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梁の応力について設計者の意見を聞きたいです
- 応力集中を考慮していない3タイプの梁の根元部の応力について設計者の意見が分かれています。
- 一部の設計者は、太い箇所がある梁(Type B)では変形させる力が根元に集中し、細い箇所がある梁(Type C)では変形が根元に伝わらないと主張しています。
- しかし、質問者は3タイプの梁は同等のBMDであり、根元部の応力に差異が生じるとは考えられないと述べています。
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たまにこのサイトを覗いてみて、この問題を見つけました。まあ、いろいろな見解があるものだな、と思って楽しませていただきました。 間違った見解もあるので、それらを訂正しつつ、最後に正解を示したいと思います。 まず、先輩たちの主張は、回答(3)の方のような強制変位型の問題であれば、アタリ、そうでない限り、ハズレです。 荷重負荷型の問題だとすれば、力の伝達に関する根本的な考え方が間違っているからです。 構造物に、力やモーメントを伝達する能力(これを剛性と言いますが)があるならば、途中が太かろうと細かろうと、たとえ固定部が無限遠方であっても、力は固定部まで増減なく、どこまでも伝達します。これは、電気の世界での電流と同じです。(力は電流に、変位は電位に対応するので。)ですから、??の議論はハズレです。 また、「力を掛ける部分がゴムとか紙ならその辺だけ変形する」のは事実ですが、かけた力は、部材全体に適切な剛性があれば、固定部までその大きさが増減することなく、伝達します。ですから、?も荷重負荷型であればハズレです。 (剛性がなければ、力は途中で失われます。水や空気は剛性がゼロと考えて良い物質です。ですから、そのどこかを押しても、その影響は押した位置の周辺に及ぶだけです。また、長い糸は、曲げ剛性が小さいので、たとえば長さ1mの糸の一端に曲げモーメントをかけても、それは他端には伝達されません。これらのような場合は、構造部材として使えません。以下の議論の対象外です。) そして、この構造は、全長と付け根部の形状が同じなので、根元に発生する応力は、基本的には同じです。一様材料でできた部材の公称応力(=応力集中は考慮せず、応力分布が線形と考えた時の表面応力)は、弾性係数の影響は受けません。しかも、注目する部分の力とモーメントで決まるため、公称応力自体は、力の伝達経路の途中の形状変化の影響も受けません。 その計算式は、回答(1)や回答(2)の方々のご指摘にあるとおりで、 垂直応力 = 力 / 断面積 曲げ応力 = モーメント / 断面係数 で表されます。 回答(5)の方の回答の後半は、問題となっている以外の因子を考慮した場合の話であって、今の問題の本質には重要ではありません。先輩方の動物的勘が、そのような複雑な因子を考慮してのことなら別ですが。 回答(6)の方の回答にある、「応力~変形は相関があり,固定端部の応力にも影響は出る」のは、厳密には真実ですが、「計算結果の1桁目だけを捕らえれば3種のはりの根元応力は等価ですが,2桁目を論じると差異が出る」と書かれています。 実際には、「梁の付け根部の断面一様部分の長さが、高さの1.5倍以上ある梁」であれば、有効数字2桁目にも影響が出ず、4桁目以下の枝葉末節の議論の話になることに注意しましょう。(これは注意深く解析を実施してみればわかることです。) 回答(7)の方の、「タワミの大きい分、力のかかる位置が根元に近づく」というのは、回答(3)の方と同様、強制変位型を考慮した場合の話であって、荷重負荷型の今の問題の場合には関係がありません。 回答(4)の方は、FEM(有限要素法)を使って解析されたようですが、FEMは質問者ご自身が理解していらっしゃるように、メッシュの影響を受け、それによって5%ぐらいの誤差は簡単に発生します。ですから、1.2%の誤差を議論するためには、メッシュの影響を排除するプロセスも同時に示さなければなりません。(要するに、あるメッシュの時の解をひとつ示されても、それは1.2%の誤差の議論の根拠にはなりえないということです。) 特に、すでに上で指摘したように、パッと見た目に、「梁の付け根部の断面一様部分の長さが、高さの1.5倍どころか8倍ほどもあるので、付け根の応力の値には全くといって影響は及びません。(有効数字4桁目以下に影響どころか、多分8桁目以下に影響するかどうか、という話です。) ちなみにメッシュの影響排除のためには、メッシュを規則的に細かくして行って、解がある値に収束するのを確認しなければなりません。