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血液型と性格の関係
心理学の先生が、20年、30年後「血液型と性格は関係ある」と言わざるを得ないかも知れないとおっしゃっていたのですが、これは、心理学的に言うとどのような理由によるのでしょうか?よろしくお願いします。
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その先生は、恐らく性格心理学がご専門ではないのでは??あるいは・・・ 人は、遺伝的な影響、環境的な影響の相互に受けながら性格を形成していくと思います。しかし、遺伝的な影響は、環境的な影響と比べると、おそらく、ごくわずかでしょう。そのごくわずかな影響の中の一部に、仮に、血液型による影響ががあったあったとしても、その人の性格を決定づけるほど影響を及ぼすものではないと思われます。 このあたりは、立命館のサトウタツヤ先生らによって、言い尽くされていると思うのですが(^^; 一応、関連の本をご紹介させて頂きます。ご存知であったらすみません。 佐藤達哉・渡邊芳之 1996「オール・ザット・血液型」 コスモの本
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- umibe
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#3の「予言の自己成就」ですが、すでにそうなっています。 でも、誰も日本人をやめていないようです…。 山崎賢治・坂元章 1992 血液型ステレオタイプによる自己成就現象:全国調査の時系列分析2. 日本社会心理学会第33回発表論文集, 342-345. [結果] 自己成就の可能性を示唆するデータが得られた。
- Diogenesis
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先生の発言の真意は当人に聞いてみないとわかりませんが, 2つの可能性を考えてみました。 ひとつは数百種類あるといわれるABO型以外の血液型分類と 行動傾向に影響を与えるホルモンや神経伝達物質の関連性が見出される可能性です。 もうひとつは ABO型性格判断を信じる人が今よりもっと増えて 日本人の常識,日本の文化の一部となり, 親や教師が血液型に応じた期待をし育て方をすることで 結果的に血液型による違いが現実化してしまう可能性です。 いわゆる予言の自己成就ですね。 後者のようなことが現実になったら 私は日本人を辞めたいと思いますが。
- jupiter5
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先生がどのような文脈でそのお話をなさっていたのかわかりませんので、あてずっぽうですが、以下のような理由ではないでしょうか。 まず、現在の「血液型性格診断」なるものは、心理学的にはほぼ完全に否定されていることは間違いありません。パーソナリティを類型論的に見るという前時代的な性格観にたっている理論(?)で、統計的な実証に耐えられるようなものではありません。そして、俗に言われるような「A型は几帳面」「B型は協調性がない」のような性格特性との関連がないことは、多くの研究から明らかです。そのため、心理学者はこぞって「血液型は性格とは無関係」と言っているのです。 ただし、血液型と性格の関連性が全くないのかと言うと、必ずしもそうとは言い切れません。古い研究では、部分的に微妙ながら差が出ている調査もあります(もちろん、世俗的な血液型診断とは全く違う結果ですが)。そもそも現在の「科学」という方法論は、「ない」と言うことを実証することは出来ませんので、方法論的に限界があります。 ということから、「血液型と性格の関連が全くないとは言えない」ことになります。 では、今後の研究において、どのようなことがわかってくる可能性が考えられるのか?と言うことが問題になりますが、一つの考え方としては、以下のような機械的な考え方は成り立つでしょう。 血液型とはそもそも、人体のほぼ全ての細胞の表面にある抗体(糖質のパターン)の遺伝的な差のことであり、血液に限らず、神経細胞などにもこれと同じ抗体が存在します。つまり、脳内にも血液型と同じような物質の差があるわけです。現在の心理学では「こころ」を脳を中心とする神経系の反応パターンと考えていますので、「こころ」の中枢である脳の神経細胞の表面に何かしらの差があれば、それが「性格の差」として現れても不思議ではありません。だとすると、血液型を決定する抗体の違いが脳に与える影響を神経生理学的に解明できれば、性格との関連性を研究する道が開けるだろう…ということになるでしょう。 また、そこまで機械論的に考えなくても、以下のような言い方は出来るでしょう。 そもそも、人間の性格がどのように形成されているのか、現在の心理学では解明されていません。われわれが「性格」とひとくくりにして呼んでいるような一連の機能があるだけで、「性格」という実在を見ているわけではありません。もちろん、フロイトの精神分析やマズローをはじめとする人間性心理学、さらに古くはダーウィンの進化論など、古くから「性格はどのように形作られるのか」ということに言及する研究は数多くあります。しかしそれらは実証的に確認されているわけではありませんし、仮説、あるいは可能性を述べているに過ぎません。回りくどくなりましたが、「性格形成にどのような要因が働いているのか」と言うことはほとんどわかっていないのです。おそらく、もって生まれた全ての遺伝的要因と、生後に身の上に生ずる全ての経験的要因が、性格形成に関わるでしょう。血液型も、その一つです。性格形成に与える影響はほんのわずかかもしれませんが、何かしらの影響力を持っていて不思議はありません。 以上の記述からわかるように、心理学は「まだまだ不完全な学問」です。現在は知られていないようなことが、今後も色々とわかってくることでしょう。その一つの可能性として、「血液型と性格の関係」というものが入ってきても、おかしくない。そういうことだと思います。もちろん可能性があると言うだけで、おそらく「血液型と性格の関係はほとんどなさそうだ」という方向に向かって行きそうな気はしますけどね…。