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個体の老化をする生物
個体の老化をする生物はどこからでしょうか? ホヤあたりですか? カイメンですか?
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難しい問題です。 単細胞生物の中にも、ゾウリムシの様に老化するものがある一方で、動物の中にも、一部のイソギンチャクの様に、分裂をメインの繁殖手段とするものには、老化がみられないものが多くあります。 又、有性生殖を行う生物の中にも、殆どの植物(特に樹木)の様に、老化しないものがあります。 一般的には、腔腸動物、扁形動物、海綿動物以外の動物において老化がみられ、それ以外の生物には老化がみられないとされている様ですが、前述の一部のイソギンチャク(刺胞動物)の様な例外も少なくありません。 【参考URL】 ゾウリムシ - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BE%E3%82%A6%E3%83%AA%E3%83%A0%E3%82%B7 QNo.5517120 ウニ・イソギンチャク・ヒトデの子孫の残し方 http://okwave.jp/qa/q5517120.html 老化 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%80%81%E5%8C%96 生物学における不老不死 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E7%89%A9%E5%AD%A6%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E4%B8%8D%E8%80%81%E4%B8%8D%E6%AD%BB ヘイフリック限界 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%82%A4%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E9%99%90%E7%95%8C 老化の比較生物学 ― 「老化の進化学」の提案 > 第1章 老化と寿命 http://www.vm.a.u-tokyo.ac.jp/byouri/vphome/web-rouka/rouka/di1zhang_lao_huato_shou_ming.html
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- kagakusuki
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>ゾウリムシは単細胞生物なのに細胞分裂し、それを生殖とはみなさないんですか? ゾウリムシでも、細胞分裂による増殖は、生殖と見做されます。 但し、通常の細胞分裂の場合は、無性生殖になります。 ANo.3に添付した「ゾウリムシ - Wikipedia」の参考URLのページでも触れられていますが、ゾウリムシは通常の細胞分裂による無性生殖の他にも、2体のゾウリムシが接合し、細胞内の小核の交換する事によって行われる有性生殖もします。 >ゾウリムシの老化のあたりよくわかりません。 ゾウリムシは通常は、単なる細胞分裂である無性生殖によって個体数を増やして行きますが、無性生殖だけで分裂する回数には限界があるため、時々は別の個体と接合して、小核の遺伝子を交換する有性生殖を行わないと、次第に分裂速度が低下して行き、約150~約700回(ゾウリムシの種類によって回数の限界が異なる)分裂した辺りで、それ以上細胞分裂する事が出来なくなります。 【参考URL】 にほんブログ村 > 科学 > 生物学・生物科学 > 生物史から、自然の摂理を読み解く > 2007年09月 > ゾウリムシの大核と小核の役割 2007年09月30日 http://www.biological-j.net/blog/2007/09/000298.html るいネット - 共認の輪 > 合同板 > 158371 ゾウリムシにおける「老化のリセット」 http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=158371 帯広畜産大学 > 生命を考える > 生命と歴史 > ゾウリムシの生命サイクル http://www.obihiro.ac.jp/~rhythms/LifeRh/02/98Bio02Paramecium.html この様な分裂回数の限界の事をヘイフリック限界(ANo.3に添付した「ヘイフリック限界 - Wikipedia」の参考URLのページを参照の事)と言い、人間の体細胞のヘイフリック限界は、胎児から得た体細胞で約50回前後、受精卵から数えて約80回前後だと言われています。 分裂回数がヘイリック限界に近付いた細胞は、分裂速度が低下するため、新陳代謝も低下します。 老化が起きる要因は幾つもありますが、ヘイフリック限界に近づいて、細胞が入れ替わる速度が低下する事も、老化の原因の一つです。 ヘイフリック限界が何故生じるのかと言いますと、細胞の生命活動は多種多様な酵素を始めとする蛋白質によって制御されていて、その蛋白質はアミノ酸が多数繋がって出来ているのですが、どの種類のアミノ酸をどんな順序で結合させるのかという情報は、細胞核内のDNAの中に存在しています。 DNAは、2本の鎖状の分子が螺旋状に絡み合ったような分子構造をしていて、2本の鎖同士の間は、アデニン、チミン、グアニン、シトシン、という4種類の塩基と呼ばれる分子構造によって繋がっていて、それぞれの塩基は、2つ一組となっていて、アデニンの相手となる塩基はチミン、グアニンの相手となる塩基はシトシンという具合に、組み合わさる相手は決まっていて、この塩基の1組の事を塩基対と言い、DNAは塩基の対という横木を持った梯子を、捻った様な分子構造をしています。 