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ピロリ菌、人のタンパク質に偽装=細胞機能を破壊、病気に―東大
- 胃がんの原因となるヘリコバクター・ピロリ菌の作るタンパク質が、人の体細胞内にあるタンパク質に偽装することで細胞機能を破壊し、病気をもたらすことが22日、東京大の畠山昌則教授(微生物学)の研究で明らかになった。
- 畠山教授によると、ピロリ菌はCagAという発がん性タンパク質を人の細胞内に注入する。CagA分子には「EPIYAモチーフ」という構造があり、研究では、人の体細胞内にあるプラグミンというタンパク質が同じ構造を持っていることを発見した。
- EPIYAモチーフは他の細菌が作るタンパク質にも見られ、畠山教授は「細菌が引き起こす病気の解明につながる」としている。
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>ピロリ菌は胃の粘膜に住む細菌ですよね? はい >ピロリ菌は胃の細胞に入り込むのでしょうか? 胃の細胞にたんぱく質を注入するメカニズムがあるのでしょうか? それとも胃の細胞がこのたんぱく質を自然に吸収するのでしょうか? 原核細胞などには様々な分泌機構があり、 そのうちのIVタイプがこのタンパク質の細胞内への導入に関与すると言われています。 http://ja.wikipedia.org/wiki/分泌#.E3.82.BF.E3.83.B3.E3.83.91.E3.82.AF.E8.B3.AA.E3.81.AE.E5.88.86.E6.B3.8C http://en.wikipedia.org/wiki/Secretion#Type_IV_secretion_system_.28T4SS_or_TFSS.29 よって、 胃の細胞にタンパク質を導入する機構があるということになります。 >ピロリ菌にとって胃の細胞の細胞増殖を促進させることに意義があるのでしょうか? このCagAタンパク質は、細胞の増殖に関与するというよりも(もちろんその活性も結果としてあるでしょうが)、 いろいろな細胞内因子の制御に混乱をきたすようです。 菌やウイルスにはよくあるのですが、いろいろな機能を持つタンパク質を持つことがあります。 この記事は、素人向けなので簡単に細胞分裂についてだけ触れてありますが、 色々な機能があるようです。 http://www.jstage.jst.go.jp/article/jsci/31/3/31_132/_article/-char/ja http://www.jstage.jst.go.jp/article/jsci/31/3/132/_pdf/-char/ja/ >それともなにかCagAがもつ胃の細胞に対して細胞増殖促進以外の別の機能が、ピロリ菌にとって意義があるのでしょうか? CagAのが引き起こすことのひとつに、上皮粘膜の破壊があるようです。 これは、胃液の分泌を抑制することで、よりピロリ菌が生き残りやすい環境を作ることになるのかもしれません。 ヒドい上皮細胞のダメージは胃潰瘍や胃がんの原因になるでしょう。
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- doctorpepper
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>ピロリ菌は胃の細胞に入り込むのでしょうか? >胃の細胞にたんぱく質を注入するメカニズムがあるのでしょうか? >それとも胃の細胞がこのたんぱく質を自然に吸収するのでしょうか? 胃の細胞に入り込む、胃の細胞がこのたんぱく質を自然に吸収するというのは考えにくいです。 仮に細胞に入り込んでも、自然免疫で排除されますし、胃の細胞がタンパク質を外部から吸収するのは考えにくいからです。 文献的には、CagAはピロリ菌の分泌システムによって、細胞内に送り込まれます。 その後に細胞内の正常なタンパク質に作用し、細胞増殖促進や細胞の変形を誘発するとされています。 >ピロリ菌にとって胃の細胞の細胞増殖を促進させることに意義があるのでしょうか? >それともなにかCagAがもつ胃の細胞に対して細胞増殖促進以外の別の機能が、ピロリ菌にとって意義があるのでしょうか? ここは自分はよくわかりませんので、自分なりの仮説です。 考えるに、ピロリ菌の栄養源を増やすための行動ではないでしょうか? 細菌は自分が住みやすいように環境を変えます。細胞が壊れる、細胞内成分が出るなどするとそれを栄養源にしてるのではないでしょうか?
お礼
ご回答ありがとうございました。
お礼
ご回答ありがとうございます。 一通り説明がついたような気がしました。