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反応拡散方程式の拡散項について

反応拡散方程式の拡散項D∇^2u の意味が分かりません。 拡散係数Dとは何ですか? なぜ空間2階微分なんですか? 何を意味する項なのか教えてください。 よろしくお願いします。

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  • stomachman
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回答No.2

 ある時刻において、uは何かの物質(なり熱なり)の濃度分布を表してます。uの二階微分が0でない所があると、その場所でuは出っ張ってる(u<0)か窪んでいる(u>0)ってことです。出っ張っているなら、その場所から物質が拡散現象によって周囲に広がっていって、出っ張りが低くなりますし、窪んでいるなら周囲から拡散現象によって物質が流れ込んできて、窪みが浅くなります。  ですから、uは(物質の生成や消滅を除けば)拡散現象によってuの二階微分に比例して時間発展する。つまり、∂u/∂t = D∇^2 u。  なお、uの一階微分は濃度勾配を表しているから、物質の流れはこれに比例します。

nis3365
質問者

お礼

そうですね・・普通の3次関数で考えてみたらイメージできました。 ありがとうございました。

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  • tgb
  • ベストアンサー率78% (32/41)
回答No.4

(1)拡散係数について 空間内である方向を考え、その方向に対して小さな断面を考えます。 この断面を通してものが流れて行く場合、その断面の単位断面積当たり・単位時間当たり流れる量を流束と言います。 (流速ではないので注意、フラックスと言うこともあります) ものとしては熱量であったり、流体であったり、流体に溶けている物質であったりします。 流体そのもの(流体の体積)を上で言う流れるものの対象と考えた場合の流束は流体の流速に一致します。 拡散現象の場合、一般にこの流束は流れる方向に沿って見た場合のものの量の変化の割合(空間勾配)に比例します。例えば温度差が大きいとその方向に熱が流れやすくなります。水の中にものが溶けている場合は濃い部分から薄い部分にものが流れやすく、時間が経つと均等になろうとします。 拡散係数と言うのは、この比例係数です。式で表すと ものが単位面積を通して単位時間に流れる量=比例係数(拡散係数)*流れる方向に沿った濃度の違い(濃度の勾配) q=-k・(du/dx) となります。 3次元で表せば q=-K▽u この場合は拡散係数はマトリックス、流束はベクトルとなっています。 Kは対角成分以外が非ゼロである場合もあり得ますが一般には対角成分以外はゼロとなることが多いです。 対角成分以外が非ゼロの場合とは例えばx方向に濃度勾配があるとそれによってy方向に流束が生じると言うような場合です。 Kの対角成分をKx、Ky、Kzとするとこの3者は必ずしも等しくはありません。例えば地下水の流れで地盤が成層を成している場合は鉛直方向と水平方向で透水係数(地下水圧の拡散係数)は異なります。 非対角成分がゼロで3成分が等しい場合は Kx=Ky=Kz=k とすれば上の式はマトリックスKをスカラーのkに変えて q=-k▽u とすることができます。 (2)なぜ2階微分かについて 流束qに対して -▽・q は単位体積・単位時間当たりの増加(流束として考えている対象の量の増加)を表します。 ▽・q=∂qx/∂x+∂qy/∂y+∂qz/∂z ですから dxdydzの微少立方体を考えて、 x軸方向の流束を考えると、 x軸の-側から断面dy・dzを通してdtの時間の間に qx・dy・dz・dt の量のものが入ってきます。 また、+側から (qx+(∂qx/∂x)dx)・dy・dz・dt の量のものが出て行き、差し引き、 -(∂qx/∂x)dx・dy・dz・dt が立方体内に残ることになります。 他の方向についても同様に考えることができて、 立方体内には3方向全体で -(∂qx/∂x+∂qy/∂y+∂qz/∂z)dx・dy・dz・dt が貯まることになります。 単位時間当たり、単位体積当たりでは -(∂qx/∂x+∂qy/∂y+∂qz/∂z) =-▽・q となり、最初に述べたことが確認できたことになります。 これに(1)で得た関係式 q=-K▽u を代入してみると -▽・q=-▽・(-K▽u)     =▽・(k▽u)    (上に述べた等方性の仮定のもとで)     =k▽^2u        (kが場所に依存せず一様と仮定して) となります。 まとめると、 空間内である物理量の流れ(流束)を考えることができて、これが濃度の空間勾配に比例し、この比例係数が一様・等方(場所によらず一定でかつ方向に依らない)なら、その流束によって生じるその物理量の単位体積当たり、単位時間当たりの変化量はその物理量の空間の各方向の2階微分の和にその比例係数を掛けて表される、 と言うことになります。(3番目の質問にも答えたことになったつもりでいます。)

nis3365
質問者

お礼

正確、かつ詳細な回答ありがとうございました。 数学は便利ですね。

  • mmky
  • ベストアンサー率28% (681/2420)
回答No.3

拡散係数Dとは何ですか? なぜ空間2階微分なんですか? この方程式は純粋数学ではなく物理数学問題ですね。 「なぜ空間2階微分なんですか?」 についてですがstomackmanさんの物理的なわかりやすい解説がありますので、数学的のみについていいますと、空間2階微分可能な空間的広がりを表しているということです。数学的には二次関数以上の曲線などを特徴としているということでしょうね。 「拡散係数Dとは何ですか? については数学的には係数としての意味しかありませんが物理的には次元(単位)変換という重要な意味を持っていますね。従って、この{D}は{D∇^2u}とイコールで結ばれる式によって意味が異なります。 例えば、 D∇^2u=du/dt    -(1) D∇^2u=d^2u/dt^2  -(2) ご質問のケースは(1)の場合ですが、(2)の場合は電信方程式ですからD=v^2(v:速度: m^2/s^2 or cm^2/s^2) のようにDは速度の二乗の単位を持つ係数ですね。これは時間と長を同じに取り扱うために持ち込まれる単位変換係数ですね。一方(1)の場合のDは拡散係数と呼ばれますが、(2)の係数から時間微分が一個少なくなっていますね。だからこの場合の変換係数は( m^2/s or cm^2/s)になっていますね。つま{速度*長さ}の単位を持っていますね。これを{速度*長さ}ともいえないのでかっこよく拡散係数と呼んでいるんですね。 さめた解説かな、参考程度に

nis3365
質問者

お礼

なるほど。的確なご説明ありがとうございました。

  • zaki_shin
  • ベストアンサー率22% (15/68)
回答No.1

反応拡散方程式は、反応方程式と拡散方程式を 組み合わせたもので、ご質問の部分は、拡散方程式による項を表しています。 一次元の場合ある体積A・dx(Aは断面積)当たりの物質量Qの変化は、 dQ/dt = A・D・(du/dx) u:密度 のように表すことができます。Dは拡散係数と言われるもので、拡散のしやすさを表しています。 ここでdQ= A・dx・duと表すことができるため、上式は結局、 du/dt = D((d^2 u)/(dx^2)) と変形することができ、これを3次元で表したものがご質問の式になるのだと思います。

nis3365
質問者

お礼

う~ん・・・ちょっと難しいですね・・ もう少し考えて見ます。 ありがとうございました。