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衝撃力の計算
1.5mの高さから10kgの物が落下した時、その衝撃はどれくらいですか。 計算式も教えていただけると助かります。
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- foomufoomu
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運動量と運動エネルギーの違いを説明しておきます。 衝突問題のような物体の運動については、「運動方程式」を解けば、(相対論、量子論の分野は除いて)すべての問題が解けるのですが、運動方程式は2階の微分方程式で、解くのはとても難しいです。解けないケースも多々あります。 運動量も(運動)エネルギーも、現象の前後で変わらない物理量に着目して、運動方程式を解かずに答えを求めるのに利用できます。 このとき、エネルギーは 仕事=力×移動量(摩擦力なども含む) 運動エネルギー=1/2m×v^2 位置エネルギー=m×g×h ばね変形エネルギー=1/2×ばね係数×変形量^2 振動エネルギー=1/2m×角速度^2×振幅 圧力エネルギー=圧力×体積 などなど、実に多様な状態に対応します。 いっぽう運動量は 基本的に「物体の位置」を解くのにしか使えません。位置の時間変化である「速度」「加速度」も含みますが。 2物体の位置関係とばね係数などを利用して、両者の間に働く力を求めて、衝突する距離の間で積分して・・・ということをすれば、運動量(力積)で衝突中の出来事を解くことができるかもしれませんが、それでは運動方程式を解くのと変わらなくなります。 (力積÷衝突時間という考え方は、衝突中に働く力を一定として考えているので、正しくありません) というわけで、衝撃力の計算はエネルギーを使う。運動量(力積)では簡単には解けない。 ということを理解してください。
難しいことは他の方にお任せするとして、あくまでもイメージです。 タイトルでは『衝撃力』、質問文中では『衝撃』となっていますので、これを『衝撃の程度』と表現します。 同じ地面やコンクリートの床やマットなどの上に、物が落下すると考えます。 10kgの物が落下する場合、高さが1.5mであるよりは高さが15mである方が『衝撃の程度』は大きくなり、同じ1.5mの高さから物が落下する場合でも、10kgの物よりは100kgの物の方がやはり『衝撃の程度』は大きくなるということは、感覚的にわかると思います。 高さ0mを基準にすると、高さhmにおける位置エネルギーは、物の質量をm、重力加速度をgとすると、mgh〔J〕 高さhmの位置から物が落下する場合、高さ0mにおいては、この位置エネルギがー全て運動エネルギーに変わり、このときの速度をvとすると、運動エネルギーは、1/2*mv^2〔J〕 mgh=1/2*mv^2であるから、v=√2gh〔m/s〕 ここで、g=9.8、h=1.5とすると、 v≒5.4〔m/s〕(20〔km/h〕) 例えば、人が何かにぶつかるとき、「強くぶつかる」と言えば力が、「勢いよくぶつかる」と言えば速度が関係するのではないかとの認識があるかと思います。 『衝撃の程度』は、簡単に運動量mvで考えても、運動エネルギー1/2*mv^2で考えても、mとhが大きくなればなるほど大きくなります。 なお、これらは両者ともに、「物が蓄えている何か」であると言うことができます。 なお、高校の物理において、衝撃をkとxを用いて考察するような問題を、自分は未だかつて見たことがありません。(普通のばねの場合は別です。) また、自分は理系人間(理学部卒ではあっても、物理学科ではありません。)ですが、大学在学中も、卒業後就職してからも、以上のような大雑把な理解で困ったこと・不都合だったことは一度もありません。 よって、このような理解でもよい(足りる)と思います。
- foomufoomu
- ベストアンサー率36% (1018/2761)
高校で「衝突の問題は運動量を使って解く」と習うので、こういう問題も運動量(力積)で解けると思っている人が多いようですが、 力積を使った方法は、衝突の瞬間に起きることを飛ばして、衝突前の物体の運動から、衝突後の物体の運動を導くことができるだけです。衝突の瞬間にどれだけの力が働くかは、運動量(力積)では解けません。 衝撃力の正しい計算方法は、運動エネルギーと、衝突時の物体の変形によるポテンシャルエネルギーを使って解きます。1番の答えにもありますが、物体の変形を知るために、物体の硬さ(ばね係数)が必要です。 基本的な考え方は、 落下する物体が持つ位置エネルギー E1=m*g*h 衝突時の変形のポテンシャルエネルギー E2=1/2*k*x ここで、m:物体の質量 g:重力加速度 h:落下高さ k:地面のばね係数 x:地面の変形量 (落下する物体は変形しないものとしていますが、変形する場合は、xにその変形も加えます。) ここで、E1=E2 として、xを求め、衝撃力 F = k*x で計算できます。 落下の場合は、さらに物体が重力で引かれる力もFに加える必要がありますが、無視しても誤差は少しです。 これを実際に求めるには、 物体をそっと地面に置いた時の変形量をdを測っておいて、 衝撃力 F = m*g*{1+√(1+2h/d)} で計算できます。
- shintaro-2
- ベストアンサー率36% (2266/6245)
>計算式も教えていただけると助かります。 高校時代の物理で力積というのを習った記憶がありませんか? 同じ重さのボールをバットで打った時に やわらかいボールと、金属のような硬いボールとでは 衝撃が異なります。 衝撃の大きさはバットとボールが接触している時間に反比例します。 結局はものの硬度に依存するわけですが・・・
- tetsumyi
- ベストアンサー率25% (1946/7535)
衝撃の強さは、硬さと形状がわからないと計算できません。 例えばコンクリートの上に落ちた場合はすごい衝撃となりますが、柔らかい厚いスポンジの場合は10m上から人が落ちても衝撃は少なく無傷となります。