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アイデンティティが変わってしまう人間
「アルジャーノンに花束を」という小説を読みました。この小説がフィクションであるにしても、 知能低下して人格が変わってしまうという例は現実にも、認知症などで起こると思います。 こういう場合、人間の自己同一性はいかにして維持されるべきなのか、を考えてみました。 人生の時期によって人間の知能が異なるならその人のアイデンティティは維持されていない ことになってしまうと思います。 人間は、これまでの自分の人生や経験を元に「自分」を構成しまた環境によって構成され、 能動的にも受動的にも自らを築きます。 その「自分」によって未来を判断し、行動を決めてゆくわけで、その前提には、 今の「自分」が未来にもそのまま「自分」として維持される、という予測が存在すると思います。しかし ながら、そうならない状況が存在します。 株の暴落を事前予測して回避することは可能です。その場合、金はなくなっても自分は自分として 引き継がれます。 が、知能低下を事前予測したとしてもその場合、知能低下後には肝心の「自分」そのものが変質しています。 その時の自分が既に、予測している時点での自分、とは違う存在になってしまっている以上、 今の自分が一度殺されて、同じ肉体のまま生まれ直すのと変わらない気がします。 知能低下した後の人生、認知症になった後の人生、高次脳機能障害を起こした後の人生を人はどう捉えれば良いのでしょうか。 認知症になる前に遺言を書いておく問題もこれと似ていて、意識があった状態での 意思決定が、意識を失った後の自分にとって必ずしも益になるとは限らないと思います。 ボケる前は、婿に一銭もやりたくないと思っていたかもしれないが、ボケた後では、 金なんてどうでもいいという気持ちになるかもしれない。 そういう時に、ボケる前の判断のほうを優先すべきであると、何をもってして言えるのか正確に わからないです。極端な話、多少不利益であっても、意識がまだらになった時点での意思表示を 優先すべきであろうという気さえしてくる。 人間は何かを自分だと思い込まなければ生きていけないように出来ているだけで 結局「自分」なんて確固としたものはどの人にも無いんでしょうかね。どう思われますか? ご意見厳しいご指摘、教えて下さいますと嬉しいです
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- san-shin
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仏教の言葉に一切皆空という言葉があります 一切:全て 皆:森羅万象 空:ニュートラル(ゼロ) 直訳すればこの世の全ての生物はゼロであるとなります。 例えば、定規の1cmは何故決まったのでしょうか? いったい誰がその長さを1cmと決めたのでしょうか? また、日本人にはお馴染みのお箸を、箸を知らない文化を持つ 人が見たら、箸であると認識出来るでしょうか? つまり、人間が人間社会を構成する為には、誰かが決めた 偏見に基づいた杓子定規が必要であり、またそれは、 本当は実体の無い(空)物である事となります。 今回のテーマに当てはめると、そもそも自分の個性やアイデンティティ は、そもそも実体の無いものである事となります。 人間は変化する生物です。 お寿司が好きな人も365日お寿司は食べないでしょう。 認知症になる事は、決して特別な事ではなく、いつ風邪をひくか いつ交通事故に遭うか分からないことと同じです。 だからこそ、未来を危惧するのではなく、今の生命ある一瞬 をどう生きるかの連続が最も大事であり、その積み重ねによって 自己を確立出来ると考えます。
>人間は何かを自分だと思い込まなければ生きていけないように出来ているだけで 結局「自分」なんて確固としたものはどの人にも無いんでしょうかね。 私もそのご意見に賛成です。 ひとのこころほどくるくると時々刻々変わっていくものはありません。 原発に対する気持ちが3/11を境に激しく変わった人が多いようなものです。 アイデンティティとはそのひとの過去の経歴と記憶であって、認知症になったら 責任ある社会人としてはそれで終わりなのでしょう。おかしいと思ったらすぐ降りるべきです。 資産がおおいひとは前もって書類化しておくべきです。 私自身は、借金だけは残さないで置こうと思いますが。
- norionorionorio
- ベストアンサー率15% (11/69)
自分は、あると思います。 過去を忘れていく病気や、理解する能力が落ちると現在の【アイデンティティ】が失われたり、 自分が変化するのは当然だと思います。 何故なら理解する能力や、記憶が失われていくという事は、今まで築き上げた過去の【アイデンティティ】に変化が起こらざるえないと思うからです。(変化した(新しい)【アイデンティティ】が生まれていく) 私的に、健全な状態での遺言等を優先するべきだと思います。 何故なら、健全な状態のときに健全な相手の事を思って、遺言等を残しているからです。 私事ですが、最近祖母が認知症になり私もいろいろ考えました・・・