今はやりの設計者向け解析ツールと称するものには、メッシュを細かくしていく機能がついていますが、これらは”規則的に”細かくすることはできないのが普通ですので、利用はできません。 また、剛体である場合とそうでない場合や、材質による影響についても議論されていますが、それは既に述べたように、応力には無関係です。(材質は、材料のもつ強度基準値の方には影響します、しかし発生応力については、連続体とみなく限り、材質の影響は皆無です。) さらに、「絶対かかるはずの付け根の部分にかかってない。壁を剛体として扱ってるから応力がたまらないだけ」とありますが、これは誤りです。 今の場合、メッシュをもっと細かくすれば、付け根でも高い応力が出ます。付け根の部分に高い応力が発生していないように見えるのは、壁が剛体とかいったことが原因ではなく、応力の不連続性、メッシュの粗さの2つを主原因として、ミーゼスの応力での表示、応力の節点平均などが絡んでいるのです。この辺を理解するには、解析のことを深く勉強する必要があります。 では、真実はどうなのか? 付け根の部分の壁への取り付け方にもよりますが、もし、“理想的に”接着剤なしの状態で壁に密着しているのであれば、付け根の上下両端は曲率半径=0の状態ですので、応力は無限大になってしまいます。ですから、応力の大小を議論することが無意味になります。 もし壁に密着し、外周囲に適当なRが付くように取り付けられていたら? その場合には、応力は有限値になりますが、その厳密な値を比較すれば、あなたご自身も、また多くの方が書かれていらっしゃるとおり、 σc<σa<σb となります。 しかし、 「梁の付け根部の断面一様部分の長さが、高さの1.5倍以上ある梁」であれば、有効数字4桁目以下の話ですので、そんな議論をしても実用上は無意味です。 梁の付け根部の断面一様部分の長さが、高さの1.5倍よりも小さいような梁の場合、 (b)では、凸部が壁際に近づくにつれて、クラック状に近くなり、応力は上昇する。 (c)では、凹部が壁際に近づくにつれて、応力は減少する。ただし、凹部が壁際に近づくにつれて、凹部の谷底の部分の応力の方が高くなるので要注意。 これらのことは、切り欠きが応力集中に及ぼす影響について定性的に考察すれば、自然に導ける結論です。 最後に、この問題は「SolidWorksで同様のモデルを作り、応力分布を解析してみた」ぐらいでは、正しい結論は導けないのだということも理解しましょう。
厳密にいうとσc<σa<σbになります。 というのは、タワミの大きい分、力のかかる位置が根元に近づきます。 普通、極微量ですから無視します。こういうのを屁理屈というんでしょうか? 先輩の方々は見た感じで言っているのだと思います。 以前、これだけの部材を使うのだから、それなりの溶接をするだろうと思って脚長を記入しなかったら、試運転の時、溶接が剥れたという事故がおきた事がありました。 溶接をした人はベテランだったんですが、そんな力がかかる訳がないと思ったそうです。現場経験が長い人ほど勘にたよる傾向があるようです。 たしかに見た感じではそんな気がするんですが、計算すると全く違うという事はよくある事です。 変形しても支えている以上、根元まで力は伝わります。 はかりの上にバネを乗せ、その上にオモリを乗せてみるとはかりはオモリとバネの重さをプラスした値を示します。それと同じ事です。
はりの材料力学的な解析はもともと近似的な解析であり,詳細な応力解析に は別途考察が必要だと思います。曲げだけに着目すれば各はりとも固定端の モーメントははり長さをLとすれば M=f・Lであり,固定端の断面係数 Zは同じですから,σa=σb=σc=M/Zになります。この場合の条件は各はり の応力が弾性範囲で適当な剛性を保つことであり,応力集中等を考慮しない などです。しかし各はりは変形能が異なっています。弾性体では応力~変形 は相関があり,固定端部の応力にも影響は出るだろうと言う仮定は自然だと 思います。たとえば,ひとつの考え方を紹介します。 はり先端のたわみ角θは θ=f・L^2/(2EI) です。ここで総じて Ib>Ia>Icですからθb<θa<θc になります。たわみ角により,軸方向の 成分が,圧縮応力として加わります。この応力に着目すると σxb<σxa<σxc となり,曲げによる引張応力を減じる方向に働きます。 結果としてσb>σa>σcとなります。 ラフな言い方をすれば,計算結果の一桁目だけを捕らえれば3種のはりの根元 応力は等価ですが,2桁目を論じると差異が出るということがお伝えしたかっ た次第です。
お礼
