中上級レベルの表現方法について混乱しています。
(1)「によると」の用法について
「山田さんの話によると、彼は来月アメリカに行くらしい。」
この使い方は誤りでしょうか?すなわち、ニュースソース自身がそれ自身のことを言う時はこの表現は使えないのでしょうか?
(2)「について」と「に関して」の用法について
a「私の家族に関して、今からお話ししようと思います。」
b「私はこれからの人生に関して、いつもよく考える。」
この場合、について、の方が自然なのはわかりますが、に関して、は誤用でしょうか?調べたところ、に関して、の前にはある程度抽象的な概念がくる、という記載を読みました。そうなると、「自分の家族」「これからの人生」はある程度具体的な概念なので違和感がある、という理解でよいのでしょうか?しかし誤用と言えますか?
(3)「通じて」と「通して」の違いについて
「知人を a 通じて/b 通して 会社に就職することができた。」
「通して」は、どんな媒介・手段を使うかにポイントがあるので、b が自然と考えますがいかがでしょうか?「通じて」は誤用でしょうか?
(4)「にとどまらず」の用法について
「週に一度来ればいいのに、月曜日 にとどまらず/ばかりか 水曜日も来ている。」
いずれも、後ろに前より程度の重いものが来なければいけないところ、月曜も水曜も同じ平日であって程度に差はないと思います。よって上の文章は誤用と考えてよいでしょうか?ここは、「だけでなく」を使うべきと考えますがいかがでしょうか?もし、上の文章を生かすなら「月曜日にとどまらず/ばかりか 日曜日も来ている」とすべきと考えますがどうでしょう?
(5)「に限る」の用法について
医者:「この病気を治すには手術に限りますよ。」
「限る」は話者の主観的判断に使い、客観的判断には使わない、と勉強したことがあります。
例えば「夏は生ビールに限る」「冬は温泉に限る」など。よって上の文章は誤用であると記憶していますが疑問です。上の文は医者が、「手術しかないな」と主観的に判断していると感じるのですが、私の感覚がおかしいのでしょうか?
(6)「かわりに」の用法について
「昼間たくさん遊んだかわりに、夜はしっかり勉強しようと思う。」
「かわりに」は、あることの代償に別のことをする、と勉強したことがあります。すると上の文章は正しい用例ということになりますが、なんとなく違和感があります。正しい用例と理解してもよろしいでしょうか?
(7)「ひきかえ」の用法について
「ワープロは便利であるのにひきかえ、漢字が書けなくなってしまうという短所がある。」
「便利」と「短所」は対立する概念ではないので誤用である、と勉強したことがあります。
私の感覚では「一方」の方が自然とは感じるものの、上の文が誤用とは言えないと思いますがいかがでしょうか?
(8)「ともなると」の用法について
「男の子ともなると、異性を意識するようになる。」
上のような例文を「ともなると」の用法で見たことがあります。しかし「ともなると」は、ある幅をもった範囲のうち程度がより進んだことの状態・物のあとにくる表現であると理解しています。そこで、「中学生ともなると」ならば程度が進んだ概念なので正しいと思いますが、単に「男の子」とすると、上の文は誤用と思うのですがいかがでしょうか?
(9)「次第で」等の用法について
「貸し会議室の料金は使用時間 a次第で bいかんで cによって dに応じて 決まります。」
a は「~で」、bcd は「~に対応して」の意味なので、すべて誤用とは言えないと思いますがいかがでしょうか?もっとも、いちばん自然なのは c によって、 だとは感じますが。
(10)「思いきや」の用法について
「胃カイヨウと思いきや、ガンだった。」
これは誤用であると勉強した記憶があります。根拠はよく覚えていませんが。
「思いきや」は「意外な気持ち」を表す表現なので、上の文は正しいと思いますがいかがでしょうか?
(11)「せいで」の用法について
a「病院へ行ったせいで、学校を休んだ」
b「運転できる人が私しかいなかったせいで、遠方の人の送迎をすることになってしまった。」 いずれも誤用と勉強した記憶があります。理由は、前件と後件の間に原因・結果の因果関係がないから、ということでした。しかし両方ともまさに因果関係があるのであり、誤用ではないと思いますがいかがでしょうか?
(12)「べきだ」の用法について
a 「交通ルールは守るべきだ。」→正しい用法
b 「海外へ行くときはパスポートを持っていくべきだ。」→誤用
と勉強した記憶があります。規則や法律で決まっている場合には「べきだ」ではなく「なければならない」を使う、というのがその理由です。
しかしそう考えるならば、a も交通ルールという法規で決められていることなので、誤用ということになると思いますがいかがでしょうか?
(13)「きる」と「ぬく」の用法について
a 「貧しい時代をなんとか生ききって、今は元気に暮らしている。」→「生きぬいて」
b 「長時間考え切ったが、結局結論は出なかった。」→「考えぬいたが」
c 「外国語の小説を最後まで読みぬくことは難しい。」→「読み切る」
d 「料理を作りすぎて、家族全員でも食べぬけない。」→「食べきれない」
すべて誤用であるというのはわかりますが、その理論的・文法的な根拠を説明せよと言われると、説明できません。どちらの表現も、「完全に~する」あるいは「最後まで~する」の意味で使われる、ということを考えているうちに混乱してきてしまいました。
以上がすべての質問です。どれも感覚的にはわかるのですが、いざ文法的に説明しろと言われると私にとっては難しいものばかりです。
質問数が多くてすみませんが、ご教示いただければと思います。
よろしくお願いいたします。
お礼
関係無いですが、私も先日網膜裂孔の手術を受けました。 ご回答、ありがとうございました。