#1の方への補足欄を拝見して、はっと思い当たりました。
『ヘンリ・ライクロフトの私記』ではありませんか?
高校時代、英語のサブテキストで"The Private Papers of Henry Ryecroft"を読まされて、質問者さんとはちがって不真面目だったわたしは、起伏のない、自然描写のたらたら続く文章に死にそうな気がしたものでした。のちに作者ギッシングが、現実におかれていた情況のことなどを知り、その中でああした静謐な文章を書いたことの意味に思いをはせて、粛然と襟を正したい気持ちになったことを覚えています。
で、ギッシングだったらオンラインで読めるだろうと探してみました。
http://www.fullbooks.com/The-Private-Papers-of-Henry-Ryecroft2.html
のXIのおしまいのあたりです。
It happened now and then that, on reaching the house at
Knightsbridge, I was informed that Mr.--felt too tired to rise.
This concerned me little, for it meant no deduction of fee; I had
the two hours' walk, and was all the better for it. Then the
appetite with which I sat down to breakfast, whether I had done my
coaching or not! Bread and butter and coffee--such coffee!--made
the meal, and I ate like a navvy.
二時間歩いたけれど、そのことでいっそう意気軒昂となった。朝食の席についたときの私の食欲といったら、教えようと教えまいとそんなことは関係なかった。バター付きパンとコーヒーだけの朝食ではあったけれど、そのコーヒーといったら! わたしは労務者のように食べたのだ。
どうでしょう? クッキーじゃないんですけど、至福感がただよっています。
補足
ご教示有難うございました。 60数年前の記憶の淵源を探るのは困難であることが分かりました。 朱牟田本を「日本の古書店」などネットで探しても出てないので、なんとかゲッ トしたいと考えています。