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スポット溶接の保持時間について
- スポット溶接の保持時間について質問です。弊社SPC材や亜鉛メッキ鋼板の0.6mm~2.0?程度の溶接が多いのですが、保持時間の設定サイクルの増減によってどの様な影響が出るのか解らずにいます。
- 保持時間が短すぎると溶着が落ち着く前に上下電極が離れてしまい悪影響を及ぼす可能性があります。一方、保持時間が長すぎると溶接部の温度が上がりすぎて材料にダメージを与える可能性があります。適切な保持時間サイクルを選定することが重要です。
- 推奨される電流、時間、加圧力の表は見つけられますが、保持時間まで乗っている資料は見つけられず、適切な保持時間の選定に関しては各材質や板厚によるものと思われます。最適な保持時間を決定するためには、溶接原理や根拠に基づいた情報を参考にすることが重要です。
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軟鋼材やメッキ鋼板の場合、保持時間で影響されるのは「焼き色」です。 保持時間を長く取ると水冷の電極により十分に溶接部分が冷却されるので 焼き色が付きませんが、短くすると高温のままで溶接部分が放置されますので 焼き色が付いてしまうことになります。 強度は、0とか1とか極端に短くしない限りは影響はないと言っていいと思います。 ハイテン材などの高硬度鋼だと事情が異なってきます。 冷却時間は極端に短くする必要があります。長くても5までです。 冷却時間を長くすると、急冷により脆性が出てしまい強度が極端に低下します。 Hold-Time Sensitivity という用語があり、検索すれば情報が出てきます。
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保持時間が無いと、例えば2枚の板が溶融部分の接点で繋っていて、外力が加わると変形します。 保持時間が短すぎると、前述の状態に近く、変形し易い状態になります。 保持時間が長すぎると、無駄な時間を消費することになります。 さて、他の回答者さんも記述しておりますが、スポット溶接の評価は溶接強度です。 板厚の厚い板や高張力鋼板では、ナゲットが出ないケースもありますが、通常はナゲット径 にて、溶接強度測定を代用しますので、適正なナゲット径が安定して出る最小値が最適な 保持時間となるので、テストで確認しデーター化して運用しています。
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回答有難うございます。 三大条件での変化に対して保持時間の影響が直接的に製品に出てこない気がしてなかなか捉えられずにいました。 ?初めての材質でトライをする際のイニシャルの設定値 ?あと少し強度を増したいとき ?スポットの評価は当然見た目ではないのですが顧客様のなかには 「ナゲット径が出ているのはわかるがもう少し焦げ目がついてほしい」 と言う方もいます。 など、上記の際に保持時間で多少の調節が効くものかと思っていますが なかなか具体的なゴールを見つけられません。 ただし、自分の蓄積データが少ないのも事実です。 もう少しデータの蓄積に取り組みたいと思います。
保持時間とは貴君記載のとうり。 溶接部の変形防止と冷却です。 弊社の参考として保持時間は15サイクルでやってます。 保持時間の長短の影響は御社で条件を変え、ナゲット径、溶接強度を測定しては如何でしょうか。貴君のノウハウになります。 宜しく。
お礼
回答有難うございます。 おっしゃる通り、いろいろな条件を与えて変化を自分で結果を確認し、自社のデータを積み上げてく必要性は常々感じております。 今回の質問に至っては 弊社では通常8~10サイクルを基本としておりましたが ベテランの方に聞いても「昔からそれでやっているから」みたいな勘コツの精神に疑問を感じていた次第です。 同じ材料、板厚でも製品が変われば結果が変わってしまう事は良くある事です。もうすこし自分なりにデータを蓄積していきたいと思います。
お礼
回答有難うございます。 やはり焼き色に影響があるものですか。 保持時間を長く試してみると色が薄くなり強度不足を心配してしまった経緯があります。 もちろんの事ですが見た目ではなく、破壊試験やナゲット径による判断を行いながらもう少し自社のデータを積み重ねたいと思います。 しかし、焼き色を気にする顧客に対しては有効かもしれませんね。