ミックスド行列の存在がどうしても示せません
宜しくお願い致します。
ミックスド行列というものの存在が存在できません。
ミックスド行列の定義の前に先ず,ミックスド行列式を定義します。
[定義] S_n^+を正値対称行列全体の集合とします。そして
A_1,A_2,…,A_n∈S_n^+, x_1,x_2,…,x_nを実変数とします。
この時,行列式
|x_1A_1+x_2A_2+…+x_nA_n|を展開した同次多項式の係数をD({A_1,A_2,…,A_n})という風にあらわし,ミックスド行列式と呼ぶ事にします。
つまり,ここでDは2^{S_n^+×{0,1,…,n}}からRへの写像となっています。
[具体例] 2×2行列にて:
A,B∈S_2^+を
A=
a_1
a_2
=(a_1,a_2)^T
B=
b_1
b_2
=(b_1,b_2)^T
(ここで,a_1,a_2,b_1,b_2は行ベクトルを表してます。テキスト表記の為,転置で表記することにします)
とすると
|xA+yB|=|(a_1,a_2)^T|x^2+(|(a_1,b_2)^T|+|(b_1,a_2)^T|)xy+|(b_1,b_2)^T|y^2
なので
D({A,A})=|(a_1,a_2)^T|,
D({A,B})=|(a_1,b_2)^T|+|(b_1,a_2)^T|,
D({B,B})=|(b_1,b_2)^T|
と求まります。
因みに, 下記の性質があることは定義から分かります。
[性質] D({A,B})=|A|, D({B,B})=|B|,
Dは線形的,つまり,
D({A+A',B})=D({A,B})+D({A',B}) ここでA'∈S_n^+,
D({A,cB})=cD({A,B}) ここでcは定数,
が成り立つ。
さらに,このDを陽関数表示すると,
D({A_1,…,A_1,A_2,…,A_2,…,…,A_r,…A_r})というミックスド行列式は
(ここで, A_1,A_2,…,A_rはそれぞれm_1,m_2,…,m_r個並んでるものとします。m_1+m_2+…+m_r=n)
A_1からm_1個の行ベクトル,A_2からm_2個の行ベクトル,…,A_rからm_r個の行ベクトルをとって来てできる
すべての行列式(このような行列式はn!/(m_1!m_2!…m_r!)個ある)の総和をn!/(m_1!m_2!…m_r!))で割ったものになります。
[具体例],
例1:
A,B∈S_3^+でA=(a_1,a_2,a_3)^T, B=(b_1,b_2,b_3)^Tの時,
D({A,A,B})=1/(3!/(2!1!)) (|(a_1,a_2,b_3)^T|+|(a_1,b_2,a_3)^T|+|(b_1,a_2,a_3)^T|)
(この場合,m_1=2,m_2=1となります)
D({B,B,B})=1/(3!/3!) |(b_1,b_2,b_3)^T|=|B|.
(この場合,m_1=3となります)
例2: A,B,C∈S_3^+でA=(a_1,a_2,a_3)^T, B=(b_1,b_2,b_3)^T, B=(c_1,c_2,c_3)^Tの時,
D({A,B,C})=1/(3!/(1!1!1!)) (|(a_1,b_2,c_3)^T|+|(a_1,c_2,b_3)^T|+|(b_1,a_2,c_3)^T|+|(b_1,c_2,a_3)^T|+|(c_1,a_2,b_3)^T|+|(c_1,b_2,a_3)^T|)
(この場合,m_1=m_2=m_3=1となります)
という具合になります。
次に, ミックスド行列の定義をします。
[定義] A_1,A_2,…,A_{n-1}∈S_n^+の時,
∃M∈S_n^+; for∀Q∈S_n^+, D({A_1,A_2,…,A_{n-1},Q})=D({M,M,…,M,Q}).
というMをミックスド行列と呼ぶ.
(ここで,M,M,…,Mは左辺と同じくn-1個並んでいます)
このミックスド行列Mの存在がどうしても示せません。
どのようにすれば示せますでしょうか?
お礼
上述のUは全くの無意味でした(恥)。 直交行列は任意x≠0に対して,|x|=|Ux|なる行列なのでした。 私のUは特定のxにしか成り立ちませんね。
補足
>> この時のUはU=1/|x|^2x(|x|,0,0,…,0)と書けますね。 > あらら、この式じゃ駄目ですね。 > うーん、なんでそうなっちゃったのかな? もしかして>「x=Ux'ならUは直交行列だ」という話だと勘違いなさってい > る?(ご質問の問題も、またANo.4も、そんな事言ってない > んですが。) 詳細に計算してみますと これは今,x≠0の時, xとx':=(|x|,0,0,…,0)^Tの長さは等しいですよね。 何故なら|(|x|,0,0,…,0)|=√|x|^2=|x|…(*)より。 従って,∃U:直交行列; x=Ux'と書けますね。 何故なら, 「xとx'との長さが等しい」の必要十分条件は 「∃U:直交行列; x=Ux'」なので。 ゆえに,Ux'=xの両辺にx'^Tを掛けると, Ux'x'^T=xx'^T U|x'|^2=x(|x|,0,0,…,0) U|x'|^2= x_1|x|,0,0,…,0 x_2|x|,0,0,…,0 : x_n|x|,0,0,…,0 U= 1/|x'|^2 x_1|x|,0,0,…,0 1/|x'|^2 x_2|x|,0,0,…,0 : 1/|x'|^2 x_n|x|,0,0,…,0 U= 1/|x|^2 x_1|x|,0,0,…,0 1/|x|^2 x_2|x|,0,0,…,0 : 1/|x|^2 x_n|x|,0,0,…,0 (∵(*)) U= x_1/|x|,0,0,…,0 x_2/|x|,0,0,…,0 : x_n/|x|,0,0,…,0 それでUU^T=I:単位行列となる事をチェックしてみますと, UU^T= x_1/|x|,0,0,…,0 x_2/|x|,0,0,…,0 : x_n/|x|,0,0,…,0 ・ x_1/|x|,x_2/|x|,…,x_n/|x| 0,0,0,…,0 : 0,0,0,…,0 = 1/|x|^2 ・ x_1x_1,x_1x_2,…,x_1x_n x_2x_1,x_2x_2,…,x_2x_n : x_nx_1,x_nx_2,…,x_nx_n となってしまって,単位行列Iに辿り着けなく困っているのです。 (対角成分が全て1且つそれ以外の成分は0とはどうすれば言えますか)