> log(10)2=a,log(10)3=bとするとき、a,bを用いて表す問題です。
このように設問で指定されているということは、logの式を、log(10)2とlog(10)3で表せればいいということになりますね。以下で「^2」とあるのは「2乗」ということで、^3なら「3乗」、^(-1)なら「マイナス1乗」で逆数(2の逆数は1/2という風に分数の分母にしたもの)ということとご理解ください(エクセルでも使える書き方です)。
> (1)log(10)1/12
log(10)の式ですから、中の1/12を2と4で表せればいいわけです。1/12=12^(-1)=(2^2×3)^(-1)となることを使います。
log(10)1/12
=log(10)(2^2×3)^(-1)
=-log(10)(2^2×3) ←logの中が何乗の形ならlogの何倍に書き直せる(公式ですね)
=-{log(10)(2^2)+log(10)3} ←logの中がかけ算ならlogの足し算にできる(公式ですね)
=-{2log(10)2+log(10)3} ←logの中が何乗の形ならlogの何倍に書き直せる
=-(2a+b) ←log(10)2=a,log(10)3=bで書き直した
=-2a-b ←カッコを外した
> (2)log(10)15
15=3×5で、5は2と3のかけ算では表せませんね。しかし、5=10/2としてみると、「log(10)10=1となることが使えそうだ」と分かります。
log(10)15
=log(10)(3×5) ←15=3×5
=log(10)(3×10/2) ←5=10/2
=log(10)3+log(10)(10/2) ←logの中がかけ算ならlogの足し算にできる
=log(10)3+log(10)(10×2^(-1)) ←1/2=2^(-1)
=log(10)3+log(10)10+log(10)2^(-1) ←logの中がかけ算ならlogの足し算にできる
=log(10)3+log(10)10-log(10)2 ←logの中が何乗ならlogの何倍にできる
=log(10)3+1-log(10)2 ←log(10)10=1を使った
=b+1-a ←log(10)2=a,log(10)3=bで書き直した(これでも正解)
=-a+b+1 ←アルファベット順に並べ替えてみた(単なる整頓と思ってください)
> (3)log(10)√0.75
これも、0.75が2と3のかけ算で表せないか考えてみます。0.75の末尾が5なので「2倍したら0だな」と思いつきます。0.75=1.5/2=3/(2^2)とできますね。それと、√という記号は何乗の形では「^(1/2)」となることも使えます。
log(10)√0.75
=log(10)√{3/(2^2)} ←0.75=3/(2^2)を使って2と3だけにした
=log(10){3/(2^2)}^(1/2) ←√を^(1/2)と書き直した
=(1/2)log(10){3/(2^2)} ←logの中が何乗ならlogの何倍にできる
=(1/2)log(10){3×(2^2)^(-1)} ←1/(2^2)を(2^2)^(-1)と書き直した
=(1/2){log(10)3+log(10)(2^2)^(-1)} ←logの中がかけ算ならlogの足し算にできる
=(1/2)(log(10)3-log(10)2^2) ←logの中が何乗ならlogの何倍にできる
=(1/2)(log(10)3-2log(10)2) ←logの中が何乗ならlogの何倍にできる
=(1/2)(b-2a) ←log(10)2=a,log(10)3=bで書き直した(これでも正解)
=b/2-a ←カッコを外してみた(これでも正解)
=-a+b/2 ←アルファベット順に並べ替えてみた(単なる整頓)
> (4)log(2)2.7
2.7を27とできれば、27=3^3ということが使えそうです。2.7=27/10=3^3×10^(-1)と書き直せばできそうですね。log(2)であることが気になりますが、とりあえずおいておきましょう。
log(2)2.7
=log(2)(27/10)
=log(2){3^3×10^(-1)} ←ここまではlog(2)の中の計算
=log(2)(3^3)+log(2)(10^(-1)) ←logの中がかけ算ならlogの足し算にできる
=3log(2)3-log(2)10 ←logの中が何乗ならlogの何倍にできる
log(2)については設問で何も書かれていませんから、log(10)に直すことを考えてみます。logの公式で、底を変える公式があります(ネットなどで調べると出てきますよ)。その公式で底の2を10に直すと、log(2)x=(log(10)x)/(log(10)2)となります。これを使ってみます。
3log(2)3-log(2)10
=3(log(10)3/log(10)2)-log(10)10/log(10)2 ←底を変える公式を使った
=3(b/a)-1/a ←log(10)2=a,log(10)3=bで書き直した(これでも正解)
=3b/a-1/a ←カッコを外してみた(これでも正解)
=(3b-1)/a ←分母が同じaなのでまとめてみた
(5)log(18)3乗根√24です
3乗根√24は、√の横に小さい3を書いてあるのでしょうか。そうだと、24の3乗根ということになります。そうだとして続けてみます。24の3乗根は24^(1/3)と書けます(√が^(1/2)と書けるのと似たようなもの)。24=8×3=2^3×3ですね。底の18はとりあえずおいておきましょう。
log(18)3乗根√24
=log(18)(24^(1/3)) ←3乗根を^(1/3)で書き直した
=(1/3)log(18)24 ←logの中が何乗ならlogの何倍にできる
=(1/3)log(18)(2^3×3) ←24=2^3×3
=(1/3){log(18)(2^3)+log(18)3} ←logの中がかけ算ならlogの足し算にできる
=(1/3){3log(18)2+log(18)3} ←logの中が何乗ならlogの何倍にできる
底を変える公式を使うと、log(18)2=(log(10)18)/(log(10)2、log(18)3=(log(10)18)/(log(10)3)です。aとbで表すには、log(10)18をlog(10)2とlog(10)3で表せればよさそうです。
18=2×3^2ですから、なんとかなりそうです。先に、log(10)18を計算しておきましょう。
log(10)18
=log(10)(2×3^2) ←18=2×3^2
=log(10)2+log(10)(3^2) ←logの中がかけ算ならlogの足し算にできる
=log(10)2+2log(10)3 ←logの中が何乗ならlogの何倍にできる
=a+2b ←log(10)2=a,log(10)3=bで書き直した
log(10)18がなんとかなりましたので、元の式の変形を続けてみます。
(1/3){3log(18)2+log(18)3}
=(1/3){3(log(10)18)/(log(10)2)+(log(10)18)/(log(10)3)} ←底を変える公式を使った
=(1/3)(log(10)18){3/(log(10)2)+1/(log(10)3)} ←分子が同じなのでくくった
=(1/3)(a+2b)(3/a+1/b)←log(10)2=a,log(10)3=bで書き直した(これでも正解)
=(a+2b){1/a+1/(3b)} ←1/3を2番目のカッコの中にかけてみた