ、「円の価値」といった場合、円の「対内価値」と「対外価値」とがある。円の「対内価値」とは、「物」つまり財・サービスとの関係での円の価値です。物価が上がると、「円」が買える財・サービスの量は減る(円の価値が低下する)ので、インフレやデフレを防ぎ、物価を安定させるという意味での円の価値を守ることは確かに日銀等の中央銀行の目標でした。あなたの「円の価値を上げる」という意味がそういう意味なら、現在でも日銀をはじめ各国の中央銀行が追求している目標です。ただ、現在の日本経済はデフレ(物価の下落)に直面しているので、物価を上げること(年率2%程度の物価上昇)が目標になっている、ということです。ただし、あなたの「円価値を上げる」というのが文字通り「円の価値を上げる=物価を下げる」という意味なら、むしろ逆にデフレを促進することになるでしょう。  「円の価値」ということが「円の対外価値」という意味なら、「円の価値を上げる」とはドルとの関係で円の価値を上げる、つまり、円高にするという意味で、たしかに過去において「円高」を目標とした経済政策を追求したことが一度だけある。1980年代に「プラザ合意」といわれる、ドルの対外価値を下げるために先進各国が通貨市場に協調介入したことがある。日本についていえば、当時1ドル=300円ぐらいだった円を1ドル=250円ぐらいの円高を目指したことがある。しかし、この時期を除けば円の対外価値を上げることを目標とする政策はとったことはないでしょう。 安倍政権が成立して以来の経済政策の目標は「デフレからの脱却」で、黒田日銀総裁の下で大規模の買いオペ(日銀が大量の国債を市中から買い上げる)で、マネーストックを増やして(いわゆる「異次元の緩和」)、物価を上げようとしてきたことは事実です。マネーストックの時系列データを見てごらんなさい。マネーストックは増え続けていますよ。しかし、あくまでも、マネーストックを増やす目的は物価上昇させ、経済を活発化させることにあるのであって、それ自体に価値はありません。通貨(マネーストック)とは、富そのままではなく、財の交換手段にすぎない。マネーストックを大量に増やしたためにハイパーインフレ(天文学的数字でおこる超インフレ)を引き起こした国が歴史上たくさんあるし、現在でもアフリカのジンバブエとか、ベネズエラの中南米諸国の事例を見てごらんなさい。