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「低降伏点鋼で地震エネルギーを吸収」が意味分からん
どうも。 制振ダンパー等に使われる、低降伏点鋼ってありますよね。(⬇参考URL) http://www.jisf.or.jp/business/tech/build/new/low.html 柱・梁より先に降伏(変位?)することで地震エネルギーを吸収する、 ってことになってますが、なんだかしっくり来ません。 応力×歪=エネルギーってことなんでしょうか? そもそもこの「エネルギー」というのが抽象的で分かり難いのですが・・・ どなたか教えてください。 よろしくお願いいたします。
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抗張力の高い構造用鋼材は揺れによるエネルギーを、高い降伏点の範囲内で曲がったりひずんだりしても、一旦受けとめたあと、 またそれを吐き出します(反発)。これは状況によっては大きなゆれをもたらし、全体で共振したりして計算外の動きを発生させて最悪倒壊にいたることもあります。 これを押さえるためにゴムや油圧シリンダーなどの制震ダンパーが構造に組み込まれ、エネルギーを反発させず、吸収してゆれを押さえるのですが、そのひとつとしてすじかいなどに使用されるのが低降伏点鋼です。比較的低い応力以上で永久ひずみを起こし(エネルギーを吸収し)てゆれを押さえるわけです。 たとえば、鉄球を普通の鋼板に打ち付けると反発して戻ります(衝突エネルギーを鋼球へ戻す)が、このような鋼板に打ち付けると、跳ね返らずに凹んで潜ってしまう(衝突エネルギーを鋼板自体が吸収する)というようなことも起こります。 永久ひずみを起こした低降伏点鋼のすじかいなどは、あとで簡単に交換できるようになっているようです。
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- spring135
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制震構造のなかに、地震による建物への入力エネルギーを特定の部位(エネルギー吸収装置)に集中させて耐震性能を確保することにより、主要構造である柱・梁の損傷を防止する設計技術があります。 この技術を用いて設計された建物では、地震後に損傷を受けたエネルギー吸収装置を取り替えることにより、簡単に建物を元の健全な状態に修復することができます。 このようなエネルギー吸収装置としては、摩擦ダンパー、鉛ダンパー、オイルダンパー、粘性ダンパー等がありますが、そのなかに降伏点を従来の鋼材より極めて低くした極低降伏点鋼と呼ばれる鋼材を利用したものがあります。 その原理は、柱、梁よりも降伏点が低い極低降伏点鋼が地震時に早期に降伏することにより、地震による振動エネルギーを極低降伏点鋼の塑性エネルギーに変換して振動応答を抑えるというものです。 極低降伏点鋼はオイルダンパー等に比較して減衰性能の温度依存性や周波数依存性がないことや安価で信頼性が高いことから注目されています。
お礼
ご回答ありがとうございました。
難しいことはよくわからないけど、そのサイトに 「低降伏点鋼は、添加元素を極力低減した純鉄に近いものであり、従来の軟鋼に比べ強度が低く、延性が極めて高い鋼材です。」 と書いてあるじゃないですか。 「柱や梁などの主要構造部の損傷を未然に防ぐ事が可能です。」 とも書いてある。 強い力をそのまま伝えるのでなく、その部材が伸びることで 力を分散というか、減衰させるわけでしょう? 構造物ではわざと弱い場所作って、 肝心かなめの場所を守ろうという発想はよくあります。
お礼
>力を分散というか、減衰させるわけでしょう? それはなんとなく分かります。 ですが、「なんとなく」じゃなくてもうちょっと具体的に理解したいなあと思いまして。。。 ご回答どうもありがとうございました。
お礼
なるほど。鉄球の例え話、分かり易いです。 ご回答ありがとうございました。