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鶏卵紙について
鶏卵紙について 幕末明治の写真好きで見ます。 多くが鶏卵紙となっています。 ガラス原板を鶏卵紙に焼き付けた物と想像するのですが 直接鶏卵紙で撮影した(ネガの筈だが)? ガラス原板から焼き付けたのか? 鶏卵紙が100年以上保存可能か? ご存じの方お教えください。
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幕末から明治の初めにかけての最新の写真術は、「コロジオン湿板法」といわれるもので、感光乳剤を塗ったガラス板に撮影する方式でした。このガラス板が濡れている間に撮影・現像をしないと感度が落ちるため「湿板写真術」と呼ばれました。この湿板は現在のフィルムなどと比較すれば極めて感度が低く、長時間の露出が必要でした。 ガラス板に撮影された写真は透過光で見れば当然ネガ像ですが、黒い紙や布を敷いて見ればポジ画像のように見えます。また鶏卵紙に焼き付けることも可能で、いわゆる「横浜写真」など、当時撮影されて現在も残っている写真はこの方法で撮影されたものです。 焼き付けは現在(最近までというべきでしょうか)のフィルムカメラのように引き伸ばし機を使って小さなネガ像を拡大するのではなく、ガラス板のネガを鶏卵紙に密着させて太陽光線によって露光する方式でした。(回答者が子どものころ「日光写真」というものが駄菓子屋に売られていましたがあの原理です) このため外国人の土産用などとして販売された大判(現在の四つ切程度)の写真を作るには、同じ大きさの湿板で撮影する必要があり、カメラもそれに応じて大きくなります。またこの撮影直前に湿板を作らなければならないため薬品や暗室の設備も現場に必要で、当時の屋外でのロケ撮影は大変大がかりでした。 鶏卵紙には蛋白質(卵白)が使用されているため、本来のセピア色から黄変して薄れていくそうです。なお鶏卵紙に焼き付けた写真の中には「金調色」という処理を行って保存性を高めているものもあります。 保存する環境に配慮すればより長期間保存ができる可能性があり、実際に写真関係の美術館や博物館などでは実施されていますが、近代的な写真術が生まれてからまだ180年ほどしかたっておらず、オリジナルプリントがどれだけ保存できるか未知数の部分もあるようです。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%99%E7%9C%9F%E6%B9%BF%E6%9D%BF
お礼
ありがとうございます。 過去調べた時は 紙フィルム 湿板ガラス 乾板ガラス でした。 原板は写真館が保管し、プリントした鶏卵紙を客に渡したのか?残る原板は少ないようです。 幕末の鶏卵紙が後世の技術加えて現在に残るとは感動です。 明治以降一般化した写真は、霧の箱に黒羅紗置き、原板を置いています。 中岡慎太郎の笑顔の写真が好きで調べたのですが、横に写っているであろう女性は黒くなっています。 多くの研究者が「黒く塗り潰した」と表現し、一部の人が「削り取った」と有ります。 ガラスネガか印画紙で逆になる訳です。 本物見たく思っています。