アドバイスありがとうございます。材料力学はデッカイ公式集 とも聞いたことがあります。ですからこちらも近似的な解析というのは分かります。 たわみと軸方向の力の考察については理解出来ます。ただ、軸先端の変位が軸長に比べて1,2%のような変形でどれほど効果を与えるのか、壊れる壊れないの境目を乗り越えるほどの説得力を持てるのかは気になります。もちろん要素奇知さんのアドバイスに文句をつけているわけではありません。
確かに一目では根元の最大曲げMが同じなのでσa=σb=σcになりそうだけど ここでは応力を比較しているのからσb > σa > σc となるのが理解できる そもそも梁の応力自体が曲げによるものだけで無く、せん断も考慮すれば更に σb > σa > σc が顕著となるだろう。梁によっては横座屈によるねじれも 問題になる。単純な曲げから応力を即座に計算できる実務の方が少ないと思う そう言った意味からすると、先輩方の動物的勘は意外に大事なのかも知れない 最後にBMDをその場で即書いて、後輩に簡潔に説明できるような先輩で居たい というより後輩が質問をし易い先輩で居たいが仕事が急がしく逆かも知れない また素直な後輩ならば必要以上に教えてしまうが、違うと、(x_x;)シュンだ
面白そうだったのでやってみた >>SolidWorksで同様のモデルを作り、応力分布を解析してみましたが 本当にやりましたか? 棒全体に荷重がかかってませんか 回答 http://mcnc.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/img-box/img20100308233748.jpg スペック 壁に□50 L500 の角棒 先端25範囲内に力をかけるために凸作成 そこに10000N 壁固定(剛体) 凸凹は 500の真ん中に50 凸また凹25 σb > σa > σc 手計算では 剛体で見るために σb = σa = σc となる もしくは短いとか ちなみにソリッドワークスではない あと、色で判別しているようだが 数値で見るように 上の二つは 赤は 1700MPaぐらい 下の 赤は 2500MPa 当たりなのでスケールが違う 下の黄色は 真中あたりなので 1250MPa あたり まあ、1000MPa もあるので なんで作っても折れるが 50は微妙だが500も丸めてはいけない 根が深いなぁ ほとんどが = だと思ってる まあ、手計算では剛体とみなし = にしてしまうからなんだろう >>随分と誤差とか色々あるんで画像の向こう側を見る癖がついてきています^^;; 補完するのはいいけど自分のいいように補完してはいけない ありのまま補完しなければならない まず、SS400あたりは剛体ではない 手計算の場合剛体として取り扱うしかないけど SSあたりで500mm越えたあたりから 軟体としても考えなければならない わざと差が出るくらいの材料にした(□50) □100 だと また感じが変わってくるし 材質でも違う 熱処理したアルミ S45C焼き入れ品 SK でも違う 補完するのなら、 上記リンク先の解析を見て不自然に思わなければいけない 絶対かかるはずの付け根の部分にかかってない 壁を剛体として扱ってるから応力がたまらないだけで もし壁が t3.2 とかなら 剛体で見ました では、 orz になる 手計算の場合、どうしても剛体として考えないといけないが 剛体なのか軟体なのか、頭の中で考えるべき と 強気に書くと、2chでいじめられるんだろうな 改行が無意味に多いとか 参考に見ようと思ったのに ttp://fx.104ban.com/up/src/up13738.jpg は見えませんでした 溶接の話が出ているので ちょっと書いとく 溶接なんて当てにしてはいけません 特に質問内容の片持ち梁の場合 根元にストレスがかかるのは明白です リブで強化したりするのですが それでも持たない場合 設計者は材料を太くしたりするが 溶接なんて周囲がついてるだけで 真ん中くっついてないって言うことに気がついてません ↑ 潰れた会社 (50mmの無垢材なんて 金をドブに捨ててるとしか思えない 前世紀の戦車でも作ってるのですかね) 造船とか発電とかそういった溶接に厳しいところでは厳密にやりますが 町工場の設備屋なんて当てにしてはいけない たとえば50幅の板を付けるとき 開先指示してあっても やってあるか不明ですし(くっついていたら検査のしようがない) もちろんインローにした場合でも外から見えなければ不明です リブ貼れ と書いておいても 貼られていなかったりね 設備で型おこすことはないでしょうが 鋳物で作った場合 50も厚みがあれば 中には 巣 がありまし 巣は見えなくてもスカスカかもしれません ↑ 品保のときえらいはまった そうすると 設計時の強度なんて出ないかもしれない (もちろんでないので量産手前で大騒ぎになった もっと前に騒げよ) そこで登場するのが 柔設計(建築分野では進んでます 分野は違いますが参考になります) や 壊れる箇所を限定した設計手法です (架台が壊れると現場ではどうしようもなくなるので ある部品をわざと壊れやすくして 消耗品とする・・・もちろん良く壊れるので 現場は不満ブーブーでしょうが 対策で強化すると 本体いかれます) 長々と書きましたが 最後に リブ貼れ と書いておいたら 貼ってください
