• 締切済み

キルケゴールの罪の概念

哲学者、キルケゴールの罪に対する考え方、 彼が、何を罪であると考えているのかを知りたいんですが、 何か、お勧め本があったら教えてください。

みんなの回答

  • koosaka
  • ベストアンサー率43% (78/179)
回答No.1

キルケゴールの伝記を読むと、キルケゴールのお父さんが女中に産ませた私生児で、それに罪の念を覚えたお父さんが、キルケゴールを将来、聖職者にしようとコペンハーゲン大学の神学部に進学させました。 ところがキルケゴールが自分がお父さんが女中に産ませた私生児だということを知り、それに反発して、聖職者の道に進むのを拒絶して、ベルリン大学に留学してしまいました。 そこでヘーゲル左派の思想に触れ、キリスト教のドグマについて懐疑を抱くようになりました。 父親が急死して、財産が転げ込むと、定職につくことなく、コペンハーゲンの街をふらふら歩き回り、そして17歳の若き少女、レギーネ・オルセンに出会い、恋をして、結婚を約束しましたが、その両親に結婚させてくれと申し込みましたが、定職のない浮浪者のようなキルケゴールには結婚させるのは反対と言われ、婚約の破棄を言い渡されました。 で、少女は別の普通の人と結婚してしまいました。 その経緯は「誘惑者の手記」という本で述べられています。 キルケゴール本人にしてみると、婚約を破棄されたことが、よほど堪えたのか、生涯に渡って後悔することになりました。 そして「あれか、これか」という本で、人間の成長段階を、美的段階、倫理的段階、宗教的段階と三段階に分けて、まるでヘーゲルのいうようなことを言いました。 キルケゴールにとって、「罪」とは、神から見放されているという「不安」のことです。 神とは父親のようなもので、それに接近することは、自分が不倫の私生児であることを否応なく意識させるもので、どうしても神に接近することはできませんでした。 「罪の不安」をもたらすから。 伝記でしたらラゥリー「キルケゴール小伝」(創文社)があり、饗庭孝男「西欧と愛」(小沢書店)の一部にあります。

kirakiraaruku
質問者

お礼

詳しい解説をありがとうございます。 読んでみます。