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放電
何故放電は、とがったところで起こりやすいのでしょうか。
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大きさの違う2つの金属球が導線でつながれたものを帯電させたときの それぞれの球での電界強度をもとめればよいと思います。 理想的な金属であれば、金属全体は等電位になります。 金属が非常に遠く離れているとして(長い導線で結んでいるとして)、 電位は球の表面で、それぞれの金属球の半径R1とR2に反比例、 球に帯電した電荷Q1とQ2に比例するので、 等電位であれば Q1/R1=Q2/R2・・・(※) という関係が成り立ちます。このとき電界強度はそれぞれ Q1/R1^2、 Q2/R2^2、 となり、※からQ1/R1=Q2/R2=Aとおくと Q1/R1^2=A/R1、 Q2/R2^2=A/R2 という具合に半径に反比例します。 したがって、小さな球ほど電界が強くなります (つまり尖っているほど電界が強くなります)。 大きなシャボン玉と小さなシャボン玉を(ストローなどで) つないだときに、大きなシャボン玉の方に空気が移って 小さなシャボン玉がしぼんでしまうのとなんとなく似ているような (平均曲率に比例して(=半径に反比例して) 表面張力による圧力が強くなるので 式の上でも似ているといえば似ていると思うのですが)
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- TTak
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bigseaさんこんにちは なぜ電界が集中すると放電しやすいかについて書きます。尖ったところからの放電するという現象は、高電圧放電の分野では「不平等電界下の放電」として取り扱われ、放電現象のほとんどすべてがこの放電に属しています。 電極半径と放電の条件を関係づけた理論は、タウンゼント理論から生まれるシューマンの条件式(気体の電離係数を距離について陽電極の半径~電離可能領域で積分した値が一定である)がありますが、針のように尖った著しい不平等電界下では、高電界によって針先端に生ずる部分放電(コロナ放電)も全路放電(極と極の間が発光によって繋がる放電)の条件を支配します。さらに、放電路形成機構(プラズマの過程)も全路放電のしやすさに関与していて、単に電気磁気学でいう電界の集中だけでは説明がつきません。その証拠に、不平等電界下の方を真空にすると、平等電界下の方が放電しやすいことになります。また、直流放電やインパルス放電の場合、尖った方が+の場合と-の場合では放電のしやすさが全く異なるのです。 放電現象は気体が無ければ成立せずその気体が、どれだけ電離しやすい条件であるかということが放電のしやすさに依存します。尖った電極の先に電界が集中することによって、その近傍の気体分子や原子が電離され、プラズマを形成しやすくなるので放電が起こりやすいのです。つまり、「電離した気体が多くある方が放電しやすい」ことと「尖った電極では、電離した気体が生成しやすい」ことによって尖った方が放電しやすいと考えられるのです。
お礼
回答、ありがとうございます。 「放電現象は、気体がなければ成立しない」このことは知りませんでした。まだまだ勉強不足です。ということは、宇宙空間のようなところでは、電場がかなり強くても放電しないのですね。
- siegmund
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motsuan さんが見事な回答を書かれているので,もう補足程度です. 電荷Qを持った半径Rの導体球の表面での電界の強さEと, 導体球の電位Vごご存知なら,そちらの方がわかりやすいかもしれません. (1) E = Q/4πε0R^2 (2) V = Q/4πε0R (1)(2)から (3) E = V/R ですから,Rが小さいほど電界が強くなります. したがって,放電しやすい. ついでに,表面電界Eとその場所での電荷面密度σには (4) σ =ε0E の関係がありますから(クーロンの定理), とがったところには電荷も集まっていることになります.
- Umada
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放電の起き易さはその部分での電界強度に依存します。 とがった箇所では部分的に電界が強くなるため、同じ電位でも放電しやすいのです。 例えば、避雷針の先が尖っているのはそのためです。(わざと放電をおきやすくしているのです)
補足
回答、ありがとうございます。 > とがった箇所では部分的に電界が強くなる このことは、「とがった場所では電荷がたまりやすく、電界が強くなる」と解釈しました。では何故、とがった場所に電荷がたまりやすいのでしょうか。同符合の電荷は、反発し合うために、なるべく離れて均等にたまるのではないでしょうか。そこで、今回の疑問が生まれました。
お礼
回答、ありがとうございます。 分かったような気がします。シャボン玉の話し、面白いです。こんなこともあるんですね。