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ドイツのハイパーインフレについて
1923年のドイツのハイパーインフレですが、「薪を買いに行くのにリヤカーで紙幣を運ばなければならなかった」とか、「紙幣を燃やした方が薪を買うより安かった」などと書いてありました。でも10兆マルクなどの超高額紙幣が発行されていたようですし、リヤカーで運ぶより、紙幣のゼロをいくらか増やしたほうが簡単だったはずだと思うのですがどうなのでしょう。
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- eroero4649
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日銀の「異次元の金融緩和」ってご存知ですか。今の黒田総裁の下で行われたのですが、簡単にいうとお札をじゃんじゃん刷りまくったのです。そうするとお金の量が増えますよね。お金の量が増えると相対的に1円の価値が下がります。というわけで、それによって円安になって同時に株価が上昇しました。日本円の数が多くなったんだから円安になるのは当然で、そうすると米ドル換算での日本の株価が下がりますから「買い」になって外国資本が日本株を購入しますから日本の株価が上がりました。 これと同じことをしたのがその当時のドイツです。当時のドイツは第一次世界大戦の賠償金をフランスやイギリスに払わないといけなかったのですが、大恐慌の影響もあって払えない。じゃあどうすればいいか。名(迷)案を考えた人がいたんですな。お札をとにかくじゃんじゃん刷ってそれを渡せばいいじゃないかと。 そしたらその支払いを受けたイギリスやフランスは当然その紙幣を市場に放出しますから、市場にはドイツマルクが大量に出回ることとなり、ハイパーインフレとなったのです。 もし質問者さんのいうように「じゃあ最初から桁の多い紙幣を作ればいいじゃん」とするならば、日銀の異次元の金融緩和も「10万円札を発行します」とか「100万円札を発行します」とかやればよかったということになります。 でもさ、急に100万円札が発行されるなんてアナウンスがあったらパニックになっちゃうでしょ?今まで1万円札しかなくて、100万円札なんて使う機会も想像できないのにそういうのが出てくるとなったら、じゃあ今1万円で買えるものが100万円になっちゃうかもしれないという恐怖感が出ます。そうですよね。そしたらとにかく現金は金目の物に替えておけとなるでしょう。貴金属とか高級腕時計とかね。みんな考えることは同じだから、とにかく貴金属を売ってくれ、車を売ってくれとお店に殺到することになり、それがまた世間のパニックを呼び、当然そうなれば高級品の価格が高騰するだけではなく品薄・品切れ状態となり100万円の腕時計を500万円で売りに出すような輩も出てくるでしょう。
お礼
その後、色々調べました。中央銀行であるライヒスバンクだけでなく各銀行までもが巨額の貸出を行い、1か月で100倍以上のインフレになったようです。お金を引き出そうと人は銀行に押しかけた。でも銀行に紙幣が不足していた。中央銀行が新紙幣を印刷するのが間に合わなかったということでしょう。私企業や地方自治体までもが紙幣を印刷したようです。まさか私企業や地方自治体が新紙幣を発行できるわけがなく、彼らは従来の紙幣を猛烈な勢いで印刷したということのようです。だからあのような大量の紙幣の氾濫になったのでしょう。まあ、敗戦で連合国の支配下にあったドイツで連合国が好き勝手なことをやり、通貨発行によって巨額のマルクを手に入れ、ドイツにあるカネメのものを奪い取ったということでしょう。
補足
ドイツが連合国に支払う賠償金は1320億金マルクでしたが、これは言ってみれば外貨ですから、ライヒスバンクでは刷れません。