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医療文献の区分について
医療文献で、Trial, Study, Review の違いを教えてください。 どうぞ宜しくお願い致します。
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Trialは治療方法の有効性確認を目的としたstudyの一種あるいは一部です。ですから、降圧薬の治療効果判定を目的としたCOPE trialはstudyです。COPE trialをCOPE studyとしてもかまわなかったはずですが、そうしなかったのは単に研究者たちの好みです。また、治療方法の有効性確認(治験)を目的としないstudyは、trialではありません。例えば久山町住民の健康調査を目的とした久山町研究はHisayama studyではありますが、Hisayama trialとは言いません。
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- kattun175
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Studyは、一般的ないわゆる「研究」で、ある仮説を採用あるいは棄却するために行われます。仮説の採用あるいは棄却を決定するために行われるのが実験(experiment)ですが、ある治療方法の有効性を検討するために行う場合は、「患者さんを実験対象にする」というのは感じが悪いので、治験(Trial)を行うことになります。ただし、Trialといった場合には、ある治療方法を試す、すなわち実験(experiment)の意味で使っている場合と、その治療方法を試して得られた情報を元にその治療方法の有効性を判断する研究(Study)全体を意味している場合もあります。さらに大規模な治験の場合には、その研究全体の名称として「・・・ trial」(例:COPE trial)といった名称を使うこともあります。studyあるいはtrialで検討されるのは、通常ひとつの仮説ですが、多くの仮説の採用・棄却から、より大きな視点での物語を構成するのがReview:総説です。ある事柄について全体像を把握したいときは総説(Review)を読むのが効率的です。 ただ、学術論文の世界ではReviewというと査読という意味で使われる場合もあります。すなわち、ある論文を学術雑誌に投稿すると、査読者(reviewer)による査読(review)を経て、その雑誌に掲載か、不掲載が決まります。 studyと並べてreviewとあるので、Trial:治験、Study:研究、Review:総説とするのが素直な気がしますが、「治験(Trial)を目的とした研究(Study)の論文(paper)を査読(review)してもらう」、といった文脈もありそうで、使われる場面から判断してください。
補足
詳細なご説明、ありがとうございます。 はい、まさに「Trial:治験、Study:研究、Review:総説」が私の求めていた説明でした。 ただ、Trial とStudy の違いがまだいまいち分かりません。Trialを大規模な治験とした場合、例に出して頂いたCOPE trial はstudy でもあり得るのでしょうか?
お礼
大変分かり易いご説明、ありがとうございました。 助かりました。