どんな本に載っているかは分かりませんが…
決定論的世界観というのは宇宙が出来た瞬間に未来永劫起こる出来事は決まっているという考え方です。
もう少し簡単に言いましょう。
例えば物体の運動は運動方程式によって決まります。
このとき適応な2つの初期条件(はじめの位置と初速度など)を決めてやればあとの運動まで完全に分かります。ということは宇宙が出来た瞬間のあらゆる物質の位置と初速度は決定されているのでその瞬間に未来に起こる全ての現象が決まっているということです。
もちろん電磁場や重力場の形もマクスウェル方程式やアインシュタイン方程式で完全に決定されます。
しかしこれは困ったことなんです。
なぜかというとこれでは人間の自由意志というものも否定されます。
今僕がこれを書こうと思ったのは、脳細胞がそのように指令をしたからです。
その機構は僕にはよく分からないですが、まあ何らかの化学的プロセスがあるのでしょう。ところで化学反応も突き詰めると原子という陽子と中性子の周りを電子がくるくる回っているものでこの陽子などの運動の結果原子同士の結びつきがかわることで化学変化は起こります。そしてこの陽子や電子の運動ももちろん宇宙が出来た瞬間の初期条件と運動方程式で完全に決まっているはずですから、僕がこういう書き込みをするのも宇宙のはじめに決まっていたというわけです。
つまりこれを書き込むのは僕の自由意志ではなく単に運動方程式に従って電気信号が送られ指が動いているだけなんです。
…とここまでが古典論の中での決定論的自然観です。
ちなみに宇宙の初期条件を完全に知っていていつどこで何があるかを完全予測しているのが「ラプラスの悪魔」です。
ところが量子力学によってこの事情は完全に変わりました。ミクロの世界では量子特有の揺らぎによって決定論が通用しないことが分かったのです。まあこの辺の議論をはじめると激しく脱線しそうなのでこの辺でやめておきますが…
ちなみにキーワードとしては「ラプラスの悪魔」あたりで検索するとお望みのサイトや本がたくさん出てくると思います。
お礼
回答ありがとうございます!! やはりラプラスの悪魔がキモなのでしょうか。ちなみにいつくらいの年代に主流だった考え方でしょうか? 今は目的論的なものが主流なんでしたっけ? 結構参考になりました!もうちょっと調べてみたいと思います。