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判決に出る「経験則」と「社会通念(常識)」との違い

判決などでよく出てくる「経験則」と「社会通念(常識)」とは、どのように違うのでしょうか?

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noname#252039
noname#252039
回答No.3

社会通念(常識)は・・・たとえばマクリーン事件判決でいうと 右判断に関する前述の法務大臣の裁量権の性質にかんがみ その判断が全く事実の基礎を欠き 又は社会通念上著しく妥当性を欠くこと が明らかである場合に限り なんて使われますが 特別な経験がなくても 人間ならば誰でもが(一般の人が)とるであろう 常識的な行為 のこと、と思います。 ※社会通念上、著しく妥当性をかく   ↓ 常識的に考えて、ありえないでしょ! 特別なスキルなくても、それくらいわかるでしょ! ここからがわかりづらいんですけど 論理則・経験則というのも法律の専門家にだけに 通用するようなものであってはならず 「一般常識」とか「一般的なものの見方」 と言い換えられるべきものである なんていう人もいて、いまいち難しい。 論理則・・・論理学上の法則 経験則・・・経験から得られた       事物の性状や因果関係などについての知識や法則 誰でもがわからない 特別な訓練や体験をしないとわからない事柄。

rikuriku2019
質問者

補足

ありがとうございました。 社会通念は、ほぼ誰でも知っているレベルの知識や事実、 経験則は、誰でも知っているわけではないが、ある程度の勉強や経験をした者が知っている知識や事実、 というような整理でよいのでしょうか?

その他の回答 (5)

  • jg5dzx
  • ベストアンサー率38% (111/289)
回答No.6

No.4の回答者です。 補足をありがとうございます。 事実認定というのは、主にある行為が罪になるのかどうかを判断する思考作用であると思います。 罪の内容にもよりますが、多くの場合、罪の構成要件それ自体が社会通念により大きく左右されることになると考えます。 例えば強制性交等罪ですが、現代日本では同意を伴わない性行為及び性交類似行為が罪となります。 これも平成29年6月の刑法改正までは成人被害者は女性に限定されていましたが、「現代の社会通念に照らして」改正後は女性から男性に対する強制性交等も成立するようになっています。 前近代の村社会では夜這いや試し腹が違法でなく常識であったように、未来においてバースコントロールが完璧に行えるとか少子高齢化の進展、男女比の極端な偏りなどが起これば強制性交という罪自体がなくなるかもしれません。 現代刑法から「姦通罪」が削除されているのも同じ流れで、「ある行為が罪であるかどうかの事実認定」こそが最も大きく社会通念(常識)に左右されると思います。

rikuriku2019
質問者

お礼

ありがとうございました。

  • fujic-1990
  • ベストアンサー率55% (4505/8062)
回答No.5

 2番回答者です。補足質問を拝見しました。  社会通念も経験則も時代によって変わります。 > 強制性交罪などで合意があったか否かの認定は、  現状では「望まない妊娠をする危険があるので女性の側から性交を望むのはマレだ」という社会通念に基づいて、「合意はなかった」と推定されると思います。  実際の例でも、男が無理矢理女性に同意を求めて性交に到る例がほとんどと思われます(私個人が調査したことはないですが)ので、経験則に基づいても、「合意はなかった」と推定されると思います。  それに対して「この年で処女は恥ずかしい」というような不可解な理由で結婚を前提にしないで性交を望む女性が増えて、「私(女)から『やろう』と望みました」という女性からの告白事例が積み重なれば、それが経験則となり、やがて上記の(女性の側から性交を望むことはないという)社会通念と衝突することになるでしょう。  そして、やがては社会通念も変わるかもしれません。 > 「経験則は時代の流れとともに変わるものだ」  「女から男に性交を迫るのも珍しくない」「女性が男性を強姦する」という考え方が社会通念となるかどうかはわかりませんが、経験則も、社会通念も、時代の流れとともに変わるものです。  その良い例が、飲酒運転です。  目出度い席での飲酒、その直後の運転くらいいいじゃないか、というのが「社会通念」であった時代もありました。  その頃は、飲酒運転していても、酒臭い程度では捕まらないというのが「経験則」でした。  今は、「完全に酒が抜けていなければ、運転してはならない」というのが社会通念になっています。と同時に、「安全運転していても酒臭ければ検査されて、場合によってはその場で逮捕される」というのが現在の経験則になっています。  この場合は、社会通念のほうが先に変化して、経験則は後から変わってきたのですが、とにかく「経験則も社会通念も時代とともに変わる」ということを示しています。 ----------  余談ですが、社会通念だけあって、経験則はないという場合もありますね。  賭博は犯罪ですが、(私は麻雀をやらないのでわかりませんが)てんぴん?の賭け率なら「賭博ではない」というのが社会通念だそうです。  それまで、「てんぴん?なら賭け麻雀でも、警察に見つかっても犯罪にならない」という経験則は無かった思いますが、今回の偉い検察官の賭け麻雀で「てんぴん?なら賭け麻雀でも捕まらない」という経験則ができたものと思います。  安心して賭け麻雀できることになりました。その結果、どの賭け率まで捕まらないか、上限を探して経験則を積み重ねることになるのでしょう。  法律(道交法改正)が社会通念を変えることもありますが、社会通念が経験則を産み出したり、法の解釈を変えさせてしまう場合も有りますね。

