湾岸戦争時、クエートの直近まで寄って艦砲射撃しました。
さて、ここで把握しておかなければならない情報は、
1)湾岸戦争の開始前に、すでにクエートの目の前まで、ミズーリーは近づきうろうろしていました。
2)湾岸戦争が1990年、ミズーリーの予備役編入が、わずか2年後の1992年、つまり廃艦寸前だったのです。
同じく、同時期に、北アラビア海に展開していた空母は、ミッドウェーです、こちらも1992年に予備役編入です。
当時、アメリカから仕掛けたと思われたくなかった。
できれば、イラク軍から先に攻撃して欲しかった訳です。
そして、イラク軍は、ミラージュF1戦闘機を24機保有していました、少なくとも内12機がエグゾセミサイル搭載型に改装されていました、当然、エグゾセミサイル込みの改造です。シルクワーム改なんて、怖くないですが、エグゾセは、かなり強烈な被害が予想されます、フセインはその気になれば、アメリカ海軍に強烈な一撃をぶちかます事が可能だった訳です。アメリカ側も最新鋭空母やイージス艦を沈められたら、面子丸つぶれです。
そこで先の”老朽艦”の登場となった訳です。
イラクの目の前に、腐っても”戦艦”、腐っても”正規空母”をぶら下げて、「ほれ、ほれ、撃ってみそ!」って訳です。結果はご存知の通り、フセインはアメリカの思惑なんか、「まるっと、全部、お見通しだぁ」と全く無視したので、結局、痺れを切らした多国籍軍が攻撃をしかけました、結果、世界中を味方に付けるには説得力に欠け、中途半端に攻めきらないで、やめるざるを得なくなったのです。
つまり戦艦は、”おとり”だった訳で、破壊力を期待した訳ですはありません。では、なぜトマホークやら砲弾を全部撃ちきったのでしょう?答えは簡単、トマホークや砲弾には、使用期限がありますので、一定期間を過ぎると廃棄しなければなりません、ところがとっても気前のいいお金持ち某国が、使った砲弾代を肩代わりしてくれると言うのです、ラッキー!。で、全部撃ちました、おかげで撃った分の弾やトマホークは、補充しなければならないので、当時、予算が削られて真っ青になっていた兵器産業界が、一気に息を吹き返し数年前まで続いたアメリカの好景気の原動力になりました。で、また景気が沈んできたので、最近、二匹目のどじょうを当て込んだのですが・・・