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大英博物館 古代エジプト文明展
- 大英博物館で開催中の古代エジプト文明展に行ってきました。
- エジプト人の楽園への道は「死者の書」による42の罪の否定告白。
- 展示されているグリーンフィーヒルドパピルスには、アモン神なのかアメン神なのかの謎があります。
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こんばんは なかなか面白そうなんで、再度おじゃましました 「死者の書」には興味があるので、ちっと調べてみました 「グリーンフィールド・パピルス」といえば、「ネシタネベイトシェルゥの死者の書」ですよね 確か22か23王朝くらい? 新王国期の「死者の書」で大英博物館が持ってるのは、「フウネフェル」だったかな? こいつは第19王朝、大英博物館の持ってる中で一番美しいとされる彩色パピルスですよね 第19王朝で有名なのはラムセス2世さん、あの「アブ・シンベル神殿」を作らせた人です ちなみに、私の手元には「アニのパピルス」(第18王朝)のテキストがありますが、これも彩色パピルスです 第18王朝はトトメスさんとかアクエンアテンさん、ツタンカーメンさんの時代 新王国期はエジプトは絶頂期でしたからね、文化繚乱です しかし「ネシタネベイトシェルゥ=グリーンフィールド・パピルス」の作られたのは第三中間期とかいう時代 王朝がガタガタになって、エジプト国内に小国が乱立していたころです おまけにペルシャの勢力は強くなるわ、ヌビアは独立しちゃうわで、かなり厳しい状態です 文化レベルは低下してしまっていても不思議ではありません 彩色にはかなりの文化レベルが必要なことはご承知の通りです 染料を一つ採取して運ぶ、というだけでも相当の広い交易ルートの維持管理が要求されるわけですからねぇ ちなみに第三中間期の後が末期王朝、この時代にエジプト人の王統が絶えてしまいます その後、アレキサンダー大王にしてやられ、プトレマイオス朝となって最終的にクレオパトラが登場し、古代エジプトの栄光は遺跡となってしまうわけです さて、確認しましたよ「出エジプト記」 契約の箱(あかしの箱)の上、両端にケルビムを置いた金細工の贖罪所を置くように言われていますね しかし、ケルビムと言えば、4つの顔(人・獅子・牛・鷲)と4対の翼と回転する車輪をもった天使ですよね? (エゼキエル書にはそんな記述があったような・・・) 着想はとても面白いと思いますが これをスフィンクスとみなすのはさすがに無理があるんじゃないでしょうか? ただしスフィンクスは世界各国に散らばり、様々な国にその末裔たちの姿を見るとこが出来ます。 ギリシアで謎かけをするヤツは有名ですね メソポタミア(バビロン)神話にも登場しますし、どうやら中国にも伝播したらしい 中には沖縄のシーサー、日本の狛犬もスフィンクスにルーツがあるのではないか、という説もあります もちろん聖書のいろいろなエピソードは、各地の古い神話の影響を受けたものが相当数あると思って間違いないでしょうね 創世記のノアの洪水はおそらくメソポタミアのギルガメッシュ叙事詩、士師記のサムソンはギリシアのヘラクレス神話に影響されていると言われています 当然、思想的な影響も少なからずあると思いますよ で「ケ」ではじまる神様の件ですが・・・ 「ケンティ・アメンティウ」? ええと「オリシス」神は冥界を支配してはいますが、天秤で死者の心臓を量るのは「アヌビス」神であったと記憶しております アヌビスはジャッカルの頭を持った男神で死者の魂の導き手の一人でもあります その「アヌビス」の別名が「ケンティ・アメンティウ」です ただし元々は別の神様だったのが習合された、という事のようです その他「ケ」で始まるエジブト神格で思いつくものは・・・ ケプリ神:スカラベの頭部を持つ神でラーの一形態であるとも解釈される日の出の神 ケンティ・ケティ神:ワニの頭部を持つ神(セベク神?)ともハヤブサの頭部を持つ神(ホルス神?)とも言われています ケフトヘルネベス神:王家の谷そのものを神格化した女神 ケベフウェト神:死者の清めの女神でアヌビス神の眷属 ケベフセヌエフ神:カノボス壺の神格化で担当は腸 どれもちょっと役割りが違いそうですね(微妙に近いのが気になりますが)
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- daidou
