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無限回操作の試行について

確率論の世界の話ですが、議論の流れは まず、ある試行からスタートし、その結果(根元事象)の集合Ω、σ集合体となるΩの部分集合の集合F、その要素(事象)に対しての確率Pという流れで話が進みます。 例:「コインを表が出るまで投げる。」これを1回の試行とすると、幾何分布の一例の話になったりしているわけです。 全事象は無限集合(可算)ですが、i回振って表が出たという根元事象をωiで表し、その確率をP(ωi)=(1/2)^iとすれば、うまいこと全部分集合に確率が設定できてめでたしめでたしとなるわけです。 で話をかえて、 「コインを無限回投げる。」これを1回の試行とします。 全事象はもちろん無限集合です。根元事象はどれも「同様に確からしく起きうる」と考えられなくもないですが、P(ωi)=0とするわけにもいきません(P(∪ωi)=P(Ω)=0となる) そこで、根元事象にあえて確率を与えず、Ωのべき集合より小さいσ集合体Fでの議論を進めていきます。 例:F={∅,Ω,{1回目が表},{1回目が裏},{2回目が表},{2回目が裏}・・・} で P({1回目が表})=1/2 とか与える。 質問1:「コインを無限回投げる。」これを1回の試行として認められるものでしょうか? 質問2:根元事象には確率を与えずに議論をすすめて良いものでしょうか?      逆に言えばFの元に根元事象は含めなくて良いか? 私自身は両方ともOKと考えてますが、自信があるわけではありません。

みんなの回答

  • ramayana
  • ベストアンサー率75% (215/285)
回答No.4

当たり前すぎてお気に召さないかもしれませんが。非負整数を1つ選ぶことそのものを試行と考えてはいかがでしょうか?すなわち、 (1) Ω= No (ωi = i) (2) F = {φ, Ω, E, O}   ただし、EはNoに含まれる偶数全体で、Oは同じく奇数全体。 (3) P(φ) = 0, P(Ω) = 1, P(E) = 1/2, P(O) = 1/2 とすれば、Fは、σ加法族であり、Pは、Fで定義された測度です。P(Ω) = 1に設定してあるので、Ω(F, P)は、確率空間です。これは、条件の(1)、(3)、(4)を満たしているように思われます。(2)は、主観の問題なので、パスします。

  • ramayana
  • ベストアンサー率75% (215/285)
回答No.3

「本当に実数に対応つきますでしょうか?」 ⇒ はい!無限回のコイン投げ全体は、可算集合でなく、連続体濃度を持った集合です。可算集合でないことは、有名なカントールの対角線論法で証明できます。 質問者さんの意識に合うかどうか、次の3つの問題を考えます。 A 有限集合に対して、すべての元が等確率で選ばれるような確率空間を構成できるか? B 可算集合(自然数全体など)に対して、すべての元が等確率で選ばれるような確率空間を構成できるか? C 連続体濃度の集合(実数全体など)に対して、すべての元が等確率で選ばれるような確率空間を構成できるか? 意外かもしれませんが、AとCはYesで、BはNoです。

MagicianKuma
質問者

お礼

たびたびの回答ありがとうございます。 よくよく考えてみたら、確かに可算集合ではないですね。A,B,Cについても十分理解できます。(と思います) 本来のテーマは、「ある試行を具体的に記述したい。」です。その試行とは、 (1)試行の結果の集合は非負整数に対応つけられる。Ω={ωi|i∈No} (2)試行の結果は、試行の具体的な方法から、同様に確からしく起こると考えても不自然でない。 (3)根元事象についての確率はP({ω})は考えない。 (4)とりあえず、F={∅,Ω,{ωi|iは偶数},{ωi|iは偶数でない}}とし、    P({ωi|iは偶数})=1/2,P({ωi|iは偶数でない})=1/2と設定しても不自然でない。 ような試行です。さびついた私の脳みそではまだ思いつきません。

  • ramayana
  • ベストアンサー率75% (215/285)
回答No.2

思いつきですけど、無限回のコイン投げ全体を実数の閉区間[0,1]と同一視して、ルベーグ測度を入れれば、ほどよい確率空間ができそうです。 具体的対応は、次のようになります。裏を0、表を1として、小数点以下にコイン投げの結果を並べ、これを実数の2進法表記とみなします。例えば、表、裏、裏、表、… は、 0.1001…[2進法] = 1/2 + 0/4 + 0/8 + 1/16 + …  となります。とくに、「すべて裏」は0に対応し、「すべて表」は1に対応します(0.000 …[2進法] = 0、0.111 …[2進法] = 1 )。 いくつかの例で確率を計算してみましょう。 例1 最初が表の確率 「最初が表」   ⇔「0.1 …」= 1/2 + …   ⇔「1/2以上1以下の実数」   ⇒確率は1/2 例2 最初が表で次が裏の確率 「最初が表で次が裏」   ⇔「0.10 …」= 1/2 +0/4 …   ⇔「1/2以上3/4以下の実数」   ⇒確率は1/4 おおむね、素直な感覚に合っています。

MagicianKuma
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 ただ、元々私は、この試行を0以上の整数(もしくは自然数)を作り出すものとして考えようとしていたわけです。(可測です) しかも同様に確からしい確率で起きうるようなものができないかと。(別の人の質問に触発されて) で、実数と見なせるといわれちょっと意外に思ってるところです。本当に実数に対応つきますでしょうか? もしそうなら、根元事象ω(実数の1点)は無限に集めても全体にならないので、P({ω})=0として、Fのなかに 含めて何の問題もないと思います。実際よく使われるボレル集合体の元には1点からなる集合{a}も含まれていますから。 もし自然数に対応つけられるのなら、{ω}をFに含めるわけにいかないなぁ・・・ということで質問したわけです。

  • ramayana
  • ベストアンサー率75% (215/285)
回答No.1

有用な構造にできるかどうかを別にして、単に、「確率空間を構成できるか」ということなら、両方ともOKではないでしょうか。 (質問1について) 任意の集合に確率空間の構造を入れることができるという意味で、質問1は、当然OKだと思います。ただ、もう少し具体的なイメージを付加することもできます。 「コインを無限回投げる。」⇔「0と1の無限列」⇔「実数の2進法表現」 という対応で、この試行は、1つの実数と同一視できます。そして、Fは、実数の部分集合とみなせます。 (質問2について) 測度空間において、1点が可測集合でなければならないという条件はありません。確率空間に限っても同じことです。したがって、根元事象に確率が定義されなくても不都合はないと思います。

MagicianKuma
質問者

お礼

さっそくの回答ありがとうございます。安心しました。

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