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フリーメイソンの陰謀論とは?
- フリーメイソンの陰謀論について、二つの異なる説が存在します。
- 一つは、フリーメイソンが世界史において事件や戦争を引き起こす陰謀組織であるという説。
- もう一つは、フリーメイソンが友愛団体であり、慈善団体として結成されたという説です。どちらが本当なのかは意見が分かれています。
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フリーメーソンはデカくなり過ぎて様々な団体がフリーメーソン名乗って活動してたりするので,理解しようと思うとかなり複雑です。 各州や国ごとにロッジと呼ばれる組織があるとされていますが,それらのロッジを統括する本部的な組織はありません。 また,こうした複雑さや不透明さが陰謀論に繋がっている面が大いにあります。 取り合えず通説的な回答を。 1、 フリーメーソンの起源ははっきりしておらず,諸説があります。 その中でも有名なのをいくつか。 ・石工ギルド起源説 イギリスでお城を作る時に完成まで何年もかかるため,城造りの技術と権利を共有し,他の石工にとられないように団結したのが始まりとする説。 石工は工事が無ければ仕事ができませんので,各地のロッジを渡り歩く職人も多く,彼らが交流することで各ロッジとそれを中心とした緩やかな組織がつくられていきました。 それが徐々に貴族や騎士などの上流階級が加わりだし,徐々に石工組合としての性格から,キリスト教的友愛を唱える友愛団体になったというのが石工組合説で,一番有力視されています。 なぜ、石工組合かというと,ヨーロッパは石材建築中心であり,外からの侵入者を防ぐのに必要な技術や知識が重要な意味を持っていたからです。 ・テンプル騎士団説 十字軍で活躍したテンプル騎士団の生き残りが作った説。 設立メンバーは9人とされ,貿易や金融業で財をなし巨大組織に成長したとされる。 陰謀論との親和性が一番高い説でしょうか。 ・近代設立説 フリーメーソンとカトリック教会とは折り合いが悪く,1738年に教皇クレメンス12世がフリーメーソンを破門しています。 時期的にもカトリック教会とプロテスタント諸派が激しく対立していた時期でもあり.各地のレジスタンスや秘密組織として活躍したというのが陰謀論に繋がり易いですね。 まぁ,ほかにも色々と説はありますが長くなるので割愛。 とりあえず,何らかの組織があって,それが18世紀頃に急成長し,欧米で有力な人物が入会していたので,「世界を裏で操っている」というイルナミティやユダヤ長老会など他の陰謀論と交わってうわさが独り歩きしだした感じでしょうか。 ただ,フリーメーソン自体は政治的・宗教的なしっかりとした論理で組織されてるわけではありません。 あくまでも友愛を謡いキリスト教徒・仏教徒・ユダヤ教徒など宗教で入会を断ることはないようです。(但し,無神論者はお断り) 2. 先にも述べた通り,カトリック教会より破門されていることから,何らかの宗教争いに関係していたのは確かでしょう。 ただ,どこかの国や教派についていたという話はあまり聞きませんね。 というのも,フリーメーソン自体が様々な団体(ロッジ)の集まりであり,それらロッジ同士も友好関係にあったり対立関係にあったりとかなり複雑な状況になってます。 フリーメーソンに似た秘密結社としてはイルミナティがありますね。 こちらはしっかりとした(?)秘密結社です。 バイエルン王国で1776年に、実践哲学教授アダム・ヴァイスハオプが作ったとされています。 かれはフリーメーソンの会員でもありました。 かなり政治的イデオロギーの強い組織で,初期共産主義(マルクス以前)的な主張や,組織内の階級闘争などまさに秘密結社の名に相応しいエピソードがあります。(史実かどうかは不明) 結社のマークはピラミッドに目があるアレです。 たまにそのマークがフリーメーソンのマークとして紹介されますが,創設者や入会者がフリーメーソンでもあった為に混同されたのでしょう。 イミナルティとフリーメーソンの繋がりはそれほど強いものではなかったようです。 もう一つ並び立つ陰謀論に「シオン賢者の議定書」というユダヤ人が世界支配するという話もありますが、こちらは第一次世界大戦やロシア革命期にロシアで広まった偽書が元になってます。 >世界が混沌している状態の中で、生まれるからなのでしょうか? 確かに社会情勢が不安定な時に暗躍するイメージはありますね。 多くは謎に包まれていますが,実際に活動していた結社もありますので,すべて陰謀論でまとめるのは乱暴な気がします。 とは言え,秘密結社という通り存在自体が秘密なのでなかなか表に出てこないのも事実で。 陰謀論はフィクションとして楽しみつつ,フリーメーソンのような表で堂々と活動してる人達は生暖かい目で見てるのがよさそうです。 乱文・長文失礼しました。 参考になれば幸いです。