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はめあいと表面粗さ
- 質問したいことが二つあります。一つは、今ある部品を作ろうとしている際の穴の表面粗さについてです。もう一つは製品の合格条件についてです。
- 穴の表面粗さには、Ra1.6という指標がありますが、なぜこの値にする必要があるのかわかりません。なぜこの表面粗さが適切なのか教えていただけませんか?
- 製品の合格条件として「16%合格」というものがあるようですが、具体的な上限と下限の値はどのようなものなのでしょうか?
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穴の公差(この場合H6)を考慮するとRa1.6でないと公差を満たす ことができないという意味合いの回答もありますが、回答(4)さんの おっしゃるように寸法は面粗度に左右されるものではありません。 圧入部はRa1.6は通説であり、規定されるものではないです。 おそらく過去の経験から適切な数値として広く行き渡っているのだと 思います。 内部が閉塞等で圧入部に何らかの圧力がかかる場合は上限・下限を図面に うたっておく場合もあります。図面値Ra1.6で現物が鏡面仕上げになって おり、圧入していた樹脂部品が抜けてしまったというケースがあります。
Question1 φ6H6(+0.008/-0)穴の表面粗さは、Ra1.6にするべきという根拠 Answer1 相場です。難しい確率計算と経験上からの相場値ですと考えて下さい。 表面粗さの内容は、以下のURLにありますので、先ず参照下さい。 Ra1.6は、算術平均粗さ(中心線平均粗さ)で、1.6µmの幅がある事で、 最大高さRmax又はRy や十点平均高さ(粗さ)Rz では、6.3µmです。 穴の公差は 0.008mmで、その一方は 0.004mm(4µm)です。 ◆ 1.6µm/4µm = 0.35、35% ◆ 6.3µm/4µm = 1.575、157.5% はめ合いは、面の粗さや密着性が以下の理由により重要なので、 * 絞まりばめ;保持力等 * 中間ばめ; センタ位置精度等 * すきまばめ;すべり性や摩耗性等 φ6H6穴をRa1.6としています。 只、旧仕上げ表現である▽▽▽のMaxがRa1.6なので、Ra1.6としているだけ でなのでは??小生は、 φ6H7(+0.012/-0)穴なら、Ra1.6と記述しますが、 φ6H6(+0.008/-0)穴なら、Ra0.8と記述します。理由は、 最大高さRmax又はRy や十点平均高さ(粗さ)Rz では、3.2µmなので。 もう一つのQuestionは、????ですが、やはり難しい確率計算と経験上 からの相場値ではないでしょうか?
寸法公差の適用は2点間の距離ですから、この場合には内測マイクロの読み取り値が公差内であることを要求します。表面の粗さとは関係しません。 そこで、粗さが大きい時にははめあい時の効果が達成できなくなる可能性を持ちます。測定値は山の頂上の値です、即ち、しまりばめをしようとして、p6の軸を圧入した時に、粗さが大きいと山を削りながら嵌合して実質的なしめしろを有する部分が凄く少なくなってしまうことが想定されます。ですから、はめあいにはRa1.6を適用することが、常識になっています。 「16%合格」はJISの用語の中に見当たりませんが、 JIS B 0633 表面性状 輪郭曲線方式の中に出てくる 16%ルールなるものがあります 読んでみてください、上限、下限をぬんぬんするものではありません。 輪郭曲線から求めた粗さの測定値を、平均処理する前に、規格値より大きな測定値が全体の16%以下なら、平均処理をすれば規格を満足すると推定して合格にすることです。
表面粗さを指定する目的は その品物の使用目的によって機能を満足さす為に指定します。 Ra・Ry 等々 精度の指定と共に重要です。 硬度があまり無い品物なら勘合を確認している間でも寸法的に変化してくる 面が粗いと その分変化する量も大きくなりやすい。 目の細かいヤスリでは大きな除去は出来ないのと同じです。 回答 1) roku さんの回答の通りコストと精度のバランスで決まっていると 考えた方が良いでしょう。 G6以上なら研削やホーニングかスパロールを考えますが これらの加工では面粗さはもっと良くなる。 面粗さの使い分けの目安となる資料を添付します。 >製品のできの判断として「16%合格」 残念ながらお答えできる知識を持ち合わせていません もう少し詳しく、出来れば例をあげてもらえますか。 回答2)さん 0 が一つ抜けています。
Φ6H6の公差は +0/-0.08 です。 8μmの公差幅に対し,粗さの分布が影響します。例えば正規分布を想定して 99.7%を合格にするには 3σ(標準偏差)の範囲に設定する必要があり, 3σ=8/2=4μ となります。つまり理想的にはRa<1.3μと言う結論になりま す。この場合Ra1.6はやや甘いかもしれませんが,Ra1.6にするべきという ことはこのあたりから来ていると思います。 Φ6H6の公差は +0.08/-0 に訂正します。 再度訂正します。 Φ6H6の公差は +0.008/-0 確率の話しを補足します。粗さ分布に正規分布を想定した場合,標準偏差σに 対し,中央値から分布の幅内に存在する確率は 3σ→99.7%,2σ→95.5%,1.5σ→86.6%,σ→68.3% 今16%不合格とすれば,84%合格となります。これを仮に1.5σとみなせば 1.5σ=8/2μ となりますので Ra<2.6μ が条件となります。 このレベルなら Ra<1.6μで十分と言う結論になります。
まずはじめに、機械製図で指定できるRa1.6、Ra3.2、Ra6.3の現物の加工表面を見たことはありますか。スキマばめにしろ、現物を組み付けてでみれば摺動面の滑らかさの違いがわかります。 数値的に説明すると、はめあい公差の寸法値はφ30H6の場合、レンジは0~13μmですので平均粗さで1.6μm以上のばらつきがあると公差に影響を及ぼします。 尚、Ra1.6以下でも製作可能ですがコストUPとなるので特殊事情がなければ指定しません。Ra1.6が一般的に切削加工で指定できる上限となります。