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ノロウイルスやA型肝炎ウイルスのカキ体内への蓄積
患者やキャリアが排出したウイルスがどういう経路でカキの体内に蓄積されるのでしょうか。カキ以外の動物の中にも蓄積されるのでしょうか。
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水産学の専門家ではありませんが、 患者やキャリアが排出したウイルスは、まさしく排泄物に含まれます 排泄物はデトリタス(浮遊有機物)となり環境を漂います このデトリタスフィーダー デトリタスを食べるのに特化した生物が カイメンやホヤ・二枚貝で、濾食者とも呼ばれます >カキ以外の動物の中にも蓄積されるのでしょうか。 の答えの一部になるでしょう >患者やキャリアが排出したウイルスがどういう経路でカキの体内に蓄積される 二枚貝は中腸線が発達しています。中腸線は「ウロ」とも呼ばれる ホタテ貝に発達する冬季を除けば緑色の部分です。 一般にウロは、食べた 植物プランクトンの集まりとされますが、半分間違いです。あそこは、盲嚢 だらけの構造になっています。 盲嚢は盲腸の働きの発達したものと思ってください。ヒトでは退化しかかっ ていますが、ウサギでは難消化食物繊維をじっくりため込んで分解する働きと 窒素同化菌を育て、高タンパクの盲腸便を生産する場です。 ウサギが時々 肛門に口をつけブドウの房状の黒い盲腸便を食べたり、ハムスターが土の中に 黒い盲腸便をコーティングした糞を貯蔵し、発酵させてから食べていることは ご存じでしょうか 「糞食」で検索されると出てくるでしょう。 ともかく、二枚貝の盲嚢も似たような働きを持つ細胞群で、食中毒を起こす 渦鞭毛藻などの有害プランクトンも、ウイルスまみれのデトリタスも分け隔て なくため込み、消化し、短期間にあの大きな体を作る能力を持った生き物が カキやホタテなのです。 こんなところでよろしいでしょうか ではでは
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>広い自然環境の中でよくそういうことができるのか 命がけで特化します。6.4億年前のエディアカラ生物群は ウミユリの仲間のようなものが多く、 http://daizetumetu.com/genseidai それこそ翅のような薄い体を広げ、プランクトンや デトリタスの奪い合いをしていたと思われます。 現在でも深海にウミユリはいますが、命をかけて マリンスノーなどのデトリタスをハントしています >きっと想像以上の大量の浮遊物を取り込んでいるのでしょうね。 とある京都の神宮では、上流の池がコイへの給餌により増殖した プランクトンやら排泄物で、透視度は数10cmなのでしたが、そこか らの水が100%流入する下池の透視度は優に2mを超え、池底の 玉石まで見えました。 驚き戻ってみると、二つの池の間の水路には、セタシジミがびっ しり生育していました。 酸素が豊富なときの二枚貝の浄化力は 半端ではなさそうです。最近タイワンシジミによる遺伝子汚染が 広まっているので、あそこはどうなりましたやら… https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/70270.html http://www.japanriver.or.jp/taisyo/oubo_jyusyou/jyusyou_katudou/no9/no9_pdf/koujyou.pdf ではでは
お礼
なるほど彼らの旺盛な浄化作用をみると納得できるということですね。大変興味深いお話を伺いました。
お礼
増殖はしなくても取り込まれたウイルスが濃縮されるということですね。しかし広い自然環境の中でよくそういうことができるのか不思議にも思います。きっと想像以上の大量の浮遊物を取り込んでいるのでしょうね。