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ハングルは新しい文字ですか?
どこかで、ハングルは歴史が浅く新しい言葉だと聞いたのですが本当でしょうか? 伝聞なのでこの真相について知りたいです。(エスペラントなどの方が新しいイメージがあるため。) 本当にそこまで新しい言葉なのでしょうか? また、歴史はないが、その分近代に作られており、非常に合理的で覚えやすいとも聞きます。 実際の所どうなのでしょうか?
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ハングルとは、文字の名前です。言葉の名前ではないんですよ。 英語を表記する文字は、 アルファベット、 中国語を表記する文字は、 漢字、 ロシア語を表記する文字は、 キリル文字、 アラビア語を表記する文字は、 アラビア文字、 ですね。 韓国朝鮮語を表記する文字が、 ハングル(ハングル文字)です。 ハングルは言語の名前ではなく、文字の名前です。 ですので「ハングル語」ということばは存在しません。「アルファベット語」や「ひらがな語」「カタカナ語」という言語が無いのと同じです。「ハングル語」と書いてある文章が日本にはよくありますが、まちがった使い方です。これから「ハングル語」と書いてある文を目になさったら「「ひらがな語」「カタカナ語」が無いのに「ハングル語」ですって。間違った言い方をしているわ。」とお思いになってください。 ハングルは1番の回答者様がご回答のように15世紀に作られた文字なので、世界的に見ると比較的新しい文字です。 朝鮮半島では永らく中国の漢字を使っていましたが、それもごくごく一部の貴族、それも男のみでした。人口の大部分を占めていた平民、貴族でも女(女のほとんど)は漢字を読めませんでした。(国王の正式な王妃クラスでも漢字が読めないのは別に普通でした。) そのため15世紀の世宗王が漢字がわからない庶民たちをかわいそうに思って、ことば(朝鮮語)の発音をそのまま文字にして読み書きすることを思い付き、ハングル(ハングル文字)を作りました。 王様は思い付いてすぐに、学者たちを中国へ派遣させ当時の中国の最先端の音韻学(発音についての学問)を学ばせ、音韻学についての本や、中国(漢族)の周辺諸民族がすでに作って使っていた諸民族独自の文字に関する書籍を購入させ、帰国させました。(中国の周辺諸民族は早くから民族独自の文字を開発し使っていました。) そしてそれらの書籍を元に、学者と王様が研究を重ねて作ったのがハングル(ハングル文字)です。学者だけでなく、王様みずからもハングル(ハングル文字)を考案するのに参加しました。 そして考案したハングル(ハングル文字)を発表(公布)しますが、その発表の文章の一番最初のところに、「文字(漢字)を知らないかわいそうな民のためにこの文字(ハングルのこと)を作った」ということが書いてあります。この文章が書いてある書籍は時代を経て多くが失われてしまい、保存しなければならないということであの「世界記録遺産」に登録されましたので、誰でもその一文を確認することが出来ます。 王様が民(たみ)のために一生懸命作った文字ですが、貴族たちは「文化を知らないおろかな民衆の文字」だとバカにしていました。そのためやはり1番回答者様がご説明のように、「愚民文字」として格下扱いされていました。 それで主に、貴族の女性やごく一部の庶民が使っていました。貴族の男性は表向きには使わず、私的な手紙文程度に使っていました。(たいへん親しい人や、家族に宛てた手紙) その後、ハングルで書いた小説も作られるようになりましたが、書いた人は貴族で、読んだのも貴族がほとんどでした。ほとんどの庶民はそういう小説の内容を、旅の唄歌いを通じて耳で知りました。 庶民のために考案した文字でしたが李氏朝鮮後期まで、少数の庶民にしか使われませんでした。 公文書は変わらず漢字のみ使われ続け、王様が発表する公文書では李氏朝鮮最後の王様の時になって初めて、ハングル文字がごく一部の文書に使われました。(漢字とハングルの混用文体でした。) 合理的かというと、私は個人的にはそうは思いません。韓国人から言わせると「世界一合理的」「世界一優秀な文字」「宇宙一優秀な文字」だそうですが、それは自画自賛です。 韓国朝鮮語の発音を書いて読むために作られた文字なのに、ハングルの表記と実際の発音が合わない事が非常に多くあります。そのためハングルの表記法をめぐって、韓国でも「こう書くのはおかしい!」「こう書くべき!」「いや、こう書くべき!」と議論が絶えません。ついこの7月にも、表記法の一部改定が韓国文部省傘下の国語審議会から発表されました。 また、韓国朝鮮語の発音を文字に書くために作った文字なので、他の国のことばを正確に書く事は出来ません。 