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海外の職場で驚いたことは何ですか?
今やグローバリゼーションだとか言って多くの人が海外で働いていますが、海外経験がおありの方で、赴任先で文化の違いや習慣が異なり、驚いたことや、大変だったことを教えていただけませんか?赴任先と具体的なエピソードもあれば、よろしくお願いします。
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- Nannette
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ほかに回答も無いようですので、赴任というほどでもない、短期間の経験しかないわたしですが、その範囲でお答えさせていただきます。経験としてはイギリス、ドイツ、オランダの3カ国ですが、具体的な都市名は控えます。 まず、一番最初に感じたことは、いずれの会社も総体的には日本の職場とあまり変わりないということでした。ただひとつ、大きく違うのは、雇用の形態の違いです。 経験をしたのはいずれも生産工場ですが、会社のスタッフ、つまり社員はれっきとした社員、その点では日本と違いはありません、ですが、一方、工場の中で黙々と働いているのは雇員、つまり正社員ではない人たち、人種も様々なら、ユニフォームを支給される日本の場合と違って、ランニングシャツ1枚という姿も多いといった感じ。 会社の中堅以上のスタッフたちはこうした工員さんたちに直接指示を出したり声を掛けたりといったことは一切しませんし、彼らもまた、正社員に対してあえて挨拶をするといったこともありません。彼らに何かを伝えたい時には、かならず部門のチーフを介して伝えます。 そのかわり、彼ら雇員には、指示された作業をきちんと遂行すればそれでいいと、それ以上の期待をするでもなく、時間が来れば、彼らはさっさと機械を止め、作業を切り上げ、弁当箱をぶら下げて、黙々と列を作って工場の門から出て行くだけです。そこには、働く者の和だとか、環境改善だとか、現場からの改善提案だとか、そうした前向きな空気は感じられませんでした。 一方、スタッフはとても良く働きます。どこかの国の営業マンのように、勤務時間中に涼しい喫茶店でアイスコーヒーを飲みながら甲子園のテレビ実況を見つめるなどといった光景はありません。そして、見事に定時にはその日の仕事を済ませて、めったに残業などはしません。 ですが、それでいて、会社の中がなんとなくおっとりとしているのも、そうした各国の会社に共通の雰囲気でした。上司の大声も無ければ、受話器の向こうの顧客にペコペコ頭を下げる光景も見たことがないし、大忙しで納品に走るといったこともない、いつもどことなくのんびりしていて、これで採算が合うのだろうかと、ふと考えたりすることもありました。 ただ、イギリスのある会社(本社ロンドン・工場バーミンガム)では日本式のシステムを研究して積極的に取り入れていました。彼らが最初に自慢したのはデスクのレイアウト。部長のデスクは独立した窓際、部長室といった特別の部屋はありません。 そして、部長席に背を向けるように各課の課長のデスクが横並びにあり、課員のデスクは課長席から下へ互いに接し向かい合いながらずらり、つまり、日本ではすでにやや時代遅れになってしまった典型的な事務所型デスクレイアウト。しかし、彼らはそうしたレイアウトを採用してからと言うもの、能率が一気に向上したのだとか。 とは言うものの、在庫管理、工程管理、作業性、検査体制、こうした最も大切なシステムそのものはまだかなり日本の生産現場と比較して遅れている感じを受けました。また、手作業がまだかなり多いのも彼らのやり方の特徴、それでいながら、ほほう、なるほど…と思わされる生産アイデアも多く、彼らは彼らなりに、ひとつのリズムを持っているようにも感じました。