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放射能の危険性 量と質
放射能について1ミリシーベルト以下とかいう安全基準があります。 これは放射能の発散量についての基準です。これとは別に放射能の種類による危険性があります。アルファ線、ベータ線、ガンマー線、中性子線などです。アルファ線は人間の皮膚を通過することはできないので危険性は低い。中性子線はどんなものでも貫通するので最も危険といわれます。もし放射線の種類に関係なく同じように危険なのであれば安全基準を放射線の強さによって決めることは適当だと思います。しかしアルファ線のように人間の皮膚を通過できないのならどんなに強い放射線を発していても危険性はないとも思われます。もしそうだどしたら放射線の種類を区別しない放射射線の量にのみ基づく安全基準は不適切ということになりませんか?放射能についてお詳しい方からのご回答をお願いいたします。
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- hayasitti
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あー、質問文を読む限り、用語がごちゃごちゃに使われているので、正直なところ要領を得ないのですが… とりあえず、文章を追いながら、可能な限り説明を付けていきます。 >放射能について1ミリシーベルト以下とかいう安全基準があります。 まず、シーベルトという単位は「放射能」の単位ではありません。 シーベルトは「線量当量」または「実効線量」に使用される単位です。 「放射能」の単位はベクレルです。(これについてはNo1の方のとおり) >これは放射能の発散量についての基準です。 なので、この考え方は誤解となります。 実際には1ミリシーベルトというのは「一般公衆に対する1年間における線量の限度」となります。 >これとは別に放射能の種類による危険性があります。 >アルファ線、ベータ線、ガンマー線、中性子線などです。 放射性核種について(たとえばCs137とSr90の違い)論ずるならば「放射能の種類」という言葉は相応だと思いますが、 アルファ線やガンマ線の影響度の違いを問題としているのならば、「放射能の種類」という言葉を用いるのは不適当です。 「放射線の種類」もしくは略して「線種」とするべきでしょう。 >アルファ線は人間の皮膚を通過することはできないので危険性は低い。 >中性子線はどんなものでも貫通するので最も危険といわれます。 ここでいう危険というのは、防護の難しさ(つまり簡単に防げないかどうか)を論じているのでしょうか? >もし放射線の種類に関係なく同じように危険なのであれば安全基準を放射線の強さによって決めることは適当だと思います。 >しかしアルファ線のように人間の皮膚を通過できないのならどんなに強い放射線を発していても危険性はないとも思われます。 ここでいう「強さ」とは何を指しているのでしょうか。 前の文脈から察するに「防護の難しさ」の逆、つまり「透過しやすさ」を問題にしているのでしょうか。 (「放射線の強さ」というと、線種よりも、放射線のエネルギーの方を指してしまう気がするのですが。) もし、仮に防護の難しさについて問題にされているならば、確かに線量当量である「シーベルト」という値には反映されません。 「シーベルト」という値は、「グレイ」という「吸収線量」から計算するのですが、「グレイ」の定義は「1kgあたりの放射線を受けた時にもらうエネルギー量(SI単位でJ/kg)」です。 つまり、「あたった後」のことを考えているため、あたる前のことを考えている防護の難易度はシーベルト値には反映されません。 防護の難しさを数値化しているとするならば、それは「減衰係数」とか「実効線量透過率」と呼ばれる数値でしょう。 >もしそうだどしたら放射線の種類を区別しない放射射線の量にのみ基づく安全基準は不適切ということになりませんか? んー、そもそも一番最初にあげられた基準というのは、積極的な防護はせず、自然に暮らした場合という前提だと思うのですが。 それが、もっとも安全側(つまり、もっとも大きくなり、もっとも影響が大きい場合)の値になるのです。 そしてそれが、基準値以下であれば、防護すればもっと減るのですから、もっと安全ですよね、ということになると思うのですが、いかがでしょうか。 (ちなみに、中性子線の減衰には軽水が手軽ですが、速中性子線(14-15MeV)の場合、個人的に影響を10分の1にする場合、厚さ50センチの水が入ったたぷたぷな全身ジャンパーを着るなんて冗談をやらなきゃいけません。) http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09041003/05.gif そして、前述のとおり、シーベルトという値に関しては、あたった後のこと、あたったさいの人体(細胞)の影響度を考えたものです。 そして、その値は線種による影響度を考慮して計算されます。(放射線荷重係数と呼ばれています。) (代表的な値としては、ベータ線、γ線を1としたとき、アルファ線は20、中性子線はそのエネルギーに応じて5~20) 以上、不完全かもしれませんが、参考まで。
- 雪中庵(@psytex)
