どちらも静脈にいれますが、静注というのは注射の注が入っています。静脈注射の略だからです。つまり、こちらは注射なんです。
注射というのは、薬剤をアンプルから注射器に吸い取って、それをカラダに注入するものです。血管ではなく筋肉にいれたら筋肉注射になります。静脈にいれたら静注になります。注射器のピストンで入れますから、数分で終わります。
点滴というのは違います。整理食塩水とか、体液の密度とほぼ変わらないようなものに何かを加えて、数十分かけて、ぽたぽたと流し込むものです。
これは薬剤の場合もありますが必ずしも薬剤とは限りません。
脳内で不活発な状態の場合、ブドウ糖みたいなものを溶かして点滴します。そうすると血管内にそのブドウ糖が溶けた状態がひろがりますから、それがやがて脳に届きます。
あと、イオン化傾向を調整することもします。脳梗塞などをおこされた場合、そこで血がかたまられると困るので電位化を調整し、散らして発散させるようにする必要があるからです。
数十分かけるというのは、急激に物質が入り込むことを抑止するためで、それと、その溶剤が体のすみずみまで回るようにすることがあります。
急激に入ることを抑止する理由は、ショック症状をおさえるためです。所詮異物ですから、免疫細胞とかが起動する可能性があるので、何事でもないよ、とだましながら薄い薬品を流したりするのです。
隅々までまわるという意味は、全身の血中濃度とかを全部支配したいからです。
こういうところが正確な話ですけど、単純に、薬の注射は靜注か筋注であって、体の全体メンテナンスが点滴であって必ずしも薬ではないと思ってください。
お礼
勉強になりました。 有り難う御座いました。