>当時の軍部が軍の判断で「非戦闘員」と分類しただけだと思います。
>補助輸卒に限らず軍の判断で「非戦闘員」に分類できたのでは
>ないかと思います。
重複しますが、No.2「戦闘員か非戦闘員として扱うかは国際法上の問題に
ならず、内国的な問題である(有賀)」だったのでしょう。
>編成表に明記されていなければ、結局、非戦闘員を抽出できないのでは
>ないでしょうか。
仰せのとおりだと思います。
恐らく明確な定義付けなどしていなかった可能性が高いように思います。
国内向けと同時に、対米外交辞令用でもあったのかもしれません。
結果的に「編成表に明記」情報などは全く得られませんでした。
そのため、特にNo.6~No.12は落書の御指摘を受けてもやむを得ません。
ただ、行きがかり上、登山口から三合目(総数72,400名)、
次に五合目(帰還後58,600)の人数把握を目指したゆえ
致し方なかった点も御理解賜れば幸いです。
さて、部隊単位や留守師団人員数を除外した派遣師団全体人員数など
人員数不明箇所も残りますが、一連の流れの結果、
No.14&15に辿り着いたことにより、部隊名などは概ねクリアになってきた
ように思います。
以下は二合目ウロウロから下山直前の最後の足掻きです。
●標題:陸軍動員、編制関係(4)
https://www.jacar.archives.go.jp/aj/meta/image_C10128408300
[7/50]
出動部隊一覽表 大正七年十月五日調 參謀本部第一部
[48/50]
出動部隊一覽表 大正七年十二月七日調 參謀本部第一部
「十一月四日調」が無いのが残念ですが、上記から再びNo.6~No.12同様
の落書再開?と思われたかもしれませんが「安心して下さい」(笑)
今回は、少しだけ違った別角度から下記に注目してみました。
「以上合計
戦闘員42,200非戦闘員16,400計58,600
今月中還送すべき人員を含みたるとき
戦闘員44,700非戦闘員27,700計72,400」
上記から還送「戦闘員2,500非戦闘員11,300計13,800」
「2,500÷13,800=0.1811」「11,300÷13,800=0.8188」
還送「戦闘員約18%:非戦闘員約82%」
続いて下記に注目してみました。
上記「今月中還送すべき人員」と
下記「槪ネ十一月中旬ヨリ十二月中旬ニ亘ル間ニ於テ復員スル豫定ナリ」
の差異は弱点ですが、個別に確認作業となると落書再開に繋がりますので
「第一號」に免じて御容赦下さい。
[38-39/50]
復第一號
左記部隊ノ復員ヲ令セラル槪ネ十一月中旬ヨリ十二月中旬ニ亘ル間ニ於テ
復員スル豫定ナリ
─<中略>─
大正七年十一月十一日─<後略>─
上記<中略>中の15部隊等の内
No.6~No.12で概ね人員数が確認出来る部隊等と
それ以外に下記の「第一師團架橋従列(長以下・第一~第三小隊)」
●標題:陸軍動員、編制関係(2)
https://www.jacar.archives.go.jp/aj/meta/image_C10128408100
[2/51]
を追加算入した合計「11,453名」。
その内「名称のみで部隊単位で戦闘員と見なしたもの」は下記。
もちろん、下記部隊内には「主計・計手・軍医・看護長・看護卒・馬卒・
ほか文官、軍属などの存する可能性は十分にありますが、今回は無視しました。
輜重兵第三大隊本部(21=5+16)・輜重兵第十二大隊本部(21=5+16)・
山砲兵第一聯隊第一大隊(一中隊欠)(663=17+646)・
野戰重砲兵第四聯隊第二大隊(451=13+438)
野戰重砲兵第四聯隊本部及第一大隊(562=16+546)
野戰重砲兵第四聯隊輜重隊本部(14=2+12)
獨立野戰重砲兵大隊(605=15+590)
の小計「2,337名」
あと、輜重兵第三大隊補充隊・輜重兵第十二大隊補充隊・
山砲兵第一聯隊補充隊・野戦重砲兵第四聯隊補充隊・
山砲兵第一聯隊輜重隊・近衛師團架橋縦列・
第十二師團第一・第二兵站輸送縦列などは人員数?につき未算入。
以上の如く人員数不明部隊等複数有りますので大雑把ですが、
還送「戦闘員2,500非戦闘員11,300計13,800」
「2,500÷13,800=0.1811」「11,300÷13,800=0.8188」
還送「戦闘員約18%:非戦闘員約82%」と照らし合わせて見ますと、
試算「戦闘員2,337非戦闘員9,116計11,453」
試算「戦闘員0.2040≒約2割/非戦闘員0.7959≒約8割」
以上のことから、概ね「名称のみで部隊単位で戦闘員」と見なしても
近似値が得られるところを見ますと、
案外当時もその程度だったのかもしれません(笑)
以上 最後の足掻きでした
お礼
ご回答真にありがとうございます。 該当する箇所を抜書きして下さっているので読みやすく、理解し易かったです。 親切なご配慮に感謝申し上げます。 非戦闘員とは、「衛生、輸送補給、通信等ノ勤務ニ従事スル者」ということですね。 よく分かりました。 また、「近代日本における捕虜: 日清、日露戦争と第一次世界大戦における捕虜取扱いの比較研究」によれば、 非戦闘員とは、「直接戦闘に参加しないものの、軍隊の編成に必要不可欠な者をさす。それは軍医官、主計官、薬剤官、法官、野戦郵便部員、通訳官、馬卒、雑役夫などである。」ということで、少し具体的ですね。 シベリア出兵は、思い出したくない帝国陸軍の負け戦ですが、も少し調べてみようと思っています。