歴史書というのは巷間使われている現代語です。
歴史小説とは異なります。
司馬遼太郎などの作品は歴史小説です。
歴史学では歴史書とは呼ばずに稗史と言います。
正史は朝廷などの公的機関が作成したものを指します。
稗史は私的な機関や個人が作成したものを指します。
ご指摘の書籍は現代版の稗史です。
古事記、日本書紀、続日本紀などが正史です。
源平盛衰記、太平記などが稗史です。
歴史的に日本では901年に作られた『日本三代実録』を最後に江戸時代までの間つくられませんでした。
ただし個々の事件については沢山の稗史が作られていました。
『陸奥話記』(前九年の役)
『保元物語』(保元の乱)
『平治物語』(平治の乱)
『平家物語』(源平合戦)
『承久記』(承久の乱)
『太平記』(南北朝争乱)
『明徳記』(明徳の乱)
『応永記』(応永の乱)
『応仁記』(応仁の乱)
教科書などで教える歴史は、この間の事柄は稗史を基にして史実と証明できるものを搔き集めて編集したものです。
これ等の稗史を基にして軍記物など呼ばれる文芸作品が沢山作られました。
今昔物語、将門記、義経記、椿説夕張月、里見八犬伝、仮名手本忠臣蔵、等々です。
歴史上の人物に対するイメージはこの文芸作品によるものが大半です。
史実に近いものをお望みであれば稗史が良いかと思います。
平家物語などは現代語訳つきのものが多数出版されています。
古代から中世へ移り変わる時期であれば太平記がよろしいでしょう。
解説つきのものがあります。
歴史に関する書物を読まれる場合にはその時代の価値観で読んで下さい。
現代の価値観で批判批評しますと誤解と混乱が起きてしまいます。
現代の作家をお勧めできないのは読者に理解できる現代の価値観に基づいて書いていますので誤解が生じます。
作家の中には陰謀史観、怨霊史観、マルクス史観など特定の価値観を持っている人がいますので注意して下さい。
蛇足
質問者さんは大学の通信講座を受講されるご予定だったのではありませんでしょうか。
それであれば。
地図で尋ねる歴史の舞台 帝国書院編集部編 帝国書院出版
がよろしいかと思います。
何時何処で誰がということが直感的に把握できます。
東アジアおよび日本の地図の中に起きた事柄や年代が記入されています。
著名な戦の軍勢の動きなども掲載されています。
お礼
ご回答ありがとうございます。今、病気を治療しており、やっと完治に近くなってきたので完治しだい通教を考えてます。 帝国書院は地図がわかりやすいですね。探してみます。 あと、格言を載せてる本も好きです。