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低気圧は「発達する」、高気圧は「勢力を強める」
低気圧は「発達する」といい、 高気圧は「勢力を強める」というそうですが、 このような言葉の使い分けは、どのような意味を持っているのですか?
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【高気圧】 高気圧については、大気循環のなかで、低気圧が上昇気流であるのに対し、高気圧はその気流が下降して地表側に向け戻る領域で、必然的に、低気圧に比べその気流は穏やかなものとなり、下降気流であるため、雲は発達せず、晴れの領域となります。 高気圧の勢力は、供給される気流の量により、勢力を強めるため、自分から強まるという感じではないので、「強める」というのかもしれません。 低気圧は、ご存知とは思いますが、大きく分けて、温帯低気圧と熱帯低気圧に分けられます。 【温帯低気圧】 温帯低気圧とは、文字通り温帯において、暖気と寒気が接触している前線上に発生します。即ち、前線を伴わない温帯低気圧は原則として存在しません。 これが発達するのに供給されるエネルギーは、言葉で説明するのは難しいのですが、暖気と寒気がぶつかると、暖気は寒気より軽いので、寒気の上に乗り上げるように上昇し、逆に寒気は逆に暖気の下に潜り込むことで解放される位置エネルギーがその根源です。 解放された位置エネルギーは、それがさらに上昇と下降を加速させる運動エネルギーとして使われます。 そのままだと、ただ上昇・下降だけで済むのですが、地球の中緯度においては、地球の自転と緯度による地軸に対する角度の影響により、北半球では、コリオリの力(恐縮ですが別途お調べください)という左回転の「見掛けの力」が加わります。 すると、上昇した暖気は低気圧の上空を北から西向きに回り込み、同様に寒気も低気圧の底辺を南向きから東向きへと回転運動をするようになります。 そして、暖気と寒気のすれ違いの速度が大きければ大きいほど、回転運動が暖気と寒気を呼び込み、それが連続して供給され、上昇と下降・回転という連鎖が続くことで、温帯低気圧は「発達」していきます。 特に、冬場、暖気と寒気の温度差が大きく、すれ違う運動速度が大きい場合、温度差がもたらす総位置エネルギーは大変大きなものとなり、通称「爆弾低気圧」といって、台風をしのぐ程の猛烈な勢力まで急速に発達し人的被害を及ぼすことがあります。 【熱帯低気圧】 文字通り、熱帯の海上で発生し、エネルギー源は、大量に含んでいる水蒸気が水になる時に解放する熱エネルギーと気体から液体に転移する際に発生する負圧です(これを、「潜熱」といいます)。 温かい海水面からは、水蒸気が大量に生み出され、積乱雲を作ります。それが、広範囲に同時に発生すると、大雨を降らせながら潜熱を大量に発生させ、非常に広い範囲に強力な上昇気流を発生させます。 そこへ、コリオリの力が加わることで、北半球においては、その上昇気流はその低気圧の中心付近の周囲を左回転をし始めます。 (厳密に言うと、上昇気流は地上十数キロメートルで対流圏の上限に行きつくため、外側へ右回転で吹き出します。) 南の海上が主な発生地域ですが、広い範囲が同等の水温であることが多いため、また、強い回転運動を伴うことも相まって、原則として前線を伴わないことが特徴です。 そして、回転運動に対し温かい海水面(28℃以上)から水蒸気が十分供給されている限り、熱帯低気圧は現状を維持するか、それ以上に「発達」します。 その結果、回転の中心付近の平均風速が、33ノット(秒速17.1m)に達したものを、北西太平洋では台風と呼びます。 尚、熱帯低気圧が北上し、エネルギーを使い果たした状態で寒気と接触すると、前線を伴い、主たる性質が温帯低気圧に変わる場合も数多くあります。 言葉の意味は、低気圧と高気圧の成り立ちと性質の違い、ということになると思います。
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- toshipee
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低気圧は点で、高気圧は面だから。
お礼
早急な回答ありがとうございました。 点と平面の違いですか。 ヒントを貰ったので、よく考えてみます。
- mpascal
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低気圧は、台風に代表される様に、空気中の水蒸気をエネルギーとして、時には台風にまで劇的にに発達するのです。 高気圧といえば、低気圧によって上昇した空気が、二次的に吹き降ろしてくる現象で、低気圧のような劇的に変化することはありません。 このような特性が、表現の違いになっているのでしょう。
お礼
早急な回答ありがとうございました。 低気圧は発達する、一方、高気圧は劇的な変化はない、ということですね。
お礼
遅くなりましたが、回答ありがとうございました。 <低気圧と高気圧の成り立ちと性質の違い> により、言葉の使い分けがあるのですね。 詳細に説明して頂きましたが、残念ながら、十分に咀嚼したとは申し上げられません。何となくわかったかな、という段階です。