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デジタル回路での終端抵抗必要性
デジタル回路ビギナーです。 デジタル回路において、終端抵抗をつけるのは、どのような場合でしょうか? また、ICの入力部の終端抵抗は、たとえ入力がパルス波でも必要ないでしょうか? (見当違いの質問でしたらすいません)
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終端抵抗を付ける必要がある場合とは、付けないと誤動作する場合です。 こう言ってしまうと身も蓋もないので少し説明します。 問題になるのは信号の立ち上がり(立ち下がり)時間、伝送線路の長さ、回路素子の動作時間です。 立ち上がり時間が速いほど、線路が長いほど、動作時間が速いほど終端抵抗の必要性が増します。 信号の周波数は関係ありません。 信号が伝わる線路の特性インピーダンスと同じインピーダンスで終端しておかないと信号の反射が起こり、受け取る信号の波形が信号源の波形と異なったものになります。 反射のシミュレーションをしたので結果を添付します。 上の図 信号源のパルス幅500ns、立ち上がり時間1ns、出力インピーダンス10Ω、 伝送線路のインピーダンス100Ω 終端抵抗100Ω 中の図 信号源のパルス幅500ns、立ち上がり時間1ns、出力インピーダンス10Ω、 伝送線路のインピーダンス100Ω 終端抵抗なし 下の図 信号源のパルス幅500ns、立ち上がり時間40ns、出力インピーダンス10Ω、 伝送線路のインピーダンス100Ω 終端抵抗なし 全て伝送線路の出口の波形です。 信号源のパルスの振幅は5Vです。 上の図では伝送線路と同じインピーダンスで終端してあるので反射は有りません。 中の図からは一回目の反射で振幅が9Vになっています。 また、反射を繰り返すごとに振幅が小さくなり最終的には信号源と同じ5Vになる事が分かります。 またこの反射波の幅が20nsであることから伝送線路の通過時間が10nsである事が分かります。 下の図では目立った反射は有りません。 これは立ち上がり時間の40nsに対し伝送線路の通過時間10nsと短いためです。 伝送線路が長くなれば同じように反射が発生します。 現在のロジック回路の信号周波数は1GHzを超えるようになっておりその立ち上がり時間は1nsよりも早いものになっています。 1nsで信号が進む速さは最速でも30cm(光の速さ)ですので数センチの信号線でも反射が問題になります。 反射が問題になるのは信号の立ち上がり時間と伝送線路の長さの関係によるのでTTLとかCMOSとかは関係ありません。 最近の高速ロジック(例えばパソコンのCPU)等はほとんどがCMOSです。 線路を伝わる信号波形の劣化の問題は「シグナルインティグリティ」と呼ばれてホットな話題になっています。 興味が有るのならば検索してみてください。
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- sawa001
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普通のTTLやCMOSロジックICを使った回路の場合は必要ありません。 というか終端抵抗を付けてはだめです。 基板設計のミスなどでクロストークなどが発生して波形の乱れが大きいときに、暫定対策として終端抵抗を付けるときはありますが。 普通のロジックICの入力インピーダンスは、ドライバの出力インピーダンスや伝送路のインピーダンスに比べて非常に大きく、信号の全反射が起ります。その状態で正しい信号波形と振幅が得られるようになっています。 終端抵抗を付ける必要があるのは、終端抵抗を付けることを前提として設計されているドライバで駆動される信号ラインです。 例えばDDRメモリやPC用のCPUのクロックラインとか、そういう類いのものです。
お礼
返事おそくなり、申し訳ありません。なるほど、終端抵抗前提ですか。。勉強になります。ありがとうございます。
- chie65536(@chie65535)
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>終端抵抗をつけるのは、どのような場合でしょうか? 信号が終端で反射し、信号線(や信号ケーブル)の中を反射波が戻っていき、他の信号を乱す可能性がある場合は、終端抵抗が必要です。 >たとえ入力がパルス波でも必要ないでしょうか? 入力の波形は関係ありません。
お礼
お返事おそくなり申し訳ありません。どうもありがとうございました。
お礼
返事おそくなり申し訳ありません。ものすごく分かりやすい回答をいただき、ありがとうございます。シミュレーションの結果をみると一目りょうぜんですね。