DNAの情報は塩基対がどの様な順番で並んでいるのかという事によって情報が保存されていて、DNAの全ての部分に、蛋白質の情報が存在している訳ではなく、DNAの所々に飛び飛びに蛋白質のアミノ酸の配列の情報が存在していて、大抵の生物では、DNAの大半は、使われる事の無い無意味な順序で塩基対が並んでいます。 細胞分裂が起きた後には、分裂後の2つの細胞は、分裂前の細胞が持っていた遺伝情報の全てを受け継いでいなければなりませんから、細胞分裂が始まるのに先立って、DNAを複製して、同じ情報を持つDNAを2本に増やしておく必要があります。 そのため、細胞内では、DNAの2本の鎖状の構造を、DNAヘリカーゼという酵素を使って塩基対の接続部分の所で切り離し、1本ずつに分けてしまった後で、その1本鎖についている塩基の、相手となる塩基を持った、DNAの最小単位となる分子(ヌクレオチド)を、DNAポリメラーゼという酵素が結合させて、1本鎖のDNAから新たな2本鎖のDNAを作り出す事で、1つのDNA分子から、2つのDNA分子を作り出す事が行われます。 【参考URL】 デオキシリボ核酸 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%AA%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%9C%E6%A0%B8%E9%85%B8 遺伝子 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90 DNA複製 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/DNA%E8%A4%87%E8%A3%BD DNAポリメラーゼがDNAを複製して行く際には、DNAポリメラーゼ分子が1本鎖のDNAにくっついて、1本鎖のDNAに沿って移動しながら、ヌクレオチドを結合させて行くのですが、DNAポリメラーゼが1本鎖のDNAに最初に結合する箇所はある程度決まっていて、プライマーと呼ばれる短い核酸分子の断片が、1本鎖のDNAにくっついている所からしか、DNAポリメラーゼはDNAの複製を開始する事が出来ません。 プライマーにもある程度の長さがありますから、丁度レールの上を走る列車の先頭車両が、線路が始まっている地点である、レールが敷かれている一番端の所から出発する(先頭車両以外の車両が線路からはみ出した状態)事が出来ないのと同様に、プライマーの一番前の部分が、DNAの一番端に結合する事は出来ませんから、DNAポリメラーゼ分子はDNAの一番端からは複製を開始する事は出来ません。 このため、DNAの一番端の部分は複製されないまま残る事になり、DNAの複製が行われる度に、DNAは少しずつ短くなって行きます。 これにより、もしも、DNA上にある遺伝子の一部が欠損しますと、細胞の癌細胞化等の弊害が生じるかも知れません。 このため、DNAの末端には、テロメアと呼ばれる、遺伝情報を持たない塩基配列の単純な繰り返し構造が、千~二千回ほど繰り返されている部分があり、多少短くなっただけでは、欠損部分が遺伝子にまでは達しない様になっています。 【参考URL】 テロメア - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%A1%E3%82%A2 とは言え、テロメアの長さには限りがありますから、細胞分裂(正確にはDNAの複製)が繰り返される度に、テロメアは短くなって行き、テロメアの長さがある程度以上短くなれば、細胞分裂の速度は次第に遅くなって行き、テロメアの残りの長さが僅かになれば、その細胞はそれ以上分裂する事が出来なくなります。 これがヘイフリック限界が生じる原因です。 細菌などの単細胞生物の多くは、DNA分子の構造がリング状になっていて、端が存在しないため、複製の際にDNAが短くなるという事が起きません。 又、単細胞生物で、リング状ではないDNAを持っている種類のものの中には、末端の「相手側の鎖が複製されていない」1本鎖となっている部分が、ヘアピンのように折れ曲がって、自分自身と結合する事で、1本鎖DNAが化学的に不安定であるという問題を解決する事で、DNAの複製の度に短くなって行く事を防いでいるものも多くあります。 又、動物の生殖細胞などでは、世代を経る毎にDNAが短くなって行ったのでは、いつかは絶滅してしまいますから、DNAの末端にテロメアと同じ塩基配列の繰り返しを継ぎ足す働きをする、テロメラーゼという酵素が働く事によって、テロメアの長さを回復させています。 確認してはおりませんが、ANo.3で触れた一部のイソギンチャクの様に、分裂をメインの繁殖手段とする動物も、おそらくはテロメラーゼを使って、テロメアの長さを回復させているのではないかと思います。 ゾウリムシにもテロメアがあり、分裂するに従って、その長さが短くなって行くため、次第に分裂速度が鈍り、150~700回くらい分裂した辺りで、分裂する事が出来なくなります。 これがゾウリムシの老化と考えられている現象で、ゾウリムシは他の個体と接合して、細胞内で分裂して2つに増えた小核の片方を互いに交換して、元々持っていた小核のDNAと混ぜ合わせる、有性生殖を行う事によって、テロメラーゼを作り出して、テロメアの長さを回復させて、若返っています。
お礼
ゾウリムシの有性生殖の必要性よくわかりました。ありがとうございます。
- Tacosan
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「老化」という言葉をもっと厳密に与える必要があるんじゃないかなぁ. 極端な解釈をすると「すべての生物が『老化』する」といえそうな気もする....
「生殖」と同時に「死」が発生しました。 もっともよく知られている例は「多細胞ボルボックス」です。
補足
ゾウリムシは単細胞生物なのに細胞分裂し、それを生殖とはみなさないんですか? ゾウリムシの老化のあたりよくわかりません。