• ベストアンサー

「X線観測衛星」に関する質問です。

X線観測衛星のページの説明文(http://ja.wikipedia.org/wiki/X%E7%B7%9A%E5%A4%A9%E6%96%87%E8%A1%9B%E6%98%9F#.E6.A6.82.E8.A6.81)の中で次の事項が分からないものですから、教えて下さい。 (1)「観測の窓」はどういう波長域を指しているのでしょうか? (2)「大気との相互作用によって生じる間接的な宇宙線」を具体的に確認し得る現象は、身近な環境に御座いますか?

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • pasocom
  • ベストアンサー率41% (3584/8637)
回答No.2

あまり詳しくはありませんが、これらに興味を持っている者なので回答させていただきます。 まず。「観測の窓」についてですが、下記の電磁波の図をご覧下さい。 http://www.rist.or.jp/atomica/data/fig_pict.php?Pict_No=18-04-03-02-01 一般の天体望遠鏡で観測できるのはもちろん「可視領域」ですが、それよりも波長が短い領域の電磁波としてはまず「紫外線」があり、それ以下になると「X線」「ガンマ線」となります。「ガンマ線」は直進力が強いので大気に拡散もされずに地表に到達します。したがって観測がしやすい宇宙線です。しかしX線は大気に吸収・拡散されるので地表に届くことがほとんど無いのです。(沢山届いたら大変ですが)。 このように同じ宇宙線の中でも一定の波長領域だけが観測可能であり、またある領域は地上からはほとんど観測不能なので、この中で「観測可能な領域」のことをあたかも宇宙に向かって(または宇宙から見て)「観測(可能な)の窓」と言うのだと思います。 次に、「大気と宇宙線の相互作用」ですが、こちらは下記論文(PDF)「マルチアノード光電子増倍管を用いた宇宙線の観測」の7ページを参照下さい。いわく、 「高速荷電粒子が物質中を通過するとき、物質中の原子のクーロン場により電磁相互作用が起こり高速荷電粒子は通過距離に比例したエネルギーを物質中で失う。この荷電粒子が失ったエネルギーは物質内の原子を励起させる。この励起された状態から基底状態に戻るときにその差のエネルギーを光として放出する。この光をシンチレーションといい、シンチレーションを行う物質をシンチレータと呼ぶ。」 http://hepl.shinshu-u.ac.jp/diploma/04/furukawa.pdf このように「宇宙線と大気の相互作用」で生じる光としては「チェレンコフ光」がもっとも有名ですが、これらのように直接的に観測できなくても、間接的に生じる光によって観測可能となる現象を指していると思います。 参考に↓ 1)小柴先生「カミオカンデ」 http://www.scj.go.jp/omoshiro/nobel/koshiba/koshiba1.html 2)「高エネルギー天文学」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E5%A4%A9%E6%96%87%E5%AD%A6

YaGhoogle
質問者

補足

有り難う御座います。 非常に助かりました。

その他の回答 (1)

  • MOMON12345
  • ベストアンサー率32% (1125/3490)
回答No.1

[1] 大気の波長吸収率は以下が参考になると思います。 http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~iwamuro/LECTURE/OBS/atmos.html [2] 大気がシンチレータとして働くと言っているようにも読めます。

YaGhoogle
質問者

補足

有り難う御座います。 勉強になりました。