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バイオリンの中に貼ってあるラベルに書いてあった文章
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- Tastenkasten_
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今年の1月にこのヴァイオリンの制作者について質問を出されたときに回答した者です。コメントも何も頂けず締め切られてしまいました。回答者はみな時間を割いて投稿しているのですから、納得がいかないのであれば、再質問などのコメントで回答者と会話をしてください。今日になって、これと全く同じ質問を再度投稿しているのはなぜでしょうか? 書かれている文章はラテン語で、回答No.1のPlapotaさんがお書きになっている文章が正しいです。ペトルス・アントニウス・ア・コスタというヴァイオリン製作者によるほかの楽器のラベルの文章がインターネット上で確認できます。1757年制作の楽器の場合です。 Petrus Antonius a Costa, fecit ad similitudinem illorum quos fecerunt Antonius & Hieronymus Fratres Amati Cremonenses Filii Andræ. Tarvisii, 1757 Petrus Antonius a Costaというのがこのヴァイオリンの制作者とされている人ですが、ラテン語表記に書き直されていて、イタリア語の本当の名前はPetro Antonio dalla Costa(ペトロ・アントニオ・ダッラ・コスタ、1697~1770年)といいます。 HieronymusとAmatiの間の語はCrotesではなくFratresです。これは人名ではなく、「兄弟」という意味です。 Cremonensesというのは、「クレモナ地方の」という意味です。クレモナは、イタリアのロンバルディア州にあるヴァイオリン製作で有名な都市です。昔は人名に出身地の地名を付け加えることがありましたので、ヴァイオリン製作者が、ヴァイオリン製作で知られた町の名を使用したのはごく普通のことです。 Filii Andræは、「アンドレアの息子たち」という意味です。 Antoniusというのもラテン語表記で、本来のイタリア語名はAntonio(アントニオ)です。したがって、「Antonius & Hieronymus Fratres Amati Cremonenses Filii Andræ」というのは、「クレモナの、アントニオ・アマティとヒエロニムス・アマティ兄弟、アンドレアの息子たち」という意味です。アンドレア・アマティ(1511?~1580?)の息子のうち、兄の方がアントニオ・アマティ(1538~1595)です。ヒエロニムスは、アントニオの弟、ジロラモ・アマティ(1561~1630)のことですので、日本語版ウィキペディアに書いてあるアンドレアの曾孫ヒエロニムス(1649~1740)のことではありません。 文全体の意味は、 ペトルス・アントニウス・ア・コスタ(=ペトロ・アントニオ・ダッラ・コスタ)が、アンドレア・アマティの息子たちであるクレモナのアントニウス(=アントニオ)&ヒエロニムス・アマティ兄弟製作のヴァイオリンを模倣して作った。製作地:トレヴィーゾ 製作年:1822 ということになります。アマティ兄弟のヴァイオリンではなく、ペトルス・アントニウス・ア・コスタによるアマティのヴァイオリンのコピーというのが、このラテン語文の記載内容です。 ただし、前回の御質問でも少し触れたように、ペトルス・アントニウス・ア・コスタ作とされるヴァイオリンには偽造品が多く、製作年が実際よりかなり長期に渡っています。ペトルス・アントニウス・ア・コスタの生没年は1697~1770年なので、1822年という製作年号は死後ということになってしまいます。また、偽造品には、ラテン語の書き間違いが目立つということです。今回手書きで写されているラテン語の文を見ても、ラベルの文そのものに誤記があるようですので、残念ながら偽造品の疑いがかなり濃くなります。もし本当にペトルス・アントニウス・ア・コスタの制作によるものなら、1500万円くらいの値段だったはずです。
- bakansky
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写真の筆跡が読みにくいので、キーから入力してもらえたら、もう少し見やすかったかもしれません。 言語はラテン語のようです。 Fecit ad similitudinem ilrorum quos fecerunt Antonius et Hieronymus Crotes Amati Cremonensis filii Andreaz. と読めるようですが、ilrorum のあたりがはっきりしません。検索すると librorum という語なら出てくるのですが ・・・ それから Crotes なのか crotes なのか ・・・ Crotes なら人名の一部なのかもしれません。仮にそうだとすると、「アンドレアスの息子の Hieronymus Crotes Amati Cremonensis」 ということになって、ずいぶんと長い名前ということになります。 少なくとも Amati という一族はいたようです。16世紀から18世紀にかけてイタリアのクレモナ地方で活躍したバイオリン製作者の一族。 Wikipedia の記述を見ると、アンドレアの息子が Antonius です。すると Amati Cremonensis filii Andreaz の部分は 「アンドレアスの息子のアマティ・クレモネンシス」 と読めそうです。 Hieronymus という名前が見えますが、これも Wikipedia の記述を見ると 「ニコラの息子、アンドレアの曾孫」 とのことです。 それから Cremonensis という人名については、同じ Antonius でも Antonius Stradivarius Cremonensis の名前だったりします。言わずとしれたストラディバリウスのことですが、ここでは、ストラディバリウスのことではなくて、おそらくは Hieronymus Amati のことではないかという気がします。それより Crotes が人名の一部なのかどうかが気になります。 冒頭の Fecit は facio (作る) という語の3人称の完了らしいです。 ad similitudinem の similitudinem は英語の similar と関係のある語かもしれません。もしかしたら 「~ に似せて」 とかいうことかも。 ただ、次の ilrorum という語が全く不明。 次の quos は、フランス語の que に相当する語なのではないでしょうか。 それくらいのことしか分からないのですが、想像をたくましくするのを許していただけるなら、「古いイタリアのだれそれのようなバイオリンの名器の製作者に倣って作られたものである」 みたいな文句なのかも。あくまでも私の勝手な想像に過ぎませんけれど ・・・ 最後の部分は年代なので、これは問題ないでしょう。
Petrus Antonius a Costa fecit ad similitudinem illorum quos fecerunt Antonius & Hieronymus Fratres Amati Cremonenses filii Andreae. Tarvisii. anno 1822. アマティのバイオリンについてですね。固有名詞がたくさん出てきて、人名、地名についての知識がないと判断できません。音楽に詳しい方が回答してくださればよろしいのですけれど。言語はラテン語です。アンドレアの息子のアントニウスとヒエロニムスの作製したものを真似て作つたのださうです。「Petrus Antonius a Costa」といふのは18世紀の人のやうです。「Tarvisii. anno 1822」は前が地名で、後ろが「1822年に」といふ意味です。年代が合ひません。