とても根本的な問題で、難しい問題ですね。
おそらくどのような人にとっても時の経過につれ、答えは変化していくものでしょうし、何か深く考えさせられるような機会がきたら、そのときどきで答えを見つけようとすれば良いものだと思います。
小学校低学年にもわかるようにというのは難しいと思いますが、話の前提として、2つの点に焦点が当たっていることが大切だと思います。また、将来のある子供なので、未来志向的な話になれば良いかと (^^;
(1)人間は、一人一人が独立した人格と個性を持ち、二つとして同じ人生というのは存在しないこと。自分が唯一無二であることの自覚を、これからいろいろな経験を通して獲得できるであろうこと。
(2)同時に、人は何かとの絆やつながりが必要であること。家族とのつながり、仕事などの社会的なつながりなどいろいろあげられますが、これからいろいろな経験を通して自分以外の対象とのつながりが充実していくであろうこと。
そこで、「何故年をとるのか」ということですが、ここは思い切って人は必ず老化し、死ぬようにできているのだということをはっきり伝えるのも一つの方法です。医学の研究の知見によれば、人の体は初めから老化するようにできているのだという見方も有力です。
しかし同時に、(2)と関係することですが、人なら人という種全体で見ると、遺伝子の働きを通して、連綿と生命は連続していくわけです。人は死んでも完全に無にならず、何らかの形で残ります。
また精神的なレベルの話でも、一人の人間が持っている価値観や性格は、(もうずっと前に親が亡くなっていたとしても)両親との関わりの中で生まれてきたものかもしれません。これは、一人の人間の中に、関わりのある人がまだ「生きている」と表現できるのではないでしょうか。
死後の「天国と地獄」については、私は個人的には「人の意識は脳の機能の一つであり、脳がなくなれば意識もなくなる」という医学上の理由から、端的に言って「無い」と考えています。
しかし、天国や地獄は人のイメージの産物ですが、言葉には表現できないようなひどい体験(内面的なものも含めて)をすればそれは地獄であり、逆であればそれは天国です。天国や地獄は死後にではなく、むしろ生きているときにあるのではというのが私の持論です(笑。
結論として、死ぬと人は意識のレベルでは全く無になるけれども、どのように生きるかは大切だし、周りとの結びつきを考えると、人の存在が全くの無になるとはいえないのではないか、ということをいろいろな例を通して話してあげれば、話も膨らんでとてもよいのではないでしょうか。
結論をただ教えるのではなく、結論に至るような題材を沢山与えてあげて、一緒に考えるのが一番良いと思います。
お礼
みなさまのそれぞれのご回答とても参考になりました。自分のなかでもよく整理して自分のことばになおしてから子供と話してみようと思います。ありがとうございました。