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エミッタ接地回路の出力インピーダンス
- エミッタ接地回路において、出力インピーダンスの導出過程について疑問があります。
- 出力インピーダンスは出力電圧の変化から出力電流を計算するが、Re側の変化やVce、Veとの関係について知りたい。
- Veの変化がVbeとicに影響を与える場合、出力インピーダンスの計算にはそれを考慮する必要があるのか疑問。
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今晩は。 >(1)そもそも、出力インピーダンスは出力電圧をvout変化させたときの出力電流ioutから計算する というように理解していますが、これは正しいですか? 回答>>正確には正しくありません。 出力インピーダンスは外部から電流源を出力端子につないだ場合にその電流源の変化によって出力がどのくらい変動するか?という事です。 たとえば出力インピーダンスがとても低く1Ωだとします。この場合電流源の電流の変化が1mAだとしたら出力電圧は1Ω×1mA=1mVしか変動しません。逆に出力インピーダンスが1kΩと大きい場合は1kΩ×1mA=1Vも変動してしまいます。 ですから、出力インピーダンスの計算は外部に正弦波の電流源をつないで出力電圧を計算するという方法になります。この時、入力は無心号で動作点を決めているDC電圧だけを入力します。 >(2)出力電圧をvout変化させたとき、Rc側は-icのように電流が変化しますが、 >Re側はどのように変化するのでしょうか? 上で説明したように、Voutは出力につながれた外部の電流源によって結果的に変動しますのでちょっと違います。入力もあるDC電圧に固定されてますし。 外部電流源により出力から電流が正弦波状に変化しますので出力から電流が外部に向かって流れ出したり流れ込んだりすることになります。 トランジスタは入力が一定のDC電圧で固定されてますのでコレクタ電流は外部電流源に信号電流には実際変動を受けにくいです。トランジスタ単体(エミッタに抵抗が無い)の場合トランジスタのコレクタの出力抵抗roは ro=VA/(VT*gm) (1) で計算されます。式(1)でVAはアーリー電圧、VTは温度電圧(VT=k*T/q (k:ボルツマン定数、T:絶対温度、q:電子素量))、gmは相互コンダクタンスで動作点のコレクタ電流をICとすると gm=IC/VT (2) で計算されます。 たとえば、NPNトランジスタが2SC1815の場合、VAは80V程度です。VTは常温で約26mV、gmは動作点のICが1mAの場合、38.4mA/Vでこれらの値を式(1)に入れて計算すると、 ro=80V/(26mV*38.4mA/V)=80.1kΩ になります。 もし、エミッタに抵抗が挿入されるとコレクタの出力抵抗は更に大きくなります。エミッタに挿入された抵抗が100Ωの場合、コレクタ出力抵抗は3.6倍に大きくなります。 トランジスタの出力抵抗が大きくなると外部電流源によってVoutが大きくなってもVe、ieは殆ど変動しないことが分かると思います。 >(3)仮にVeが変化してしまうとすると、Vbeも変化し、icも変化してしまいます。 >出力インピーダンスの計算ではそこまで考慮する必要がありますか? Veは殆ど変化しませんのでそこまで考慮する必要は少ないと考えてよいと思います。
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- MOMON12345
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図の回路において、ソース時のインピーダンスとシンク時のインピーダンスは異なります。 コレクタ電圧が下がろうとしている時にはTrとエミッタ抵抗がインピーダンスになりますが、コレクタ電圧が上がろうとしている時にはプルアップ抵抗になるからです。 [1] コレクタ抵抗が十分大きい時、エミッタ抵抗が十分小さい時には、おおむね正しいと言えます。 [2] コレクタ電流とベース電流が加算されてエミッタ電圧を上昇させます。 Voutが大きいとは電圧が高いと言う事でしょうか。 そうだと仮定するならばVceは大きくなりVeは小さくなります。 [3] 考慮する必要があります。 これは電流帰還型の回路であり、エミッタ電圧の変化が負帰還となります。