この問題は、しばしば話題となるのですが、しっくりとした解答が得られていません。私も3年ばかり調べているのですが…。
前提として、インドは牛肉の輸出はほとんどありません。したがって生産はほぼ消費と考えていいと思います。また、ヒンドゥー教がメインのインドでは、牛の屠殺場がほとんどありません。したがってそれ以外の所で処理している物が大多数だと思います。自家消費なのでしょうか?したがって、統計数値が本当に正しいか、疑問も持っています。
次に、いくつかの考え方です。
その1
まず、ある解説では、ヒンドゥー教徒は8割なので、残り2割の人が牛肉を食べているという説です。これは、ある地理雑誌に高校教員が書いているのですが、疑問です。
たとえ2割の人が食べているとしても、世界10位の消費量を割り算すると、一人あたり消費は日本と同じくらいになりました(計算は省略します)。いくら何でも所得水準から考えて、牛肉をそんなに食べているとは思えません。それ以外の人も食べていると考えるべきでしょう。
その2
牛肉と言っているのは、どんな肉かという疑問です。水牛はヒンドゥー教徒にとって牛ではないので、食べられます。タブーではありません。FAOの統計に入って調べていくと、FAOでは牛肉と水牛肉とを区別して算出しています(世界10位の統計のもとはFAOです)。したがって、水牛肉と牛肉を一緒に統計数値を出している可能性は低いです。やはり牛肉でしょう。
その3
以上に考えにしたがえば、インド人がやはり牛肉を食べていると考えるべきでしょう。近年牛肉を食べること(ホテルで提供すること)が話題となっていました。しかしこれも僅かでしょう。考えられることは、アウトカーストの人たちはタブーにとらわれないので、食べているのではないかという予想です。これについては、この範囲にどの程度の人数かいるのかという数値がわかりません。もし分かれば、非ヒンドゥー教徒と合わせて、世界10位というのが妥当かどうか計算できると思います。
ということで、私が折に触れ、数年かけて調べた内容は以上です。
蛇足ですが、質問者のこの疑問は優れた疑問だと思います(解答を書いてから言うのもヘンですが)。
お礼
パソコンが壊れてしまい、お礼が遅れました。すいません。 学校の先生に聞いたところ 軽く流されてしまったので このように丁寧に回答してくださり ありがとうございました! このインドの牛肉について考えたことで より地理が好きになりました!