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アクエンアテンのアマルナ改革ですね アクエンアテン、つまりアメンホテプ4世は「アメン=ラー」を中心とした多神教から「アテン」神の1神教へと改めた その際に自らの名も 「アメン」ホテプからアクエン「アテン」へと改めています もともとエジプトは多神教国家で、その宗教勢力(つまりは神官たちの権力)は絶大 当然王権と対立する事も多かったことでしょう アメンホテプはその神官たちから少しでも勢力をそぎ、自らの王権を強化したかったのでしょう しかし、それはわずか1代で潰えています もともと、アテン神も多神教の中の1柱でしたが、いきなりアテン神以外は拝んじゃダメ、 と言われても民衆は混乱するばかりでしょうね おまけに、権力を奪われた、あるいは奪われそうな神官たちも既得利益を守ろうと必死でしょうし アメン=ラーの多神教に戻ったのちにも、アテンを信じる人はいたでしょう もともと、前からいた神様ですからね その後のエジプトの宗教が「アメン」に戻っている事は間違いありません アメンホテプ4世の息子でその後ファラオとなった人物「トゥート・アンク・アメン」(アメンの生ける似姿という意味)の名前からして明らかですね ちなみに「トゥート・アンク・アメン」は非常に有名で、おそらく日本人にとっても最も知名度のあるファラオでしょうね 発音してみるとわかります
お礼
とても参考になりました。トゥート・アンク・アメンとはツタンカーメン王で、アメン信仰に戻したことが、わかりました。ところで、話しをもっと展開したいのですが、今回の古代エジプト展において、黒と朱色だけで書かれたグリーンフィールド・パピルスより古いはずの新王朝時代のパピルスが、なぜか彩色。学芸員によると、実は模写の「偽物」との話しまで聞きましたが、私は、その後の修復で色がつけられたか、このパピルスはアメンホテプ4世時代のパピルスで、ツタンカーメンのような黄金の棺を作る資金を、パピルスを豪華に彩色するために、本当に当時彩色したかのか悩んでいます。また、このパピルスが「正義と真実の神マアト」と心臓の重さを天秤にかけ、楽園に行くか、心臓をアメミトに食べられるかの審判をする神がオシリス神でなく、私もメモをするのを忘れましたが、「ケ」で始まる神でした。さて、話しは飛びますが、旧約聖書の出エジプト記25章を読んでいただきたいのですが、ユダヤ・キリスト教の神は、モーセに幕屋を作るように細かく命じ、そのなかにケルビムという、スフィンクスのような像を一対購いの座にすえなさいとあります。この「ケルビムはエジプト時代の神の影響を受けているのでは」と私は、今回の展覧会で思いましたが、パピルスに描かれた「ケ」で始まる神との名前を教えていただきたいのとエジプトの神の思想が、ユダヤ教、キリスト教に影響を与えたとする私の説にご意見があれば、よろしくお願いします。謎は深まるばかり。やはり新たな発掘を待つしかない?
お礼
さすが、daidouさんはエジプトのことに関して詳しく、私の知識も増えますが、まだ、ベストアンサーにはして問題解決というのはおしいですね。議論の余地があります。私の古い高校の世界史の教科書によればアメンホテプ4世が打ち立てた、一神教改革は、内部分裂と海の民(聖書ではぺリシテ人)の進出で破綻したとあります。ところで、この海の民というのが、何者か、未解明と教科書にありますが、現在では、分かっているのでしょうか?海上の民ですから、かなり広い地域にエジプトの一神教の考えを伝播したのではと考えます。これが紀元前1350年ごろの話しです。日本の狛犬もスフィンクスにルーツがあるのではないか、という説は初めて聞きましたが、海の民が沖縄までやって来て影響を与えたか、また、沖縄の文化が独自にシーサーを考えたのかは謎です。民族大移動の問題に発展!セム語族は一神教で、インドヨーロッパ語族は多神教。話しは変わりますが、これは想像上生物であるの東洋の「龍」と西洋の「ドラゴン」は文化的交流で人が考えた出したものなのか?東洋と西洋で独自に発想したかという疑問と同じです。ちなみに私は、キリスト教の神を信じており、そちらの解釈からエジプト文化の影響を考えてます。考古学的に十戒の入った契約の箱を見つけようとすると、インディジョーンスのナチスの人たちみたいに神の怒りに触れるかな(笑)。再投稿をお待ちします。