発酵段階で膨らむのと、カマ伸びは違います。
一時発酵や二次発酵で膨らんだからといってカマ伸びするとは限りません。
カマ伸びしない原因は生地の熟成不足です。
生地の熟成とはグルテンの出来具合です。
もう1つは生地の温度です。カマ入れ後10分ほどで生地の中心温度が50~60℃
にしないと、酵母が最大限ガスを発生する前にクラストが形成させてしまい膨らむことが出来なくなります。
グルテンを形成するとは、小麦粉の中のグリアジンとグルテニンを結合させることです。
ただ混ぜても結合はしますが、綺麗に繋がっていません。
それを一度切り整列させていきます。
生地を捏ねるとはこの様な事です。
フランスパンは、比較的タンパク質量の少ない粉を使用し弱めに捏ねて発酵で熟成させます。
その為発酵時間が長くなっています。
食パンは一般的にタンパク質量の多い粉を使用するので強く捏ねる必要があります。
もし手ごねされているのなら、かなりコツが必要です。
未熟になるとカマ伸びをしません。さらに今回具材を入れているため、
その重さに耐えてカマ伸びさせるだけのグルテンが必要です。
対策は生地の熟成を進ませるように捏ねることです。
いくら混ぜても膜が出来ないのは捏ね方が悪いからです。
ただ手ごねされているのであれば、タンパク質量の多い粉を使うと難しくなります。
もう1つの方法は酸化剤を添加することです。
モルトパウダーには酸化剤が入っているので生地の熟成が進みます。
また薬局でアスコルビン酸を買ってきて、100倍溶液を作り、それを1%入れます。
アスコルビン酸とはビタミンCです。
さらにもう1つ、一時発酵を長くする事です。
熟成は一次発酵でも進みます。
そこで60分発酵後パンチをします。
強めにして下さい。膨らんだ生地を一般つぶしてガスを全て抜きます。
内側が外側に来るように折りたたみ綺麗に丸め30分更に発酵させます。
対策は以上3つです。
良い生地が出来れば必ずカマ伸びします。
頑張って下さい。
お礼
詳しい解説ありがとうございます。 添加剤に頼るしかなさそうです。