先述の、王様が文字を発表した時の本に「この文字を用いれば、この世の全てのことばを文字として書くことが出来る」と書いてあるため、韓国ではそのままを主張し、そのまま「ハングルを使えば、世界の全てのことばを文字に書ける」と言われていますが、実際に王様が文字を発表した本で言っている「この世」とは、「朝鮮」のことです。 「朝鮮の全てのことばを文字に書く事が出来る」です。 例えば韓国の隣りである日本のことばの「ざ」「ず」「つ」などは、韓国朝鮮語に無い発音なのでそれを書き表すハングル(ハングル文字)はありません。 また、英語の f th などの発音も韓国朝鮮語には無いのでそういう音をハングルで書き表すことも出来ません。 p と f の区別もハングル(ハングル文字)では書き分けられないため、現在 p も f も同じハングルで書いてます。 他にもハングルで書けない音はたくさんあります。「この世の全てのことばをハングルでは書ける」は、韓国人の自画自賛が生んだ思い込みに過ぎず、事実と全く異なります。韓国人でもちょっと冷静に物事を考えられる人は、そういうあからさまに事実でない自画自賛は言いません。 またハングルをよく、「天地人」などと分類して紹介してますが、天地人は完全に後付けの理屈です。 文字自体はちょっと慣れれば簡単なので覚えやすいです。発音も日本語の発音とは全く系統が違う発音なので最初は難しく感じることもありますが、これも慣れたら大丈夫です。 NHKのテレビ講座が来月から後期講座開講だそうです。後期講座は10月から始まると思ってたのですが、11月からだそうです。 最初は文字を1文字づつ紹介してくれるはずなので、もしよかったら見てみてください☆ ただし、NHKは韓国朝鮮語のことを「ハングル」と言語の名前として呼んでいます。これが多くの日本人の誤解を生んでいる元凶です。 NHKは政治的配慮から、韓国語・朝鮮語・韓国朝鮮語と言うのを避け「ハングル」と、ことばの名前として使ってます。非常におかしい使い方で、変則的です。 講座の始めやテキストには隅っこにちょこっと「朝鮮半島で使われる言語のことをこの講座ではハングルと呼びます。」とことわりが載ってます。NHKで「ハングル」と言ったら、本来の文字のことなのか、NHK独自の意味でことば(言語)の名称のつもりなのか、気を付けてください。
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- kaneko05
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確かに、15世紀、当時は訓民正音のことを見下した見方が一般の官僚に広まっていたことも否定できません。 しかし、そのあと、朝鮮時代の王様や学者たちは、訓民正音の普及のため、力を尽くしました。 訓民正音で本を書いたり、漢字の本を翻訳したりしました。 そして、秘密のため、外交文書にも用いられた。 また、許筠(1569~1618)という文章家が、「洪吉童伝」といったハングル小説を書いたこともあります。 女性の間では、ハングルで書かれた手紙のやりとりをしていたそうです。 こうしたことから鑑みると、ハングルは、ある程度、生活の中に定着していたと思います。 つなみに、訓民正音が創れてからも、漢字を記録文字として使ったのは、朝廷官僚や学者が当時の中国語(漢字)で文書を書くことに堪能だったからです。
- AVENGER
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No.1です。 愚民文字とはNo.3の方が書いておられる通りです。 20世紀になって普及したのは、日本の教育のお陰です。 「日帝時代に文字を奪われた」と言うのは嘘です。 http://blogs.yahoo.co.jp/deliciousicecoffee/39639788.html
- kaneko05
- ベストアンサー率33% (1/3)
ハングルの根本となるのが訓民正音というものです。 これは、朝鮮時代(1446年)、世宗という王様によって、創られました。 訓民正音を創るとき、カリント(加臨土)文字という古代の文字を参考にした記録があるそうです。 そのあと、公式の場では、主に漢字が使われましたが、 もともと、漢字が読めない、そして書けない民のための文字として創ったので、 老若男女を問わず、その民にとっては、貴重なものだったでしょう。 また、内命婦(宮中で王に仕える妃、側室、女官の総称)の内でも、使われたそうです。
- AVENGER
- ベストアンサー率21% (2219/10376)
ハングル自体は愚民文字として、世宗大王が15世紀に訓民正音の名で頒布した物です。 ただ、一般の朝鮮人に広まったのは、日本が朝鮮を併合していた時代です。
お礼
回答いただきありがとうございます。 愚民文字というのはどういう意味でしょうか? また、ハングルはなぜ、1900年代以降使われるようになったのでしょうか?
お礼
分かり易い説明ありがとうございます! とても参考になりました。