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アンテナ 物理 原理
無線で使われるアンテナって物理的にどういう原理でデータを送ったり受信したりするのか教えてください。前から不思議でした。あれってただの細長い金属ですよね? あとアンテナの長さにもどういう理由で違いがあるのかも教えてください。
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暇なので、ちょっと書いてみます。 細長い金属に電流が流れると、その金属の周りに磁気(磁界)が発生します。 小学生のとき電磁石の実験をやったことがあると思います。 電流が交流の場合、電流の変化にしたがって、磁界も変化します。 磁界が変化すると、磁界の向きと直角の向きの電界が発生します。 発生した磁界と電界は光の速度で空間を広がって(伝わって)いきます。 細長い金属に流れる電流は交流なので、大きさがゼロから次第に大きくなり、最大値に達すると減少に転じ、次第に小さくなり、やがてゼロになり、今度は、マイナスの方向に次第に大きくなり、マイナスの最大値に達すると増大に転じ、やがてゼロになります。これを繰り返します。 細長い金属に流れる電流から発生した磁界・電界がその金属から適当に離れた場所まできた時、電流がゼロになるとどうなるでしょう? 「発生源の電流がゼロになったのだから磁界・電界も即座にゼロになる。」ということはできないのです。磁界・電界は光の速度で伝播するといっても有限の速さですから、発生源(細長い金属の電流)がなくなったからといって、消滅してしまうことなく、発生源から切り離されて、どこまでも伝わっていきます。こうなったのが電磁波です。電波は電磁波の一種です。 細長い金属に電流を流すと電波が発生する現象を利用して、効率的に電波が出るように工夫したのが送信アンテナです。 一方、電波が存在している空間に細長い金属を置くと、金属に電流が流れます。この電流を取り出すようにしたのが受信アンテナです。 本質的には送信アンテナと受信アンテナは同じ構造ですが、大きな電力の電波を放射するための送信アンテナは大電力に耐えられる構造(大掛かりな構造)になっています。 つぎは、アンテナの長さについて考えてみます。 アンテナの基本は、1/2 波長ダイポールアンテナです。 細長い2本の金属を少し離して直線上に配置した構造です。 中央の部分から電気信号を送り(送信アンテナ)または取り出します。(受信アンテナ) 電気信号を送り、または取り出すための電線を「フィーダー」と言います。 ダイポールアンテナにフィーダーを取り付けた形は、T の形に見えます。 実際のダイポールアンテナの構造は次のページのようなものです。 https://www.google.com/search?q=%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%8A&client=firefox-b&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwid5fqBrLLcAhWJVZQKHfoQDakQ_AUICigB&biw=1048&bih=738 さて、T 型に開いた金属に電気信号を加えて、電流が流れるでしょうか? 先端が開いている金属に、とても電流が流れるとは思えませんが、交流電源の周波数とT型の水平部分の長さの関係がある条件になると大きい電流が流れるのです。 先端が開いていることを電気は知りませんから(知っていたら、電流を流すのを思いとどまると思います。)、とりあえず、細長い金属の先端に向かって電流が流れ出します。先端に達すると、そこから先へは行くことができませんので、来た道を引き返し、電源に戻っていきます。 電源が直流の場合、電源から細長い金属に流れだした電流が先端に達して逆向きになって電源に帰ってきます(反射と言います。)ので、行きと帰りで帳消しになって、電源から供給される電流はゼロです。 交流の場合は、電流の向きが刻々と変わりますので、電源に戻ってきた時の電流の向きは、細長い金属の長さにより変わります。Tの水平部分の長さを調節することにより、反射して電源に帰ってきた時の電流の向き変えることができます。 Tの水平部分の長さを交流の波長 [波長とは、電流の伝わる速さ(≒光の速さ)を周波数で割った値]の1/2にすると、反射して電源に帰ってきた時の電流の向きが電源から流れだした時の電流の向きと同じになり、行きと帰りが打ち消すことがなくなるので、アンテナに最も効率的に電流を流すことができます。なので、1/2波長ダイポールアンテナが「アンテナの基本」とされるのです。 