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解説いただけませんか「永久磁石で磁性体浮上」
「永久磁石で磁性体浮上」というニュースが数日前に流れました。 でもどうしてもよくわかりません。報道によれば、 「物理学では、磁性体(鉄など)は永久磁石にくっつくか、反発して離れ落ちると考えるのが常識で、発見者の名を取り「アーンショウの定理」とされる。村上教授は「一見単純だが磁気の根本定理を覆し得る画期的な発見」と指摘する。」 とあります。 素人なので恐縮なのですが、単純に、鉄球の重さと、磁力との釣り合いで浮いているのではないのでしょうか。 すみません。よろしくお願いします。 引用ニュースURL: http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031225-00000001-khk-toh
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重力も磁力も、近づけば近づくほど強くなっていくということが重要です。 (ここでは縦書きが書きにくいので、時々、首を右に傾けて見てください) 鉄球が地面にある場合を、 下:地面←(重力)←← 鉄球 :上 という状態で示します。 鉄球の上、10cmの所に磁石を持ってきます。 下:地面←(重力)←← 鉄球 →(磁力)→ 磁石 :上 重力(←)の方が大きいので、鉄球は動きません、 磁石を鉄球に近づけ、磁力を増します。 下:地面←(重力)←←鉄球 →→(磁力)→ 磁石 :上 重力と磁力が釣り合いましたが、鉄球は動きませんので、地面と接触したままです。 ほんのわずか、磁石を鉄球に近づけます。 下:地面←(重力)←← 鉄球→→→(磁力)→磁石 :上 磁力(→)の方が強くなったので、鉄球は地面を離れ、磁石に引き寄せられます。 すると、磁石と鉄球の距離はさらに短くなり、磁力はさらに強くなります。 下:地面←(重力)←← 鉄球→→→→→磁石 :上 鉄球が磁石にどんどん近づくにつれて、磁力もどんどん大きくなり、ついには磁石と鉄球がくっついてしまいます。 人間は、「力の釣り合い」を考えるとき、ついつい、バネのようなもの(遠い方が力が強い)を考えてしまうので、「釣り合う点がある」と思ってしまいます。 しかし、重力や磁力は、近づけば近づくほど強くなるので、「下り坂のようなもの」と考える方が良いのです。 鉄球を、重力と磁力の釣り合う点に置くというのは、下の図のように、非常に鋭くとがった山の上に丸い物を置くようなもので、不可能に近いのです。 (下の図は、MSゴシックのような等幅フォントで、首を横にしないで見てください。) 鉄球 /\ 重力坂 / \ 磁力坂 / \ / \ 地球 磁力 参考URLで見ると、問題のニュースは、どちらかというと、 「強い磁石で引きつけ、弱い磁石で反発させて、鉄球を浮かせたもの」で、私には、「重力は関係ない」ように思われます。 アーンショウの定理を知っているわけではありませんが、「1つの磁石」に限定した話ではないでしょうか。 複数の磁石を使っていいのであれば、どうということは無い現象のように思えます。 (どこまでご理解頂けたのか、他の方の回答も含めて、何らかのお礼か補足をいただけるとありがたいのですが)
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- oshietekudashai
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重力と磁力の2力では、重力は一定で、磁力は距離^2に反比例しますから、力が釣り合う点は一点しかなく不安定解しか存在しません。 今回の現象は、引力と反発力の中心が同一方向にあるため安定解となり、重力も加味されたところで釣り合っているのだと思われます。 ただし、これは平面上(2次元)での議論であり、3次元での安定を得るためには、鋼球を1列にガイドするケースの存在が無視できないと思われます。
- tocoche
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写真がありました。 浮いている鉄球は、上にくっついている2個の鉄球に引かれているようです。 浮いている鉄球が上がると、上の鉄球との距離が縮まって引力が強くなりますが、2つの引力の合力は力の平行四辺形で示される形で小さくなります。 これによって引力のグラフが幾何的に変形され、重力と釣り合う「領域」が出てくるのだと思います。(普通のやりかたでは、釣り合うところは体積ゼロの空間になるので、物を置くことができない) 以上、推測まで。 鉄球3個と磁石があれば再現可能なはずですが、磁石の方の影響が強すぎると鉄球同士の引力を無視して、磁石に付いてしまうだろうし(写真では磁石の下に板を置いて、鉄球との距離を調整している。磁石の当て方もあやしい)、鉄球は点ではなく体積があるため、浮いている鉄球の位置が変わると磁気の分布自体が変わってしまうので、シミュレーションのできる人でないと「釣り合うところはここ!」と示すことができないでしょう。
- fitto
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パチンコ玉が浮くのですか。すごいです。 理論的には、鉄球の重さと、磁力との釣り合いになれば、浮くはずです。 が、この平行状態を作り出すことはまず無理です。 極僅かな差があれば、鉄球は吸引されるか、落ちるかどちらかの状態になります。 実験は次のような現象です。 鉄球を吸い寄せたら、1列目の鉄球は磁石に吸い寄せられくっついたが、それ以外の玉はくっつくことなく宙に浮いた。 磁力は磁石に近づけば近づくほど強くなります。 よって、一度吸い寄せられた鉄球は途中で止まることなく、磁石にくっつくのがいわば常識でした。 ニュースにも書いてあるように、途中で止まる(浮く)ということは、磁石に近づけば近づくほど、1列目の鉄球から反発力が出てくるため、途中で止まると考えるしか無いように思えます。
- tnt
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全く自信なしなのですが..... 普通、二つの力が作用する場合、 その両者が釣り合えば、 その状態が維持されます。 でも、ホンの少しの要因、 たとえば、対流のようなかすかな風、温度変化 光や磁気による外的な力などで この平衡状態はすぐに破られてしまいます。 ですから、安定した中間地点というのは 理論的にしか存在しない点の筈なのですが、 今回、実際に見つかってしまいました。 現実にこういう点ができるには 負性抵抗のような、離れると引っ張る力が強くなる ようなものが無ければなりません。 そうすれば、安定点に引っ張り戻されますから。 でも、磁気にはそういう性質の力が無いのです。 (今現在わかっている性質では) よって、理論のどこかが間違っている!というわけです。