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お盆は魂を招きよせる時期
折口信夫さんの「盆踊りの話」に次のように書いてあります。 (1)古代に於て、死霊・生魂に区別がない日本では、盆の祭りは、謂はゞ魂を切り替へる時期であつた。 (2)盆は普通、霊魂の游離する時期だと考へられて居るが、これは諾はれない事である。日本人の考へでは、魂を招き寄せる時期と言ふのがほんとうで、人間の体の中へ其魂を入れて、不要なものには、帰つて貰ふのである。 http://www.aozora.gr.jp/cards/000933/files/46316_25542.html より引用 (1)に死霊・生魂とありますが、生魂とはどういうものでしょうか。 死霊の反対語は生霊のようですが、生霊とは別ですね? (2)盆は魂を招きよせる時期だとありますが、折口信夫さんはどのようにしてこのことを知りえたのでしょうか? またお盆は魂を招きよせる時期だといえる習慣や、文献などはありますか?
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>(1)に死霊・生魂とありますが、生魂とはどういうものでしょうか。 死霊の反対語は生霊のようですが、生霊とは別ですね? 魂と霊も同じ概念です。「霊魂」という言葉を御存知ですよね。 「千の風になって」という歌を聞かれたことはありませんか?もし御存知なければyou tubeで聞いてみて下さい。 人が死んだあとどうなるのか?という問題から考え出されたものです。 身体の動きが止まっても、何かが残るのではないのかと考えました。 そのなにかを魂とか霊という言葉で言い表しました。 魂は元々中国の古い考え方で魂魄と二つのものの組み合わせでした。 魂と魄が一つになることによって人は生まれ、死ぬと魂と魄は別々に別れて魂は空中に漂い魄は地中に潜り込むとされました。日本へこの考え方が伝わった後で日本では魂の考え方が主に残りました。 霊は更に広い概念で、人間と同じようにあらゆるものに魂のようなものがあると考えました。 神様も神霊というように霊というものを持っていると考えました。場合によっては霊も神様もごっちゃにして使うことがあります。 幽霊というのは、人の霊がその人の姿をもって現れたものだという考え方です。 「ぼうとしてしまった人のことを魂が抜けたようだ」と言うのを聞かれたことはありませんか。 死んだ人の霊や魂が死霊ですが生霊というのは生きている人の霊が抜け出して来て現れたと考えたものです。 このような、霊や魂という考え方は万国共通です。 キリスト教でも「父と子と聖霊の御名において」とお祈りします。 >(2)盆は魂を招きよせる時期だとありますが、折口信夫さんはどのようにしてこのことを知りえたのでしょうか? 民俗学という学問手法によって知り得ました。 >またお盆は魂を招きよせる時期だといえる習慣や、文献などはありますか? 文献は沢山あります。図書館や本屋さんへ行く前に 下記サイトを御覧下さい。文献を直接読むことができます。 えあ草紙・青空図書館 | 青空文庫の図書館 - satokazzz.com www.satokazzz.com/books/ ホームページで 分野別⇒社会学⇒風俗習慣民俗学民族学と検索して下さい。 又 著者・翻訳者⇒折口信夫で検索して下さい。
お礼
コトバンクに生魂神について次のように記されています。 古代の神。 「延喜(えんぎ)式」にみえる神祇官(じんぎかん)八神のうちの一神。物を生産する能力を神格化したもので,天皇の守護神として宮 中の鎮魂(たましずめの)祭などの祭神とされた。 http://kotobank.jp/word/%E7%94%9F%E9%AD%82%E7%A5%9E より引用 一方、生霊についてはウィキに次のように記されています。 生きている人間の霊魂が 体外に出て自由に動き回るといわれているもの。 対語として死霊がある。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E9%9C%8A より引用 これらの説明を読むと生霊と生魂はどうも別のもののようにも思えるのですが。 霊とか幽霊とは何かという質問はしていませんので、よろしくお願いします。 >民俗学という学問手法によって知り得ました というのはすごい回答です。 いまだかつてこのような回答をもらったことはなく、カルチャーショックですらありました。 質問の仕方が悪かったでしょうか。 いちいち折口信夫は具体的にどのような民俗学的手法によって、これらを知りえたのでしょうか、と書かなければ伝わりませんかね。 質問にはったサイトは回答者様が紹介してくださってる青空文庫のものなんですけどね。 折口信夫にはなぜか信奉者が多いですが、彼のエッセイの特徴として「なぜそう考えたのか」についての説明がないことがあげられます。 結果だけ声高に言われても、納得できないですね。 回答に時間をさいてくださりありがとうございました。