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正味現在価値法のCFについて
- 設備投資の資金が銀行借り入れの場合、将来入ってくるCFは借入返済に充てられることがある
- 内部留保金による設備投資で機会原価が国債・銀行預金の利率の場合、将来入ってくるCFはその国債・銀行預金に投資することが一つの方法である
- 社債発行による設備投資の場合の将来入ってくるCFは買入償還、株式発行による設備投資の場合の将来入ってくるCFは自己株式の取得などに投資することがある
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将来入手できるCFを運用に回すのは当然です。 運用せずに手元資金として必要以上に残していたら、株主に「預けた金を遊ばせてるなら、配当に回せ」とか、「自己株式を買い取れ」とか、しまいには「せっかく預けているのに利益だせないならお前んとこの株売っちゃうぞ」とかと怒られてしまいます。 株主は、企業経営者が事業を運営することで利益を出してくれるのを期待して資本提供しているわけですからそうなるのは当然のことです。 株主は企業の成長を期待しています。 そのためには無駄に資産を抱え込んだりしないで、利益が期待できる事業にそれを投資してほしいわけです。 ただし利益がどれだけでもいいというわけではなく、そのハードルレートが資本コストです。 それで前の質問に回答したかったのですが、資本コストというのは通常、投資事業毎に決めるものではありません。 また投資の元手も、この設備投資は内部留保からとか、こっちの投資は社債からとかなどと分けて考えたりしません。 同様に利益の使い道も、元手が社債だから償還にとか、株式発行が元手だから自己株式の買い取りにとか分けて考えたりしません。 通常、年度初め(というより前年度末)に当年度は社債と借入と内部留保からこれだけの元手が確保できて、それをあの投資にこれくらい分配し、この投資にこれくらいと分配して、利益はこれとこれでこれくらいなどと企業全体としての計画を立てます。 その中で企業全体としての平均的な資本コストを算出します。 それは負債コストと株主資本コストからそれらの資産比率に応じ、さらに税の影響も加味して加重平均で決めます。 これを加重平均資本コスト(WACC)と呼びます。 株主資本コストはリスク(儲かるかもしれないし、損するかもしれないというリターンのブレ)がありますので、国債などより高いリターンが期待されます。 簿記のテキストなどでは、投資資金の元手とその利回りが示されているかもしれませんが、それは説明や問題を分かりやすくするためで、実際にはそのようなことはないんです。 これらのことは簿記(アカウンティング)の範疇を超えて企業ファイナンスの分野ですから簿記のテキストにはあまり詳しくは載っていないと思います。 そのため、幾分、消化不良となる部分がしれませんが、あまり深追いすることもないと思います。 あと余談ですが、前の質問で「複利計算で年々ふえてゆくものなのか」との質問がありました。 複利か、単利かというのは見方によるんです。 一連のCFで、(国債であっても)単利と見えるものでも、複利としても見ることができます(ただしその逆は真にあらず)。 例えば社債の処理で償却原価法に定額法と利息法というのがありますが、定額法は単利で処理する方法で、利息法は複利で処理する方法です。 複利の方が時間軸をより正確に反映できるので原則は複利の利息法です。
お礼
質問以外にもいろいろ教えていただき、ありがとうございます。answer119さんの回答をもとにいろいろ調べてみたのですが、やはり深追いすると今の自分ではドツボにはまりますね。とくに株主資本コストとかは、CAMPだの配当割りだの理解できませんでしたorzただ概要はつかめたので次に進みたいと思います。ありがとうございましたm(__)m