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人の目と意識についての質問
- 人の頭の中にある意識が自然に眼の動きに無意識に動くことがあるのでしょうか?
- 黄色い花が脳裏にあると目が無意識に黄色を選択することなどあるでしょうか?
- 大好きなタレントAさんを無意識に見るなどという目の科学はあるのでしょうか?
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こんにちは。 我々の日常生活の60%以上は「無意識行動」によって賄われています。自分の意志でもって行動を選択しているのは全体の30%ちょっとに過ぎず、果たして、大半は何気なく行動し、何気なく物を見ているというわけです。 ということになりますと、ではいったいどうして「意識をしていないのに目的の物を見ることができるのか」、ということになりますよね。 この無意識行動といいますのは「本能行動(古皮質:脳幹)」と「情動行動(大脳辺縁系)」に分けられます。これに対しまして、大脳新皮質の命令に従って選択されるのが意識行動であり、一般にはこれを「理性行動」と呼びます。 お腹が空いているときに思わず食べ物に目がいってしまうのは本能行動ですね。これに対しまして、好きなタレントさんが目に留まるのは感情に従って選択される情動行動です。これがどういうことかと言いますと、つまり我々の脳内には大脳皮質の他に本能と情動という、無意識行動を司るふたつの中枢系が独立して存在するということです。そして果たして、これが我々の日常生活における60%の行動を無意識に決定しているというわけです。 本能行動の選択基準は産まれる前から決まっていますが、辺縁系の情動反応といいますのは生後体験から獲得された学習結果に基づいて下される判定です。どうしてそのタレントさんを好きになったのかといった理由やエピソードなどは大脳皮質の方に記憶されていますが、辺縁系にはこれとは別に、好き嫌いという結果だけが独立して記録されます。このため、そのタレントさんが目に入るならば無条件で情動反応が発生しますので、大脳皮質はそこで、どうしてそのタレントさんが好きかなどといったことはいちいち思い出す必要がないのであります。 ですからこの場合、黄色い花を探す目的が必ずしも大脳に自覚されている必要はありません。果たして、そのちょっと前に体験した情動が辺縁系に残っているならば、脳内ではそれが知らぬ間に「黄色い花に対する接近行動の動機」として働いているというわけです。 そのひとはAさんが好きだからつい見てしまうんですよね。当たり前のことですが、実はこれが「接近行動の動機」となります。つまり、そのひとにとってAさんの姿は報酬刺激と判定されるわけです。このため、まず辺縁系に情動反応が発生し、感覚系に注意が喚起されます。そして、これによって情報が意識に取り込まれ、大脳で処理されるという順番になります。 このように、好きなひとを見ているのは目ではなく脳です。従って、どうでもいいひとは目に入りませんし、逆に嫌悪入力である場合はそくざに回避行動が決定されます。そして、只今述べました情報処理の手順でも分かります通り、我々の脳内で大脳皮質の理性行動というのはこれら接近や回避の動機に対して必ずや後手ということになっています。 それは無意識の領域に発生するものであるため、大脳皮質ではその結果を事前に予測することはできません。ならば、大脳が予測できない限り、これを理性で抑止するというのはどうやっても不可能です。従いましてこれが、我々が自分の意志で感情の発生を阻止することのできない理由ということになります。 好き嫌いは辺縁系に発生する情動反応によって理性よりも必ず先に決定されています。このため、それはしばしは無意識の内に態度に表れてしまうわけですが――、まあこの辺りは、やはり日頃から気を付けるしかないですね。
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- tanuki4u
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http://japan.discovery.com/series/index.php?sid=958 この番組でやっていた内容かなぁ 番組名で検索すると、見た人のブログとかあるから、読んでみてください
お礼
御享受頂いた通り検索してみましたが、思うような情報は現在のところ見つけられておりませんが、ご回答ありがとうございました。
お礼
私の知りたかった情報の全てを御享受頂きました。 大変感謝しております。 有難うございました。