1/2波長ダイポールアンテナの長さは、波長=光の速さ/電波の周波数 なので、 地デジの場合、周波数 473MHz~767MHz、波長は、63 cm~39 cm 携帯(LTE) の場合、周波数 1.5GHz 帯、波長は、20 cm 前後 1/2 波長だから、それぞれ、その半分 ダイポールではなく、モノポール(携帯のアンテナのような)の場合は、1/4 波長が基本になります。 このように、アンテナの長さは扱う周波数に反比例ます。 ※携帯基地局のアンテナの長さ(高さ)は10cm どころか、相当長い(でかい)です。見えているのはプラスチック製のアンテナ保護ケースです。その中には1/2 波長ダイポールアンテナがたくさん縦に積み重ねて取り付けられています。 BS/CS 放送は、周波数帯 12GHz、波長は、2.5 cm 前後 このあたりの周波数になると、ダイポールアンテナっぽいアンテナではなく、パラボラアンテナが使われます。
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- nagata2017
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送信 送りたいデータを電気の強弱に替えます それを発信機で電波に替えて送ります。 受信 送信機から送られた電波をアンテナで受け取ります。 それを電気の強弱に変換します。 その電気でスピーカーを振動させると 音 声 歌 などが出ます。
- tpg0
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こんにちは。 身近なアンテナとして地デジアンテナやFMアンテナがありますが、地デジアンテナに比べると以前のVHF帯のテレビアンテナは大きかったですし、FMアンテナは更に大きいです。 基本的な、8の字指向性を持つダイポールアンテナは1/2波長になりますので、周波数100MHzの1波長は光速(電波も光速と同じ)30万kmとすると3mの長さになりますから1/2波長は1.5mの長さになります。 ですから、地デジみたいな電波のUHF帯になる周波数500MHzの1波長は60cmなので1/2波長は30cmという短さになりますが、このダイポールアンテナを輻射器として同軸ケーブルのようなフィーダー線を繋いだだけでは利得が低いので、輻射器より少し長めなエレメント(素子)を反射器にして輻射器より少し短めなエレメントを導波器として8の字指向性のダイポールアンテナに指向性を持たせたアンテナが八木アンテナです。 BSやCSアンテナになると更に波長が短くなり八木アンテナではなく波長に焦点を合わせるようなパラボラアンテナが利得の稼げるアンテナとして用いられます。 ちなみに、私は若い頃にアマチュア無線に熱中した時期がありまして、妻の実家が広大な田畑を持つ農家ですから、一辺が60mの長さになる菱形のロンビックアンテナを建てさせてもらう予定でしたが、アマチュア無線バンドの14MHz帯は1波長が約20mですし、21MHz帯の1波長は約15mで28MHz帯の1波長は約10mになるので短波帯のマルチバンドにマッチング(整合)が取れる優れたビームアンテナになると思ってましたけれど、結婚すると趣味のアマチュア無線ばかりに熱中もしてられないので未だに実現してしてませんが、無線アンテナのエレメントは波長の長さに整合させると定在波比(SWR)が最小になるので効率的に電波を送信しますし受信するようになります。
- qwe2010
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電気は、交流と、直流があり、交流は、線が離れていても伝わっていきます。 それが電波、 家庭の電気は、一秒に60回プラスと、マイナスが入れ替わります。 このいれっかわる回数が違うと、電波の性質が変わります。 無線とか、ラジオ、携帯の電波、テレビ、衛星の放送、 無線は回数が少ない(低い周波数の電波)アンテナは、横方向に長くなります。 地上と、電離層を反射しながら、地球の裏まで届きます。 テレビは、もっと高い周波数の電波、直進性が高くなりますが、少し曲がります。 アンテナの横方向は、短くなっています。 衛星放送は、もっと周波数が高い電波、直進性はもっと高くなります。 アンテナは、丸くなっています。 勉強すると、とても奥が深いです。 あとは自分で調べてください。
電波は、交流で周波数があり、その周波数と、アンテナの長さで、共振が起こります。 この共振が起こると、電磁波として、電波が飛び出すんです。 なので、アンテナの長さは、周波数に合わせて居ます。 受信するときも、アンテナの長さと、周波数が共振するので、それに合わせて、アンテナの長さを調整して、電波が、電気の周波数として、給電点で、最大になるように作ります。 この手の内容は、詳しく説明するとなれば、本ができるくらいの話ですので、無線工学の本を読まれると良いかと思いますよ。