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配向と吸収スペクトルおよび導電性の関係について
例えば配向する導電性ポリマーの溶液と固体のフィルムの吸収スペクトルを観測した場合、固体フィルムでは吸収スペクトルが長波長シフトします。この理由がよくわかりません。配向によってなぜ長波長シフトするのか詳しく教えてください。 また、配向を制御することで、なぜ導電性に変化が現れるのですか?私は共役長が変わるからかなと思ったのですが、うまく説明できません。詳しく教えてください。よろしくお願いします。
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noname#210617
回答No.1
長波長シフトするということは、エネルギーが小さくなる、ということですね。 溶液が固体化して配向すると、近距離秩序が現れて、分子間の距離が短くなりますね。 このこととの関連を考えてみたらよいのではありませんか。 >配向を制御することで、なぜ導電性に変化が現れるのですか? >共役長が変わるから 配向は分子間のことですから、分子内の共役長に変化はありませんよ。 例えば、陸上競技のハードル走を考えて見てください。 ハードルの間隔が1メートルほどだったとすると、ほとんどそこを走ることができません。 ハードルの間隔が広くなれば、タイムは向上します。 配向により近距離秩序が生まれているということは、"ハードルの間隔"が広がったと考えられます。 つまり、共役鎖の中を走れる距離が長くなったということです。 電気伝導に寄与する実効的な共役長が変わるから、といってもいいかも知れません。 それでもなお、分子鎖間を飛び越えるというハードルが残っています。 一軸延伸をすると、延伸方向と直交方向で明らかな導電性の異方性が見られます。 導電性の温度依存性を見ると、分子鎖間を飛び越えるための活性化エネルギーが見られるでしょう。
補足
つまり、分子鎖同士が近くなることで、分子鎖の構造が共役しやすいような構造になって、共役しやすくなるため、バンドギャップが小さくなり、長波長にシフトして、導電性を示すってことでいいんですか? しかし、なぜ配向して分子鎖が近くなると、共役鎖の中を走れる距離が長くなるのですか?やはり構造的に制御されるからですか?