補足
わざわざSolidWorksで再現して頂きありがとうございます。 画像の解析結果を見る限り、確かにσb > σa は見て取れますが その差は僅かに1.2%です。この程度の差はメッシュの切り方とか 計算誤差とか数値解析特有の物として見れる程度では ないでしょうか?Cに関しても色合い的に若干緑かかった黄色で やはり大差ないと思います。会社でも解析部隊から出される結果は 随分と誤差とか色々あるんで画像の向こう側を見る癖がついてきています^^;; モデルの作り方にしても先端に荷重用にパッチを貼っているので 提示していただいたモデルと同様であり問題ないと思います。 経験深い人の話は良く聞かないといけないと思うので、、 真意を聞いて、自分にも勘違いが無いか見極めないといけないと 思います。今の所会社では自分の意見を押し通すような事はしないので (上司はしろと思ってるかもしれませんが・・)このように意見の交換が 色々できてとても有意義です。 >ちなみにソリッドワークスではない 勘違いをしていました。すみません。 どの程度材料力学からずれるのか、どう影響するのか、 そのの理解が数式と実務の差なのかなと思います。 ちなみに私が計算した結果がこちらで、 http://fx.104ban.com/up/src/up13738.jpg のようになった所から当初のように説明しました。 是が非にも自分の意見を通したいと思っているわけではありません。 職場のどの人に対しても経験足りない自分なわけですから、 ある程度自分で考えをまとめた上で質問するべきだと思っています。 なんとなく納得出来ない では質問するにも失礼ですから。
先輩方は、先端に等しい荷重ではなく等しい変位を与えた場合のような状況 を回答なさっていると想像します。 実感としては、剛性が低い方が力が伝わりにくいというあたりに根拠がある と思います。 先輩を理屈で説得しようとしても、うまくいかないような予感がします。 「中間が細い方が剛性が低いから、力が伝わりにくいんですね」程度で 相づちを打っておけば波風立たないように思いますが如何でしょうか。 先輩方も、剛性の低い方が変位が大きくなることは了解済みのように想像 します。 私自身そこそこいい歳ですが、貴方のような状況であれば先輩に噛みつきそ うに思います。この掲示板は、処世術の掲示板ではないことは確かと思いま す。適切な対応をお伝えすることができなくて申し訳ありませんが、実力を 蓄えて健闘なさることを期待します。
補足
そうですね、確かに”等しい変位を与えた場合”理由はともかく 辻褄があうと思います。ただ、、この話は ”○○Nを負荷して破損無きこと” を見極めるテスト結果への対策の中で出てきたので、変位説も ないと思います。 社会人としての立ち回り、重要だと思います。学生の時なら 速攻で噛み付いていたでしょう。同期ならなおさら(笑) ただ、図面のチェックルートで、人ごとに理屈を変えて 説明するのもどうかと思います。設計の思想は多様でよいかも しれませんが、理論は多様となるのは疑問です。 どうでしょうか?ペーペーがあんまり偉そうなこと言うのも何ですが^^;;
小生も、根元部の応力は、σc=σa=σbで同じと考えます。 (自重の差は、無視するんですよね)
お礼
そもそも軽い部品ですから、自重は無視です。 上司の真意がどのようなモノなのか・・ちょっと見極めて 議論なり考察してみようと思います。
3者とも根本の応力は同じでしょう F*Lですから。 ただ、梁の先端の曲がり(たわみ)は違って来ますよ。 そこの処を先輩方は言って居るのかもしれませんね。
お礼
ありがとうございます。一応学生時代も材料力学は得意の講義でしたし、 材料力学をかっ飛ばすような理屈が優先される事はまあ無いと思いましたが・・ 「途中弱くした方が根元の負担へると思うなぁ」 と言われたんで、、先っちょの話は無いと思います。 もちろん、たわみ量に差があるのは分かります。
補足
なるほど、、確かに近づけば影響があるかもしれません。 屁理屈と言うべきか、考察と言うべきかはわかりません。 ただ、材料力学の考えを吹っ飛ばすほどの考えが ”現場では実は常識”と言うことがあれば興味があります。