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「矛盾」の時代における普通の盾の強度

矛盾という故事成語で貫き通せるもののない盾が出てきますが、 当時の普通の盾って槍で貫き通せるほど脆かったんでしょうか。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • yanhua
  • ベストアンサー率72% (508/701)
回答No.4

材料は木、皮、藤蔓、銅、鉄だのと多様です。時代による差もあったようです。「矛盾」の成語の生れた時期にどうだったかも気になります。先行回答で既に触れられていることもありますが、この手のことは、根拠が欲しいので当たってみました。以下解説です。 ■「矛盾」なる語が生まれた時期に鉄器はあったか。 中国に鉄器が移入された時期は確定していないが、春秋戦国時代には使用した形跡が確認されている。初期の多くは長沙で発見されている。戦国中期以降用途も数も地域も急速に広まったようだ。東漢(25年 - 220年)の時期に鉄が青銅器に完全に置き換わっている。 一方、 「矛盾」は、中国の成語「以子之矛,攻子之盾」から。 成語の出所は《韩非子·难一》の「以子之矛,陷子之盾,何如?」。 著者 韩非は周末~秦代の人(约前281年-前233年)。 注:子=あなた=you,陷=凹む、ここでは突くの意,何如=どうなるか. ⇒韩非即ち「矛盾」が生まれた時期は銅器から鉄器への交代期。 ■中国古代军事工程技术史 http://baike.baidu.com/view/6057660.html 兵士のもつ盾:古くは"盾牌" ,"干"(干戈かんか=盾と矛)。 漆盾和武器髹漆:漆塗りの盾と武器。 ⇒調べるのは矛盾でなく、干戈で。 ■功夫百科全書最新章節兵器篇-盾 http://www.kanshu.net/files/article/html/34/34553/1448646.html 干は敵兵と 刀・矢・石 等で戦う時に身を覆い守る物。 初期は木や皮で作り表面は漆を塗った。 形状は多くは長方形、または上部は狭く下方が広がる梯形。 長さは一般に3尺(現代の単位で約1m)を超えない。 更に、歩兵用の”歩盾"と車兵用の"子盾(小盾)"に分かれる。 春秋から戦国にかけても、盾は相変わらず木と皮を材料とした。しかし、形状は大きく変化し、上部は対称双弧形で表面は漆を塗り精彩な模様を描いた。一般に盾の高さ60cm幅45cm。 盾は戦で主要な防護器具で、車戦では盾持ち専任が居り、戦闘兵を敵の矢や石から守った。~中略~以下適当に略します~。 基本的な用法は、左手に盾を持ち、右手に刀を持って戦った。 『山海経(神話,妖怪変化沢山)』に既に、一手に盾を持ち他方に斧を持つ雄姿が描かれている。 古代の盾の種類は多く、長方形、梯形、円形、燕尾形、などで背面には取っ手が付いている。 騎兵用も歩兵用も徐々に小型化し、丈夫になった。"鴻門の会(紀元前207年)"で樊哙が使用した盾は鉄で衛兵を撞き倒すような重いものだ。 材料も木・竹・藤・革・銅・鉄などだが、木と革製が一番長期にわたり普及した。商(殷)や周時代は盾は車戦と歩兵戦で用い、木・革あるいは藤を編んだもの。 福建省で作られ明代中頃中央に伝わった物は、円盤状に編み、中心が凸状で周辺が高くなっている。直径約3尺、9斤(現代の単位で約4.5kg)を超えない。 《周礼·夏官》 《释名·释兵》《典论·自叙》他にも盾の記述が多くありますが、堅牢さに触れた記事を。 《周礼·司兵》5首の盾がある、兵は盾を手に持つが、敵兵器を防ぐことができる、取り分け弓矢の攻撃に強い。 《韩非子》にあるように、盾は堅固、弓矢弩石を怖れず、近くに及んでも無傷。 ☆盾は最重要武器の一つであったようで、三国志などの映画にあるような超豪傑は例外。敵の刀剣・弓矢・投石・落石を正面から受け止めると言うことよりも、打ち払う、いなす、捌くといった用法の感じがします。 上記の記事から思うに、銅・鉄製は時代が下ってからですし、恐らく数も多くなく、他の材料を考えると、"矛"をまともに受ければ、"盾"の負けではないでしょうか。 ・思わぬ長文になりました、ご容赦を。

fuurin22
質問者

お礼

丁寧な解説ありがとうございます。 竹や藤など素材も様々なのですね。

その他の回答 (3)

  • pri_tama
  • ベストアンサー率47% (678/1421)
回答No.3

 春秋戦国時代の盾って、   上部が宝珠の様な形をした花形の木盾で、表面に漆がかけられ美しい龍鳳文様が描かれた物もあるそうです。   高さは、60cmばかりと小さく、全身を覆う物ではなく、もっぱら刃をはらいのける手持ちの盾だったそうです。  金属製の強固な盾で、敵の攻撃を受け止めながら前進するといった、ギリシャのスパルタみたいな運用はしていないみたいです。  (まあ、中国にも殷の時代に青銅で盾を補強する技術は既に有った様ですが…。)  まあ、金属の盾ってあんまりにも重過ぎますから…。  (中世ヨーロッパには戦場まで主人の盾を持って行くのを専門にする従者がいた位ですし)  まあ、盾にはバイキングみたいにあえて柔らかい素材で作って、敵の武器を盾にめり込ませて敵の武器を封じるなんて使い方をする場合も有るそうです…。

fuurin22
質問者

お礼

ありがとうございます。 盾といってもいろいろ用途があるのですね。

  • oo14
  • ベストアンサー率22% (1770/7943)
回答No.2

一般的にみて、 矛盾の関係はいつの時代も戦車しかり、戦艦しかり、 自分の持ている矛では貫けない程度の盾をもって戦っていたように思えます。 そうでなくなったのは、バズーカ以降でないですかね。 盾をもたない歩兵が、その矛で盾の塊の戦車を打ち抜くことができるようになったのは。 誘導ミサイルをライフルで打ち出せるようになるとさらにその傾向が強くなって 盾の意味がなくなってきたと考えます。

fuurin22
質問者

お礼

ありがとうございます。 通常盾のほうが強いイメージがあったので この話を聞いたときは違和感を感じたものです。

  • entap
  • ベストアンサー率45% (78/172)
回答No.1

盾って木製だから、例えば戦車に乗ってフルスイングで矛で突いたりしたら、質の悪いのは刺さったんじゃないでしょうか。

fuurin22
質問者

お礼

ありがとうございます。 盾といったら金属製のものをイメージしていましたが、 木製なら貫けそうですね。 故事の最強の盾はどんな素材だったのか気になります。

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