rikuriku2019
質問者

お礼

ありがとうございました。

  • jg5dzx
  • ベストアンサー率38% (111/289)
回答No.4

経験則とは、いつどんな時代であっても人間社会の経験上当然にそうなるという予想がつく状態だと思います。 高さ50メートルの崖の上から人を突き落とせば相手は死ぬだろうという、時代や社会が変わっても結果が変わらない予想を経験則と呼びます。 対して社会通念(常識)とは、時代や社会が変われば判断が異なる状態だと思います。 奴隷的状態や労働について、近代までは違法でも非常識でもなく、普通に社会通念上存在が許されていた時代や社会が存在しました。 現在ではほとんどの国で奴隷は容認されなくなっています。 米国では昔奴隷制度が合法でしたが、いま米国で奴隷を所有しようと思ったら、それは「現代の社会通念上許容されない」ことになるでしょう。 経験則とは変わらないもの、社会通念とは時代によって変わるものと考えればいいのではないでしょうか。

rikuriku2019
質問者

補足

ありがとうございました。 「経験則とは変わらないもの、社会通念とは時代によって変わるもの」 分かりやすいです! 1つ質問ですが、事実認定でも社会通念は適用されるのでしょうか? 例えば、強制性交罪などで合意があったか否かの認定は、時代の流れ、女性の意識・行動様式の変化とともに大きく変わるので、「時代とともに変わる社会通念」による事実認定かなと思いますが・・・

  • fujic-1990
  • ベストアンサー率55% (4505/8062)
回答No.2

 使われる場が違います。  ザックリ言うと、経験則は「事実の推定」に使われ、社会的通念は法律解釈の補完…「違法性認定の基準、理由付け」に使われる言葉です。  私は不動産賃貸業を営んでおりますが、「いろいろ言い訳して家賃を1か月滞納する人は、3か月、4か月と滞納を続ける」というのが「経験則」です。  今月は、「子供が病気になって、15日には」、翌月には「親が死んだので、月末には」、翌々月には「リストラされて」と言い訳が変わる人間は危ないのです。実は一発当てようとして競馬に給料を全部ぶち込んでいたりして、溜まった家賃を一括払いしてもらえる可能性はありません。  他方、「家賃を1か月滞納したからと言って賃貸借契約を解除するのは、社会的通念に照らして厳しすぎである。故に1か月滞納したくらいで解除は認めない」というように、契約解除できない(解除は違法の)理由付けに使われるのが、「社会的通念」です。  「いや、この手の言い訳を繰り返す賃借人は経験則上、必ず4か月分半年分くらい滞納して、結局契約解除されるんだ!」と正しい経験則を主張しても、ダメです。  つまり、経験則と社会的通念はしばしば対立します。

rikuriku2019
質問者

お礼

ありがとうございました。 具体例で分かりやすいです

rikuriku2019
質問者

補足

ありがとうございました。 社会通念は法律の条文とともに判断の基準として使用される、 経験則は事実認定の場面で使用される、 というお考えだろうと思います。 1つ質問ですが、例えば、強制性交罪などで合意があったか否かの認定は、時代の流れ、女性の意識・行動様式の変化とともに大きく変わるので、「時代とともに変わる経験則」による事実認定かなと思いますが・・・ そうすると、「経験則は時代の流れとともに変わるものだ」というお考えでしょうか?

  • kon555
  • ベストアンサー率51% (1842/3559)
回答No.1

 社会通念というのは、法律で明示されていないものの、社会一般での常識となっているような事項であり、法的にあいまいな部分に対して条文の変わりに用いられるものです。  例えば労働者の解雇について「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」とあります。  これは解雇にまつわる『それは辞めされられて当然だろう』というアレコレ全てを条文で設定する事は不可能ですから、社会通念という言葉で包括しようとしているわけですね。  それに対して「経験則」というのはこんな感じです。 http://imaokapat.biz/__HPB_Recycled/yougo701-800/yougo_detail787.html  要は明々白々な『一点の疑いの余地もない証拠』というのは少ないわけで、『論理的に言えば疑いの余地はある証拠』『厳密には証明されたわけではない法則性』など、微妙なラインの証拠で判定する際には経験則が用いられます。

rikuriku2019
質問者

補足

ありがとうございました。 他の回答者の一人と同じく、 社会通念は法律の条文とともに判断の基準として使用される、 経験則は事実認定に使用される、 というお考えでしょうか? 1つ質問ですが、例えば、強制性交罪などで合意があったか否かの認定は、時代の流れ、女性の意識・行動様式の変化とともに大きく変わるので、「時代とともに変わる経験則」による事実認定かなと思いますが・・・ そうすると、経験則は時代の流れとともに変わる、というお考えでしょうか?