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ガイガーカウンターは放射線の種類を分けて測定しており、 私が持っている市販のものは、ガンマ線量を測定します。 「区別しないのは不適切」ではなく、外部から浸透しないから 測定しなくていいと、無視されているアルファ線やベータ線も、 下記のように決して安全ではないのに‥‥という点こそが、 「不適切」なのです。 1.到達距離の短い、アルファ線やベータ線も、放射性物質の 種類によって、甲状腺に蓄積されたり、カルシウムと似ていて 骨に蓄積されたりして、体内から放射線を長期間発すれば、 致命的な影響を与え続けます。 2.それは、いきなり放射性物質を摂取する話だけではなく、 少しずつ低くなる環境の放射線量に対して、植物や動物の 体内に蓄積し濃縮された放射能を、さらに人が食べる事で、 長期的に弱まる事のない影響を与えます。 既に、海流にのって福島方面から来た魚に、異常な放射線量 が測定されているにも関わらず、全量検査できないために無視 しており、その結果、都内の回転寿司(千葉産)から高いセシ ウムが検出されたりしています。 誰も騒がないのが不思議です。 20年後に関東の新生児は奇形だらけでしょう、20年経たチェルノ ブイリで起きているように(ちなみにチェルノブイリの安全基準値 は5ミリシーベルト/年です<日本は20ミリシーベルト!(1ミリは 事故以前の基準値=国際的な基準))。
- tarepanda009
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外部被爆で問題になるのは主にガンマ線と中性子線。 で、中性子線を測定する機器というのはあります。(一応シーベルトに換算はされます) ただ中性子線をだすのはウランとかプルトニウムなんですね。 それで測定すれば自然由来でない(福島第一由来の)ウランやプルトニウムの存在が推測できるかもしれません。 現に飯舘の土壌検査でプルトニウム検出というのはあったように思いますが、原発周辺以外でも中性子線がたくさん検出されるとちょっと困ったことになるのではなかろうかと。(プルトニウムは内部被爆が大いに問題になるものですし、半減期がとんでもなく長いものですからね。) あまりやりたがらない理由がひょっとするとあるのかもしれないです。
お礼
さっそくにご丁寧な回答いただき大変ありがとうございました。
- notnot
- ベストアンサー率47% (4900/10358)
新聞報道レベルでも、「シーベルトが放射線の種類を加味したものである」という解説はありましたよ。 詳しくは、このあたりを読み比べてください。 ベクレル: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%AB グレイ: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%82%A4_%28%E5%8D%98%E4%BD%8D%29 シーベルト: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88 あなたのお書きのものは、おそらくベクレル。
お礼
さっそくにご丁寧な回答いただき大変ありがとうございました。
- Tacosan
- ベストアンサー率23% (3656/15482)
ん? シーベルトの計算をするときに「放射線の種類」は区別してるはずだけど?
- tarepanda009
- ベストアンサー率33% (2216/6588)
>しかしアルファ線のように人間の皮膚を通過できないのならどんなに強い放射線を発していても危険性はないとも思われます。 外部被爆であれば人体のなかまでは到達しないのですが、内部被爆、つまり放射性物質が体内にはいると危険です。 アルファ線は電離作用が高く影響度が大きいのです。 http://www.radiationexposuresociety.com/archives/939 実は現在の飲食物の放射能汚染について、例えば年間1ミリシーベルト以内に収まるようにということで基準値が設定されます。ただこの1ミリシーベルトというのは外部被爆の許容値をそのまま持ってきています。内部被爆においても同じ数字を用いてもいいものかどうか、これについてはいろいろな研究者が疑問を呈しているわけですが御用学者は無視です。
お礼
さっそくにご丁寧な回答いただき大変ありがとうございました。
- Tann3
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下記のウィキペディアにもあるように、シーベルトという単位自体が 「吸収線量(放射線から受けるエネルギー)に、法令で定められた係数(放射線の種類ごとに定められた人体の障害の受けやすさ)を掛けたもの」 として定義されています。人体への影響度を補正した単位、ということです。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88 ・放射性物質が放射線を出す強さ(放射能の量):ベクレル →1秒間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量が1 ベクレル ・放射線によって受けるエネルギーの大きさ(吸収線量):グレイ →放射線によって1キログラムの物質に1ジュールの放射エネルギーが吸収されたときの吸収線量が1グレイ ・生体の被曝による生物学的影響の大きさ(線量当量):シーベルト →グレイに人体への影響度を考慮した「修正係数」をかけたもの ということです。市販の本にも載っていますので、ご自分でも勉強してください。 アルファ線は皮膚を通過しないので危険度は低い、というのは外部被ばくの場合で、これを体内に取り込んで人体の臓器や組織内でアルファ線が放出されれば非常に危険です(内部被ばく)。従って、放射線の影響は、放射線の種類だけでなく、放射性物質が何であるか(セシウム、ヨウ素、ストロンチウムなど)によっても大きく変わります。
お礼
さっそくにご丁寧な回答いただき大変ありがとうございました。