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クメン法について
大学入試の過去問で質問があります。 「フェノールの工業的合成法(クメン法)の利点を反応生成物に着目して、15字程度で述べよ。」 という問題で、 「副生成物はアセトンであり除去しやすいため」と答えたのですが、 解答には「アセトンが副生するので安価である」とありました。 アセトンとフェノールは沸点もだいぶ違うので除去しやすいだろうと思ったのですが・・。 解答にある、アセトンが副生するから安価、という意味がいまいちわからなかったです。 わかる方、教えて頂けると非常に助かります。 よろしくお願い致します。
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ベンゼンの単価が1kgあたり200円、プロペンが100円、アセトンが120円、 フェノールが600円とします。 ベンゼンスルホン酸のアルカリ融解では、祖利益が600-200=400円ですが、 ここに硫酸や水酸化ナトリウムがかなり多く必要となり、利益は圧縮されます。 また、かなり高温の加熱が必要で燃料費もかかります。 ですから、純利益は200円以下になります。 クメン法の原料はベンゼンとフェノールなので材料費が200+100=300円です。 売り上げはフェノールとアセトンなので600+120=720円です。 ですから祖利益は420円となります。 また、この製法はこれ以外の材料の必要はなく、加熱温度も低いので燃料費がかからず、 低温・常圧なので安全対策に関する費用も少ないのです。ですから、純利益は 700円くらいになります。
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- malaytrace
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解答の日本語が良くないのでしょう。 要するに「捨てる所が無い」ってことです。アセトンは重要な溶媒ですからね。結果的に安価と言うより「経済的に有利」になります。 他の方法だと、大して値段がつかないような副産物を除去して、さらにその後どうするのか考えないといけませんから。
お礼
高校で習う簡単な反応とはいえ、経済的に有利になるように練りに練られた生産方法だったんですね、多分。先人達の努力に少し感動してしまいました。ありがとうございました。
お礼
よくわかりました。工業化学ではいかに安く作れるかという視点はとっても大切なんですね。ありがとうございました。